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2022年03月27日02:30

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米シェールの増産へ急ピッチ

米シェール、増産へ急ピッチ 工程改善で開発期間短縮
供給網制約、資材調達に影
2022年3月25日 20:07

シェール革命は米国を世界最大の原油生産国に押し上げた。脱炭素の潮流やロシアのウクライナ侵攻で原油相場が乱高下するなか、現地で何が起きているのか。シェールの開発現場を歩いた。(米テキサス州サンアントニオで 花房良祐)

テキサス南部ヒューストンから南西部へ車で3時間走ると、シェール開発が盛んな地域「イーグルフォード」が広がる。地平線まで見渡せる広野にある敷地に大型トラックが忙しそうに資機材を運び込んでいた。

INPEXはこの地域で油井の掘削と水圧破砕(フラック)をしている。同社は2022年に前年比5割増となる日量約1万バレルのシェールオイルを生産する計画だ。

原油高だけでなく、生産の効率化も増産につながる。事前にできる作業をあらかじめやっておく「段取り」の導入などで開発期間を短縮。00年代に産声をあげたばかりのシェール生産はモノ作りのように工程の「カイゼン」が進んでいる。

例えば、掘削リグ1基で複数の油井を掘る場合、掘削の予定場所に事前に必要な器具をそろえておくことで作業時間を短縮し、INPEXの場合は1日に掘削できる長さが21年、19年比で3割増の合計約430メートルに伸びた。有償で借りるリグのコストを53%節約できたという。

掘削した後は水圧破砕をする。この作業は1つの油井で十数回実施し、数十メートルおきに爆薬で地層に割れ目を入れていく。こちらも事前の準備を仕込むことで1回分の作業時間は19年に2〜3時間だったのが、今は1時間ほどになった。石油サービス会社に委託する作業時間が短くなり、生産コストの低下につなげた。

石油業界ではシェール開発用の新たな器具もどんどん開発されている。例えば、化学メーカーのクレハは18年、地中のフラック作業で使用する樹脂製の設備の販売を開始。従来は金属製で、水圧破砕後に器具を破壊して地下から破片を回収していたが、樹脂製なら高温下の地中で溶けるため、作業時間が短くなる。

シェールの開発現場にはコントロールルームがあり、水圧破砕(フラック)のリアルタイムのデータをINPEXと石油サービス会社の作業員が監視していた
米エネルギー情報局(EIA)によると、シェール開発で稼働中の掘削リグの数は少なくなったが、リグ1基あたりの生産量は増えている。

テキサス州西部などに広がる全米有数の油田地帯「パーミアン」では22年1月の稼働中のリグが、新型コロナ禍前の20年1月に比べて3割減の292基となった一方、生産量は同5%増の日量約506万バレルとなった。シェールの「在庫」ともいえる掘削だけして水圧破砕をしていない油井「DUC」を仕上げて増産した側面もあるが、作業効率化が高まった結果でもある。

水圧破砕(フラック)が終わるとコントロールルームやポンプといった大型設備は撤去され、広い敷地に貯蔵タンクなどを並べる
もっとも、米国のシェール生産はすべてが順風満帆というわけではなく、供給網(サプライチェーン)の制約やインフレは立ちはだかる。

「パイプはまだ来ないのか」――。米鋼管卸JDラッシュのもとには開発業者からの催促が相次ぐ。新型コロナ禍と景気回復で物流が滞り、コンテナ船不足の影響などが波及。油井管が現場で不足している。同社幹部によると、水圧破砕用の代表的なパイプの価格は3月、前年同期比7割増の1トンあたり約3500ドルまで値上がりした。

テキサス州のある中小シェール業者は「リグを発注したが4カ月も待たされている」とこぼす。オキシデンタル・ペトロリアムのビッキー・ホルブ最高経営責任者(CEO)は8日、ヒューストンのエネルギー業界の会合で「増産したいのに供給網の制約がある。本当にひどい状況だ」と憤った。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN170PE0X10C22A3000000/
脱炭素くそっくらえ♬
米国は変わり身が早いw
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