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2021年08月03日02:07

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ベラルーシってどんな国?

■ベラルーシの五輪選手が亡命求める 羽田空港で搭乗拒否
(朝日新聞デジタル - 08月02日 00:51)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6613915

ベラルーシ共和国 通称ベラルーシは、東ヨーロッパに位置する共和制国家。日本語では白ロシア(はくロシア)とも呼ばれる。東にロシア連邦、南にウクライナ、西にポーランド、北西にリトアニア、ラトビアと国境を接する、世界最北の内陸国である。首都はミンスク。ソビエト連邦の崩壊でソビエト連邦から独立した。独立前のソ連時代、国際連合にはウクライナと共に、ソ連とは別枠で加盟していた。

民族
住民はベラルーシ人が83.7%、ロシア人が8.3%、ポーランド人が3.1%、ウクライナ人が1.7%、ユダヤ人が0.1%である(2009年)。かつては首都ミンスクの人口のうち、ユダヤ人やポーランド人が多数を占めていた時期もあるなど、多民族が共存してきた歴史がある。

隣国ウクライナではウクライナ人民族主義が非常に強く、国内に民族対立を抱え、結果的に2014年には深刻な内戦に陥った。これと比較して、ベラルーシでは民族主義的な意識は低く、ベラルーシ人とロシア人などとの民族間対立等は起きていない。いまなおミンスクには巨大なレーニン像が残るなどソビエト時代を肯定的にとらえる国民性もある。

言語
ベラルーシでは、ベラルーシ語とロシア語の二つの言語が国家語として憲法に規定されている。ベラルーシで最も広く使われる言語はロシア語であり、家庭内では人口の70%に使用されており、ベラルーシ語が家庭内で使用される割合は23%となっている。ベラルーシ語はロシア語ほど広く使用されないにもかかわらず、人口の53.2%が自身の母語を問われた際にベラルーシ語を選んでおり、ロシア語を母語とするのは41.5%にとどまっている。ベラルーシの教育ではベラルーシ語とロシア語いずれも原則必修とされており、ベラルーシ人はおおむね両方の言語を一定の水準で使用することができる。会話の中でベラルーシ語とロシア語のどちらともとれない曖昧な話し方はしばしば見られ、こうした口語はトラシャンカ(「干草に藁を混ぜた飼料」の意)と呼ばれている。

他にポーランド語、ウクライナ語、東イディッシュ語を話す少数派も存在する。

宗教
宗教は東方正教会(ロシア正教会の総主教代理が代表するベラルーシ正教会)が80%である。その他ローマ・カトリック、プロテスタントなどが信仰されている(1997年推計)。ロシア正教の古儀式派のポモールツィ、ベロクリニツキー派、ベグロポポーフツィなどの信徒も存在する。

人権
非常に抑圧された国家の一つである。高齢者、未成年、障害者以外が職に就かず半年以上未納税の場合、平均月収程の罰金が課せられる、また失業者は社会奉仕が義務付けられている。公の場でのデモ、集会は厳しく規制されており、政治的な意見の表明や政権批判、大統領批判をすれば、逮捕・拘束される。

厳しい規制を逃れるために、ただ拍手をするだけのデモ活動を「拍手によって政治的な意見を表明した」と弾圧し、片手の参加者も拍手をしたと逮捕された。過去には聴覚障害者が「政治スローガンを叫んだ」として逮捕される事態が起きている。この片手による拍手逮捕は、2013年にルカシェンコ大統領とベラルーシ警察に対し、イグノーベル賞平和賞を受賞する事になった。

経済(首都ミンスク)
国際通貨基金(IMF)の統計によると、2018年のベラルーシの国内総生産(GDP)は596.43億ドルである。一人あたりのGDP(為替レート)は6,283ドルで、バルト三国を除く旧ソ連構成国の中では、ロシア(11,289ドル)、カザフスタン(9,401ドル)についで3番目であり、隣国ウクライナ(3,112ドル)の約2倍である。

1991年の独立後、他のCIS諸国と同様に市場経済化を推進していた。しかし、1995年に大統領に就任したルカシェンコは、「社会主義市場経済」を導入して社会主義政策を開始した。これに基づき、統制価格の導入や、政府による民間企業への介入により自国の製造業の保護に努める傍ら、ロシアと関税同盟を結ぶなどの経済統合政策により、経済成長を実現させた。しかし、1998年8月に発生したロシア財政危機に伴い、1998年から1999年の2年連続で悪化し、激しいインフレーションや生産の低下に見舞われた。2000年1月1日にはデノミネーションが実施された。以降はロシア経済の急速な回復に支えられ順調な経済成長を続けているが、2016年7月には再びデノミネーションを実施している。

