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2021年05月18日22:01

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アイアンドームは有効に機能

イスラエルが誇る対空防衛能力、ハマスの猛攻撃破
米国の支援を受けて構築された「アイアンドーム」、2011年から実戦配備
By Yaroslav Trofimov and Felicia Schwartz
2021 年 5 月 18 日 04:26 JST 更新

 【アシュケロン(イスラエル)】16日午後、空襲警報がイスラエル南部の都市アシュケロンに鳴り響くと、市民は路上の真ん中で車を飛び降り、近くの防空壕(ごう)に急いで避難した。木の下に隠れていた男性は10代の娘を安心させるため、こう語りかけた。

 「心配しなくていい。大丈夫、アイアンドームが守ってくれる」

 その頃、アイアンドームからは防空迎撃ミサイルが真っ青な空に放たれ、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスがアシュケロンに向けて発射したロケット弾6発を爆破していた。ハマスが10日からイスラエルに向けて多数のロケット弾発射を始めてから(現時点で累計2800発)、大半のケースにおいて死者や大きな被害は出ていない。

 アイアンドームは米国から16億ドル(約1750億円)の支援を受けて構築され、2011年から実戦配備されている。砲台とレーダーをつなぐネットワークで構成され、人口密集地を標的とするロケット弾を迎撃する一方で、空き地に向かっていると判断すれば放置する仕組みだ。過去のハマスとの軍事衝突でも使われたが、ここまでハマスが同時にこれだけ多数のロケット弾を連発したのは今回が初めてだ。

 「ハマスは(ロケット弾連発で)迎撃システムを試そうとしている。アイアンドームが機能しなくなると考えたのだろうが、読み通りにはならなかった」。イスラエル諜報特務庁(モサド)の元トップ、ダニー・ヤトム氏はこう指摘する。

 ハマスと武装組織パレスチナ・イスラム聖戦機構はこれまで、ガザ地区からの攻撃でイスラエル人10人を殺害した。これに対し、イスラエルが報復措置として行った空爆により、パレスチナ側では子ども55人を含め、188人の死者が出ている。犠牲者の数にこれだけの差が出ているのは、ハマスの攻撃が不十分なためではない。ハマスのロケット弾はイスラエルの密集地を容赦なく狙い続けている。

 「アイアンドームがなければ、これらすべてのロケット弾がわれわれの頭上に着弾し、数百人の犠牲者が出ていたはずだ」。攻撃の合間をぬってアウトドアのカフェで友人と会っていたアシュケロン在住のモティ・ヘツロンさん(77)はこう話す。数日前にはアイアンドームが迎撃しなかったロケット弾が自宅から100ヤード(約91メートル)の所に着弾したという。

 イスラエル軍によると、アイアンドームはイスラエルを標的とする一斉放射の約9割を破壊しており、想定通りのパフォーマンスを発揮している。

 外交政策研究所(FPRI)のシニアフェロー、マイケル・スティーブンス氏は「これだけ大量の攻撃に対処できるアイアンドームの迎撃能力に対して、誰もがひそかに感心している」と指摘する。「急速に改善を重ね、地球上で最も優秀な短距離システムになったことを見せつけた」

 アラブ首長国連邦(UAE)やインドなど複数の国々がこれまでアイアンドームの購入を検討しており、今回の武力衝突で迎撃の威力が示されたことで、買い手にとってはさらに魅力が高まっている公算が大きいとみられている。サウジアラビアに加え、UAEやバーレーンもその度合いは減るものの、イエメンのイスラム教シーア派武装組織「フーシ派」によるロケット弾やドローン(無人攻撃機)の脅威にさらされている。フーシ派はハマスと同様、イランが後ろ盾となっている勢力だ。

 英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のジャスティン・ブロンク主任研究員は「視覚的にも極めて素晴らしいため、今回の衝突で国際市場におけるイスラエルのミサイル防衛システムの評価が高まるだろう」と話す。

 アイアンドームはイスラエルの国防企業ラファエルとIAIによって開発され、米軍向けは米防衛大手レイセオンと共同で製造されている。米国はまだ自国版のアイアンドームを配備していない。

