mixiユーザー(id:157948)

2016年02月17日04:16

588 view

善行も詭弁を纏わせたら危険物、という見本ですよね

 小学生のころの無邪気な詭弁を、他の賢い人から「お前のそれは詭弁だから、学びましょう」と指導してもらえないこと、非常に不幸です。
 安易に猫を飼うことに警鐘を鳴らすことはいいことだと考えます。でもいいことのために悪を為していいとは言えません。ましてや他の手段を尽くしたあとでもなく喫緊の(たとえば人命に関わる)ケースでもない場合には詭弁は排除するべきです。
 
◆

女児の猫関連作文「78円の命」を契機に「地域猫」構想開始
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=125&from=diary&id=3854402

〈“ネコノミクス”経済効果は約2兆3000億円〉──2月3日の産経新聞に、昨今の猫ブームを象徴する見出しが躍った。昨年は飼育費や猫グッズなどの売り上げが大幅に伸びたという。

 その一方で、安易に猫を飼うことに警鐘を鳴らす作文が注目を集めている。そのタイトルは『78円の命』。3年前、小学6年生だった愛知県豊橋市の谷山千華さん(現在15歳)が夏休みに書いた作文だった。

 千華さんは近所の野良猫「キキ」が産んだ子猫がいなくなったことで、捨て猫が殺処分される現実を知った。環境省によれば、2014年度の全国の犬猫の殺処分数は10万1338匹に上る。猫は7万9745匹で、うち約6割が子猫だ。千華さんは、作文でこう綴っている。

〈10匹単位で小さな穴に押し込められ、二酸化炭素が送り込まれる。数分もがき、苦しみ、死んだ後はごみのようにすぐに焼かれてしまうのだ。動物の処分1匹につき78円。動物の命の価値がたった78円でしかないように思えて胸が張りさけそうになった〉

 現在、この作文を元にした絵本やポスターを作成し、動物の命の尊さを訴えかけるプロジェクトが立ち上がっている。制作費はインターネットを通じて不特定多数に資金を募り、当初の目標額100万円をたったの4日でクリア。すでに150万円を超えている。発起人の1人であるライターの戸塚真琴氏が言う。

「千華さんの素直な想いが多くの人の心を動かしているのだと思います。殺処分ではなく、ボランティアと地域住民が協力し、避妊去勢手術をした後に、地域の合意を得たうえで育てていく“地域猫”という考え方も同時に広めていきたいです」

 一方、プロジェクトの活動が注目されるにつれ、ネット上では〈猫が増え過ぎたら困る〉、〈たったの78円というなら、お前が稼いでみろ〉といった中傷の書き込みが見られ、千華さんも心を痛めているという。

 心なき声は猫ばかりか少女の心も蝕む。小学生の作文から始まった試みを見守りたい。

※週刊ポスト2016年2月26日号

◆

(超耳) のちほどいつものを貼っておきますね。


>【10匹単位で】【小さな穴】に【押し込められ】、二酸化炭素が送り込まれる。数分【もがき】、【苦しみ】、死んだ後は【ごみのように】すぐに焼かれ【てしまうのだ】。動物の処分1匹につき78円。動物の【命の価値】が【たった78円でしかないように】思えて【胸が張りさけそうになった】〉

 感情の充填された語を主張に混ぜることは避けるべきです。
 添削すれば「二酸化炭素を送り込み動物を処分するばあいの費用は一匹78円」となります。

 作文という状態なら感情を充填するのもけっしてダメではないでしょうね。けれど他人に伝える場合にはこれではダメです。
 ただし、論理的に「二酸化炭素を送り込み動物を処分するばあいの費用は一匹78円」を否定したうえで、伝わりやすい工夫を凝らすというのならアリでしょうけれど。
 ダメであることはこういう言い方をしてもわかると思います。「二酸化炭素を送り込み動物を処分するばあいの費用は一匹78万円かければ動物の命の価値は高くなるのでそうせよ」。
 こんな理屈が成立してしまう作文ですよ? これを他人への訴えに使ってはいけません。(もちろん、小学生がそんなトンデモな主張をしたくて書いたのではないことはわかっています)


 以下、いつもの。
 「感情の充填された語」の説明です。
 ちなみにネットで誰でもいつでも見られます。これほど明らかにされるくらい過去に例があり、学ぶ機会は誰にでもあったのです。小学生にはなかなか機会がなかったと思いますけれど。

◆

http://ronri2.web.fc2.com/kiben05.html 第三章 詭弁・誤謬・レトリック より

主張を支持するときと反対するときで表現を変える例。
(小野田博一『正論なのに説得力のない人』より引用)

・動物実験に反対する際の表現
『毎日、多くの実験動物たちが、無慈悲な人間の利己的な実験のために、生命の尊厳を無視され、虐殺されています』

・動物実験を支持する際の表現
『実験動物たちは、科学や医学の進歩のために尊い命を捧げています』


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A9%AD%E5%BC%81#.E5.85.85.E5.A1.AB.E3.81.95.E3.82.8C.E3.81.9F.E8.AA.9E_.28loaded_language.29 詭弁 より

論点先取の一種で、読み手(聞き手)に話題・論題への先験的な感情を惹起させようとする文章を言う。論理性ではなく「語調」に頼った主張を、loaded language(または emotionally charged words)と呼ぶ。
(中略)
このタイプの詭弁は、情報操作やプロパガンダの手法として使われる[10]。
受け手の感情や価値判断を暗黙に刺激するkey wordを文中にひそませ、ちりばめることで論理によらずに受け手を操作する。論点回避の一つ。

◆

(超耳)

 言うまでもないことですけれども以下。

 『実験動物たちは、科学や医学の進歩のために尊い命を捧げています』もダメな表現として挙げられていると思います。
 動物の命はヒトの命のように守る必要はありません。ヒト種と同等に扱うべき命などただ一つも認めるべきではありません。ヒトを実験に使うことは絶対の禁忌の一つですが、動物実験はそうではないのです。(ここまで一般の了解事項だと思います)
 でも間違っていないことを言っているとしても、感情の充填された語で飾るのはよくないことですよね。


 『実験動物たちは、科学や医学の進歩のために【尊い】命を【捧げています】』

   ↓

 『実験動物たちは、科学や医学の進歩のために、ヒトを実験に使う代わりにされ命を失います』


 ことさらに偽悪的に表現する必要はないでしょう。でも自分の意志でもないのに「捧げている」はダメだし、「尊い」は実際には「ヒトほど尊くない」を隠匿する目的で使われているのですからいやらしい誘導です。
 私たちは後者の表現で主張しなければなりません。
 どんなにイヤでも。
 自分がワルモノになった気分がするのだとしても。
 それくらい嫌でもしたくなくても必ず守るんだよ。ヒトほど尊くないのだとしても、私たちのために動物の命を使うんだから。奪いたくてやるのじゃなくても命を奪うのだからさ。

 と、思うんだけれどな。

 感情でモノゴトを判断する人もわずかにいるようです。そういう人には決してわからないのでしょうね。害毒です。そういう人がこの世から絶滅するといいと思います。できれば学ぶことによって。


>心なき声は猫ばかりか少女の心も蝕む。小学生の作文から始まった試みを見守りたい。

 少女を守りたい風のことを言っていますね、週刊ポスト。
 どうして少女に「感情の充填された語はずっとまえから詭弁とされて忌避されていることだよ」と真実を教えてやらないの?
 残酷だなあ。ひどいことをするよ。

5 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年02月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
2829     

過去の日記

2026年
2025年
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年