対露経済統合はロシア側に政治、経済的に大きく左右される事、ベラルーシ側に大幅な貿易赤字をもたらすなど問題があり、近年はロシアに自国の産業が脅かされるとの警戒感から、経済統合政策は事実上停滞している。ただ、当分の間ベラルーシは西欧型の市場経済からは離れ続けると見られているが、2011年に入り、国内の経済状況が極度に悪化しており、ロシアがベラルーシの吸収合併へ向けた動きを加速させている。

2009年5月29日、ロシアのアレクセイ・クドリン財務相は、ベラルーシが近い将来支払不能に陥るとの見方を示した。これは、ベラルーシが市場改革を行わず、ソ連型社会主義体制のままであることによる。天然資源にも乏しく、国家財政の基盤となるものが脆弱なのにも関わらず、ルカシェンコ個人の趣味であるアイスホッケー場を多数建設させたり、食品や生活用品の価格に税金をかけず、逆に国の補助金で安く抑えたりするなどの放漫財政を行っている。ただ、こうした政策を行っているからこそ、ルカシェンコによる独裁体制が支持されているという側面もあった。ルカシェンコ大統領は体制維持のためロシアと欧州連合を天秤にかけ、双方から経済支援を引き出すしたたかな外交を展開していた。しかし、この手法も2010年代に入ると、もはや通用しなくなった。

まず、2010年6月21日より、ロシアのガスプロムが天然ガスの代金未払いを理由にベラルーシへのガス供給の削減を開始した。しかし今度はベラルーシがガスプロムに対して「欧州向け天然ガスにおけるパイプラインの通過料が未払いであり、翌日(24日)の朝までに支払われなければ、欧州向け天然ガスの供給を全面的に停止する」と警告をした。これにより、『欧州を含めた、新たな天然ガス供給に関する紛争』が生じ、ルカシェンコ大統領は「ロシアとの間でガス戦争が始まった」と発言したが、6月24日にベラルーシ側が未払い代金を支払い、ガス戦争は早々と終結した。しかし、ベラルーシとロシア間で強いわだかまりが残る結果となった。

そして、2010年12月にルカシェンコが四選を果たした直後から、2009年のロシアのクドリン財務相の予言通り、ベラルーシが経済危機に陥った。ロシア産石油・天然ガスの価格引き上げと、先述したバラマキ放漫財政に耐えられず、外貨準備が底をついている。ベラルーシ各地の両替所では外貨を求める人々の長蛇の列ができ、物価高騰を恐れる庶民は商品買い占めに走った。ロシア側はベラルーシの国営企業売却などを求め、これによりベラルーシのインフラを掌握し、また、通貨をロシアルーブルにすべきだという意見も出て、ベラルーシをロシアに事実上吸収合併しようとする動きを強めた。過去に「ロシアに泣きついて頭など下げない」などといった強気の発言を繰り返してきた、「ヨーロッパ最後の独裁者」と呼ばれているルカシェンコ大統領は崖っぷちの状況に陥った。この状態を打破するには、ルカシェンコが採用していたソ連型社会主義経済から、完全な市場経済社会へ向けた痛みを伴う大掛かりな改革が必要であると指摘された。

紆余曲折の末、ルカシェンコ大統領がロシア主導の「ユーラシア連合」への参加を表明し、その見返りにロシアは天然ガスを特別割引価格で提供、また、ガスパイプラインをロシアが買い取る協定が結ばれ、ベラルーシ経済がロシアに掌握された格好となった。

だが、国営企業で働く従業員の賃金未払いや工場の操業停止など、深刻な経済状況は依然として続き、更に、ロシアは国営企業の民営化の遅れなどを理由にベラルーシへの資金援助を2013年に打ち切った。崖っぷちのルカシェンコ大統領は中華人民共和国へ急接近し、中国との間で15億ドルの経済投資協定を締結。中国は欧州進出の足掛かりを得て、ベラルーシは財政破綻を回避できた。同時期には蘇州工業園区に倣った中国-ベラルーシ工業園区(英語版)も開設され、これによりベラルーシの軍事パレードでは中国の紅旗がパレードカーになって中国人民解放軍もベラルーシ軍とともに行進し、中国製武器の購入や弾道ミサイルを共同開発するなど経済的にも軍事的にも密接な関係が続いている。