 14万5000人が暮らす海辺の町アシュケロンは、イスラエル内でガザに最も近い人口密集地だ。ガザから8マイル(約13キロ)しか離れておらず、ハマスのロケット弾が数秒で着弾する。これまでガザから発射されたロケット弾のうち、約2割がアシュケロンを標的としていた。これまで5歳の子どもを含む住民3人が犠牲になった。

 イスラエル民間防衛軍を率いるウリ・ゴーディン少将によると、時には10〜15分の間にアシュケロンを標的とするロケット弾が75発も発射されることがある。「これは極めて集中的な攻撃で、対処が非常に難しい」

 ただ、これまでイスラエル側の死者数が限定的なことで、同国のベンヤミン・ネタニヤフ首相は少なくとも現時点では、ガザへの地上侵攻に踏み切るよう求める国民の圧力に直面していない。地上侵攻となれば、とりわけパレスチナ人の犠牲者がはるかに増える公算が大きい。

 アシュケロン在住の電気工、オハド・マルギさん(35)は「アイアンドームがない状況下でこのようなロケッド弾による攻撃が続けば、明日にはガザはなくなるだろう」と話す。マルギさんは至近距離でロケット弾が爆発し、九死に一生を得たという。

 平時には、アイアンドームは通常、一度にミサイル2発を発射して迎撃する。だが、イスラエルとハマスの衝突があまりに激しいため、イスラエル空軍のある司令官は、ロケット弾1発に対してミサイル1発へと戦略を変更したと明かす。13日にはこれまで最大の攻撃となる140発のロケット弾がテルアビブに向けて発射されており、司令官は「140発のロケット弾を280発(のミサイル)で迎撃することはしない」と話す。

 アイアンドームはハマスのドローンも迎撃できる能力を備えており、これまで3機を撃ち落とした。このうち1機は15日にイスラエル師団の本部があるレイムに向かっていた。そのイスラエル司令官によると、水平方向に動くドローンを標的にできるのは、技術の著しい進展だと話す。またイスラエルは、米国にアイアンドーム向けの迎撃ミサイルをさらに提供するよう求めることはせず、自国の防衛業界に増産を命じたとしている。

 司令官はさらに、アイアンドームは、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラとのさらに大規模な衝突を念頭に構築されたとし、イスラエル軍の迎撃ミサイルが近く枯渇する危険性はないと判断していると指摘した。イスラエル軍の分析によると、ヒズボラは推定13万発のロケット弾を保有する一方、ハマスとパレスチナ聖戦機構は1週間前の時点でガザに1万3000発を有していた。

 前出のブロンク氏によると、アイアンドームは一定期間に800発程度の迎撃発射が可能で、ハマスがシステムを圧倒することは困難だ。だが、今回の武力衝突でイスラエルが優位に展開しているからといって、はるかに威力が大きいとみられるヒズボラの兵器について慢心すべきではないという。

 「アイアンドームの優れたパフォーマンスを見て、イスラエルとヒズボラの軍事力のバランスを変えると一部で解釈されているのは危険だ」とブロンク氏は話す。「それは決してない。ヒズボラが本気で望めば、一瞬のうちにいとも簡単にシステムを圧倒することができる」
https://jp.wsj.com/articles/as-hamas-rockets-rain-on-israel-iron-dome-proves-it-can-withstand-the-barrages-11621277015
今回は、ハマスが2800発分を数日に分けて発射したので、迎撃出来たみたいです。
幸いまだ限界は見えていません♬

しかし、次回、ヒズポラが10倍のミサイルを発射したら、応戦出来るかは難しいみたいです^^;

ハマスはスンニ派で、エジプトのムスリム同胞団と繋がりのあるグループです。
ガザ地区を支配しています。

ヒズボラはシーア派で、イランと繋がりのあるグループです。
シリアに勢力がいて、イスラエル北部を攻撃ターゲットにしています。

バラバラに行動してますが、米国が中東から手を引き、アフガンのタリバン辺りが勢力を拡大し始めたら、旧勢力同士で手を組むかもです。
矛先が中共に向かうのかイスラエルに向かうのかまだ分かりませんし、米国のタガが外れた中東は、カオス状態に舞い戻るかも^^;
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