「映画の奈落 完結編」(伊藤彰彦 講談社α文庫)を読み終わりました。
東映実録ヤクザ映画「北陸代理戦争」のモデルになった組長が殺された三国事件を扱った本があると知って購入し、少しずつ読んでいたのですが最後は一気でした。
本の中では映画制作時に現在進行形だった二人の組長の対立、「仁義なき戦い」シリーズの脚本家笠原和夫と「北陸代理戦争」脚本家高田宏治の関係を軸に、当時の東映の映画制作体制(現在では考えられないが、という文章が何度も出てきます)や70年代後半からの邦画の制作体制転換などに触れていて、とても面白かったです。
単行本で出版された後、文庫化に際して加筆訂正し新たな証言や松方弘樹のインタビューの抜粋も掲載するという、てんこ盛りな内容でした。読む前は文庫本で900円もするのか〜と思っていましたが、読んでみたらむしろ安いという感想。
この著者の「無冠の男 松方弘樹」も読みたくなりました。
巻末の松方弘樹のインタビューで「県警対組織暴力」の続編を企画し、スポンサーも見つけて東映に話をしに行ったら「今はそういうのはダメなんだよ」と言われて流れた、というのがありましたが「孤狼の血」がヒットした現在なら作れたかも。そう考えると松方弘樹の死は残念でなりません……。
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