色と面積で示したベラルーシの輸出品目(2009年)
ベラルーシの鉱業は、原油、天然ガス、ソリゴルスクで採掘される岩塩(カリ塩 KCl)に限定されている。原油だけは自国内の消費量の数割を賄える。農業では、麦類の生産に向く気象条件から世界第4位(150万トン、2002年)のライ麦を筆頭に、大麦、燕麦の生産が盛ん。春小麦の栽培も見られる。工芸作物としては世界第5位(3万2000トン)の亜麻の生産が際立つ。工業は繊維業、化学工業(肥料)が盛ん。羊皮生産量は世界第4位(8万トン)で、カリ塩の採掘に支えられたカリ肥料生産は世界第3位(369万トン)となっている。硝酸の生産量は世界第8位(88万トン)。

第三次産業では、理工系教育を重視していた旧ソ連時代からの伝統で、情報技術(IT)分野の人材が豊富である。『World of Tanks』(WOT)を開発したウォーゲーミング社は1998年にベラルーシで創業した。ベラルーシ政府は2005年にIT企業への税制優遇プログラムを導入し、Viberなどを生み出した。ルカシェンコ大統領は2017年にデジタル産業育成令を発布した。

ルカシェンコ独裁体制下で司法の独立が欠如していることから、企業が政府から不当な圧力を受け、特に破綻に追い込まれる問題が存在している。一方、ルカシェンコの統治の下ではロシアやウクライナのように、国有企業の民営化の結果として巨大な影響力を持つオリガルヒが出現していないため、財界から政界への干渉や政財界の癒着が少ない。

貿易
2002年時点では輸入90億ドルに対し、輸出は81億ドルであり、わずかに入超である。主な輸入品は原油、機械類、鉄鉱。輸入相手国は、ロシア、ドイツ、ウクライナである。ロシアとの取引が65%を占める。主な輸出品は、石油製品、自動車、機械類であり、輸出相手国はロシア、ラトビア、イギリスである。輸出ではロシアの占める割合は50%に留まる。日本との貿易では、乳製品を輸出(全体の44%)し、無線通信機器を輸入(全体の35%)している。

政治
ロシアのプーチン大統領と会談するルカシェンコ大統領(2012年)
ベラルーシは三権分立の共和制の国であるが、1996年にベラルーシ共和国憲法が改正され、行政の中心である大統領(任期5年)に非常に強い権限が与えられている。2004年に行われた国民投票により、憲法の大統領職の三選禁止規定が削除された。

ベラルーシの議会は二院制で、上院に相当する共和国院(定員64名)と、下院に相当する代表者院(定員110名)からなる。議員は、共和国院は国内の6つの州とミンスク市の議会から8名ずつ選出、残り8名を大統領が指名する。代表者院は小選挙区制により選出され、任期は4年である。

1994年以降、ルカシェンコが大統領の座に就いており、ヨーロッパ最後の独裁国家との批判を欧米諸国から受けている。アメリカなどの自由主義諸国との関係は良好ではなく(アメリカがベラルーシに経済制裁を科したため、2008年5月に国交を事実上断絶した、ジョージ・W・ブッシュ米大統領が定義した「悪の枢軸」の中の一国である(当初はイラク、イラン、北朝鮮だったが、その後拡大している)。また、コンドリーザ・ライス国務長官が定義した「専制の前線基地」の中の一国でもある)。

2012年9月には、代表者院選挙が行われたが野党はボイコット。全議席が親ルカシェンコ政党に配分され、自身の強固な独裁体制の維持に成功した。ベラルーシは現在、ヨーロッパで唯一死刑制度が存在する国家である。

ベラルーシ原子力発電所
北西部フロドン州オストロベツ郊外に、ロシア国営原子力企業ロスアトム系列のアトムストロイエクスポルトが建設したベラルーシ原子力発電所が2020年11月に完成した。ベラルーシ初の原発である。加圧水型軽水炉2基(出力合計240万キロワット)を備える。ベラルーシの電力需要の30%を賄えるが、原発建設と100億ドルの費用の融資をロシアに頼ったため、エネルギーのロシア依存を減らすことにはならなかった。1号機は2021年、2号機は2022年に商業運転開始を予定しているが、近接するリトアニアは安全性を懸念しており、同国を含むバルト三国は2020年8月末、ベラルーシとの電力取引を原発稼働後は停止することで合意した。
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