「異世界転移」してから四週間目。シン・ジ皇太子、レイ・ア皇女、ア・スカ大公女、がムーロマ帝国皇太子護衛部隊2千、モーリス大公国正規軍1万6千、モーリス大公スカ・ルーの率いる騎馬民族の部隊2千、合計2万と共に野営する草原地帯のオアシスへ、中型多用途ヘリコプターに乗って登場した我輩、テロリン総統であった。
ローター直径16m、全長19mの、シコルスキーUH60が、日没直前、飛んで行くと、2万の軍勢は大騒ぎになった。
2万の軍勢の中で、ムーロマ帝国皇女レイ・ア姫、その御供の女騎士リゲル・オライオン、魔道師メイドのベティ・ベテルギウス、の三人だけが、二週間ほど前にヘリコプターを見、乗った事があった。レイ・ア姫とベティにはテレパシー能力があったので、我輩の側近の超能力者、安倍晴美が、到着の1時間ほど前に、ヘリコプターで行く事をテレパシーで伝えておき、2万の軍勢にも、その事は伝えてあった。
しかし、生まれて初めて、空を飛ぶ巨大物体を見た人々は、パニックになりかけていた。
軍勢から百mほど離れた場所にヘリを着陸させると、ベティとリゲルが迎えに来てくれた。
二人に先導されて、シン・ジ皇太子、レイ・ア姫、スカ・ルー大公、ア・スカ姫が居る大きな天幕へ、安倍晴美と共に入る。
ちょうど、軍議の最中だったので、我輩は安倍晴美に通訳させて、こう言った。
「諸卿、四日間の御無沙汰でござった。助勢の用意が整ったので、明日より、我軍も帝都ムローマ奪還の戦に参戦いたし申す。この軍議はハリーマン公国のタージ・マ城の攻略について、でござろう?」
「いかにも」
「そのことでござる」
「そのことよ」
天幕の中のムーロマ、モーリスの幹部たちが答える。我輩は軍議の机上に広げられた地図の一地点を指さして言った。
「明後日の朝、我軍だけで、タージ・マ城を攻略いたす。タージ・マから馬で一日、このオアシスから馬で一日、の距離の、この地点に、我軍を待機させており申す。」
「しかし、タージ・マ城には5千の軍勢が立て籠もっていそうでござる。我軍2万のうち、騎士騎兵は4千のみ。歩兵も伴わねば攻略は難しいが、歩兵は馬で一日の距離の移動に二日は、かかり申す。」
軍勢の参謀らしき武将が言った。
我輩は、こう答えた。
「我軍には、四日前にお見せした、軽装甲機動車と96式装輪装甲車の他に、M3グラント戦車と、675�兮人囘啻�甲ロボット各1、それに、そこのヘリコプターがあり、百人力のアシガロイド128体も連れて来ており申す。その全力を挙げれば、タージ・マ城を攻め落とすのは、容易い事でござる」
続く
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