知人に「あなたは典型的な日本人ですね?」と言ったことがある。
彼はちょっとムッとして「そう見えますか?それは誤解ですよ」と言った。
どうしてそう考えたのか、私にしつこく訊いた。
私は確信した。
彼は紛れもなく典型的な日本人だ、と。
自分についての評価を大変気にしていたのだ。
日本人は自分がどう見られているのか、非常に気にする。
初恋の相手を訪ねて「昔私をどう思っていましたか?」などと訊く人はいないだろう。
だが訊きたい気持ちが心の中にあるようだ。
初恋の相手に自分がどのように思われていたのか?などという発想はとても日本人的だ。
中国人は傍若無人である。
何故かといえば「他人から自分がどう思われているのか?」なんてことは一切考えない。
自分の利益しか頭の中にはない。
だから「簡単な生き方」をする。
日本人には「簡単な生き方」はできないし
社会がそれを許さない。
常に他人の評価を気にしなければならない。
日本人には「複雑な生き方」しかできないのだ。
初恋は子供の恋である。
子供というのは残酷なものだ。
思ったことを包み隠さず言ってのける。
言葉の影響力については無知である。
だから平気で人を傷つける。
そしてすぐに忘れてしまうのだ。
もしも初恋の相手を訪ねてみて
「あの時どうしてあんなひどいことを言ったのか?」と訊いたとしても
「はあ?そんなこと言いましたっけ?」と言われるのが関の山だ。
もしも本当に初恋の人から手紙が来たとしたら
こう書いてあるかも知れない。
「いつまでも昔のことにこだわらないでください。
そして他人からどう思われているか、なんて気にしないで
自分は自分らしく生きてください」。
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