診療報酬引き下げ求める財務省、GDPを拡大することに無頓着…足を引っ張る議論に 医師会も「コロナ特需」の脱却を
2023.11/11 10:00
医療サービスの対価である診療報酬の引き下げを求めた財務省に対し、日本医師会が反論している。
財務省は1日の財政制度等審議会分科会で、診療所の儲けが多いとする調査結果を提示し「マイナス改定が適当」と主張した。
一方、日本医師会の松本吉郎会長は2日の記者会見で財務省に反論した。その中で、財務省の資料はコロナ禍で収入の落ち込みが激しかった2020年度と比較した調査で、不適当だと指摘し、「儲かっているという印象を与える恣意(しい)的なものだと言わざるを得ない」と非難した。その上で、今年だけでなく来年の民間企業の賃上げ状況も見据えた対応を政府に要望した。
世界の動きを見てみよう。コロナ禍前の19年の日本の保健医療支出は対国内総生産(GDP)比で11・0%で、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中6位だった。日本より上は、米国が16・7%、ドイツが11・7%、フランスが11・1%、スイスが11・1%、カナダが11・0%だ。
ところが22年では、日本は11・5%で、OECD加盟国中4位とランクアップした。日本より上は、米国の16・6%、ドイツの12・7%、フランスの12・1%で、日本はスイス、カナダを抜いた。
コロナ禍で、世界的に保健医療支出は対GDP比で増えた。19年と20年の比率をOECD加盟国でみると、全ての国で上昇し、上げ幅は平均0・8ポイントだった。ところがその後、保健医療支出を相対的に抑制するとともに、コロナ禍の回復によるGDP増加も貢献し、20年と22年でみると、OECD38カ国中30カ国で減少し、平均0・4ポイント減だった。
なお、日本は19年から20年は微増だったが、20年から22年にかけて上昇した。
要するに、財務省の指摘は保健医療支出がコロナ禍のためOECD加盟38カ国でもっとも上がらなかった20年をベースとして、その後上がったという資料に基づいている。一方、日本医師会側は、コロナ禍でも対GDP比で保健医療支出が上がらなかったのはいいことで、その20年をベースとするのは不適当という見解だ。
財務省も、もっと説得力を持たせるためには、20年だけではなく、19年や世界との比較資料を出すべきだった。
報酬の改定はややもすると、ミクロ的な話になりがちだが、GDPとの相対関係や、国民の懐具合との関係でどこまで保健医療支出ができるかどうかを議論せざるを得ないと筆者は思っている。
財務省はミクロの立場で、「分母」のGDPに対し、「分子」に当たる保健医療支出を徹底的に抑え込もうとする。その一方、分母のGDPの拡大には無頓着というか、足を引っ張る議論ばかりする。
一方、日本医師会も、コロナ禍で一部の医療関係者が著しく潤ったのは事実なので、「コロナ特需」はもうなくなってもおかしくないのではないか。 (元内閣参事官・嘉悦大教授 高橋洋一)
https://www.zakzak.co.jp/article/20231111-EHALVWWK7FOBBI2KEINR3OKRRE/
要は日本人の給料が上がれば医療報酬上げていいって事です。
過疎化が進んだ県を数県選んで、医療報酬を上げれば、過疎化の防止と地方経済の活性化になるんじゃないかな♫
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