中国株復活も、来年最大のハイリスク・ハイリターン取引か
Una Galani
2023年12月16日午前 8:00
[ムンバイ 14日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国株の先行きを占うのは、かつてないほど難しくなっている。景気低迷、債務問題、地政学的な緊張が株価を押し下げており、デフレスパイラルの可能性がちらつく中、来年も株価が急落する可能性がある。
だが、中国政府が経済の復活に向けて思い切った対策を講じれば、目を見張るような復活を遂げる可能性もある。中国株は来年最大のハイリスク・ハイリターン取引の一つになるだろう。
足元の株価下落は衝撃的だ。主要株価指数は中国株バブル崩壊後に付けた2016年の安値に迫っている。LSEGによると、中国本土に上場する銘柄と香港・ニューヨーク上場の中国企業株で構成するMSCIチャイナ・インデックスは今年15%下落。予想株価収益率(予想PER、12カ月先)は9倍と、2021年のピークの半分に低下している。
<逃げ出す海外勢>
海外投資家は資金を引き揚げている。EPFRのデータによると、グローバル株式ファンドの中国株への配分比率は9月時点で平均1.75%と、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスの中国株のウエート(2.98%)の半分強にすぎない。
投資家が弱気になる理由はたくさんある。幻滅感が広がったきっかけは、新型コロナウイルス後の経済再開だ。景気低迷の兆しが高まっていたにもかかわらず、中国政府は大規模なインフラ投資を見送り、市民への現金給付を求める声も退けた。その一方で、政府は国内総生産(GDP)の4分の1を占める不動産部門の過剰債務の取り締まりを続けた。
中国経済が1990年代以降の日本経済のような負債デフレのループから抜け出せなくなるという悲観的なシナリオも浮上している。消費者や企業が物価下落を予想し支出を控える状況が続けば、企業利益が減る。そうなると、あらゆるタイプの借り手が返済難に陥り、企業業績と企業評価額がさらに圧迫される。
こうしたシナリオは、政府が景気刺激に乗り出さなければ、十分に現実のものとなり得る。11月の消費者物価指数(CPI)は内需低迷を背景に前年比0.5%下落と、過去3年で最大のマイナス。生産者物価指数(PPI)は14カ月連続で下落している。
海外投資家が中国株を敬遠する理由は他にもある。まず、米国の金利上昇で新興国から資金が流出している。米10年物国債利回りは、中国の国債利回りを152ベーシスポイント(bp)上回る。
また、中国政府は過去にIT大手のアリババ(9988.HK)やテンセント(0700.HK)など、さまざまな業種の企業を取り締まっており、民間企業の未来に暗い影を落としている。
政府が資本市場に介入する傾向もある。2015年には約1500社が株価下落を避けようと株式取引を停止した。国有・民間企業から成る「国家隊」に株価の下支えを奨励する最近の取り組みも目に見えた成果を上げていない。
地政学リスクも無視できないほど高い。米政府は中国の技術発展を阻止しようとしており、中国政府は輸出規制で報復している。海外投資家はこうした対立に巻き込まれることを懸念している。
また、ロシアのウクライナ侵攻の事例を踏まえれば、中国が台湾に侵攻した場合、西側諸国の制裁で投資先の資産が凍結させる恐れもある。
<目を見張るような復活>
だが、中国株の復活を左右するのは海外勢ではない。海外投資家は中国本土株の4%しか保有しておらず、合計時価総額が11兆ドル近い上海・深セン株式市場では国内個人投資家の取引が圧倒的多数を占めている。こうした投資家は多額の貯蓄があり、ギャンブルが大好きだ。
高齢化が進む中国には信頼の置ける資産の運用先も乏しい。新型コロナの流行後、家計貯蓄は70%急増し、135兆元(18兆8000億ドル)に達した。だが、かつて人気の投資先だった住宅は魅力が薄れているように見える。未完成の住宅物件が多数あり、中国恒大集団(3333.HK)や碧桂園(2007.HK)などの不動産開発大手は債務問題を抱える。政府は金融リスクを抑制するため、理財商品の取り締まりも進めている。
国内に巨額の余資の存在することもあり、大手中国企業の本土上場株は香港上場株に対し51%ものプレミアムが付いている。プレミアムは年初から13%ポイント以上上昇しており、海外証券会社の間では、オフショア株よりも本土株の取引を推奨する動きが広がっている。
不動産市場が安定すれば、国内投資家がすぐに市場に戻ってくる可能性がある。大都市に存在する農村(城中村)の再開発を政府が追加支援すれば、こうした動きが加速することも考えられる。
「住宅は住むためのものであって投機の対象ではない」という政府のスローガンを国民が受け入れれば、不動産購入用の預金が減り、消費が増えるかもしれない。
米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切り、地政学的な緊張が和らげば、一部の海外投資家が戻ってくる可能性もある。
だが、中国株の最大の支援要因は、経済成長率と株価に強い相関関係がないという点にあるかもしれない。
クレディ・スイスの世界投資リターン年鑑によると、中国株のドル建て実質リターン(インフレ調整後)は1993年以降、DMSワールド・インデックスを1.5%下回っているが、中国の実質国内総生産(GDP)は、ほぼ同じ期間に年9%成長している。
これは、中国経済が成長しても必ずしも株価は上がらないが、中国経済が減速しても必ずしも株価が低迷しないことを意味し得る。
このため、中国株の来年の見通しは両極端だ。モルガン・スタンレーのストラテジストは、MSCIチャイナ・インデックスが今後1年で23%上昇する可能性もあれば、36%下落する可能性もあると予想。楽観的なシナリオと悲観的なシナリオの差は59%ポイントで、同社が東証株価指数(TOPIX)について予想している41%ポイントを上回る。
国内外の投資家が中国株を敬遠し続ける理由はたくさんある。アンダーパフォームしている市場をアンダーウエートにするのは比較的簡単だが、中国株が復活を遂げれば、投資家は従来の仮定を再考せざるを得なくなる。ハイリスク・ハイリターン取引を求める投資家には、長い上昇の道のりが控えている可能性がある。
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/F3MZ4DB7EBOCLF4OLXWJR2C6MY-2023-12-15/
中共株は既に株じゃありません。
ギャンブル性の高いハイイールド債です。
更に世界株のインデックスから外されたら、瞬く間に暴落する危険性があります。
外されないように、世界中の政治家や財界人に賄賂でも送るのが、日常化するかもw
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