ほぼ同じではなく、基本はつながっていますが、いくつか重要な違いがあります。
江戸時代中期以降に現在につながる形が確立され、特に江戸(関東)では醤油+みりんの甘辛いたれを使った蒲焼が人気を博しました。味の方向性(甘辛いたれで焼く)は現在と近いですが、調理法や味わい方には変化があります。
味・たれについて
• 江戸時代中期以降、濃口醤油にみりんを合わせたたれが主流になり、「現在の味に近かった」とされています(『料理網目調味抄』など)。京坂では醤油に白酒(甘みのあるもの)を合わせ、より薄く甘口だったという記録もあります。
• 基本の甘辛いたれの方向性は同じですが、当時の調味料の質・配合、継ぎ足しの伝統、火加減などは店や時代で異なり、現代の洗練されたものとは完全に一致するとは限りません。
調理法の主な違い(特に関東=江戸前)
項目
江戸時代
現在(特に関東風)
開き方
背開き(江戸)/腹開き(京坂)
ほぼ同じ(関東は背開きが基本)
蒸し工程
基本的になし(東西とも蒸さずに焼く)。文政頃(1820年代)に一部で蒸しが登場した記録あり
白焼き後に蒸すのが関東の定番(ふっくらとろける食感に。明治以降に本格普及)
食感
脂が残りやすく、香ばしさ重視
関東は蒸しで余分な脂を落として柔らかい。関西は蒸さず香ばしい
江戸のうなぎは脂が多かったため、後に蒸す工程が加わり、現在の関東風の柔らかさにつながったとされます。
味わい方・食べ方
• 当初は酒の肴として蒲焼単体で食べることが多く、屋台や行商が中心でした。
• 18世紀後半から「付け飯」としてご飯を添える店が増え、鰻丼(うな飯)も登場。現在のうな丼・うな重につながる形です。
• 山椒を添える習慣も当時からありました。
• 現在はうな丼・うな重が主流で、薬味や食べ方のバリエーションも豊富ですが、基本の「たれのついた蒲焼をご飯と一緒に」という楽しみ方は江戸時代後期から続いています。
まとめ
• 味の基本(甘辛いたれで焼く):江戸時代中後期に確立し、現在につながっている。
• 食感・調理法:蒸し工程の有無が大きな違い(現在の関東風はより柔らかくとろける)。
• 食べ方:酒の肴からご飯ものへシフトし、現在のうな丼文化に直結。
全体として「ほぼ同じ」というより「骨格は同じで、細部が洗練・変化した」というイメージが正確です。特に関東の「蒸す」工程が入ったことで、食感は江戸時代とはかなり変わったと言えます。
Groc
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