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2020年09月25日23:02

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保護責任者遺棄罪が問われるケースと逮捕された後の対処法

■事件まで3夜連続で車内に置き去りか 高松・姉妹放置死
(朝日新聞デジタル - 09月25日 21:51)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6245353

保護責任者遺棄罪(ほごせきにんしゃいきざい)とは、扶助が必要な人物を置き去りにする犯罪です。扶助が必要な人物とは、老年者・幼年者・身体障害者・病人の保護をしなかったという、いわゆる「何もしなかったこと」が罪に値します。

度々、パチンコ屋の駐車場に子供を放置して死亡させたような事件を目にしますが、こちらも保護責任者遺棄致死罪となります。

どのような行為が遺棄したとなるのかの論点も多く難しい罪ですが、罰則も重いため、もしも保護責任者遺棄罪に問われてしまったのであれば、早期に弁護士に相談するようにしてください。

今回は、どのような内容が保護責任者遺棄罪となるのか、保護責任者遺棄罪で逮捕されてしまったらどのような流れで刑事手続きがされていくのかをご説明していきます。

保護責任者遺棄罪とは|成立要件と状況ごとの罰則

冒頭でもご説明したように保護責任者遺棄罪とは、扶助が必要な人物を置き去りにする、保護しない罪ですが、具体的にどのような罪なのかを細かく分けてご説明していきます。

要保護者とは

保護責任者遺棄罪の客体である要保護者とは、「老年、幼年、身体障害者、病者」とあります。

保護義務がある人物

ここで言う保護義務がある人物は、状況によって変わります。例えば、乳幼児の場合その子を育てている親でしょうし、高齢者の場合は介護を行う人物、また、保護義務は親族にのみ発生してくるのではなく、後見人やベビーシッター、介護人などがあります。

また、状況にもよりますが、例えば酔いつぶれた人を介抱しなくても保護義務が生じることもあります。この辺の基準は曖昧ですが、例えば、同じ酔いつぶれた人でも、一旦、介抱したけどその後置いて帰った場合は保護義務が生じ、道端で酔いつぶれた人を見つけたけど何もしなかったような場合は、保護義務は生じにくいと考えられます。

該当する行為

保護責任者遺棄罪は、このように保護義務のある人物が扶助を必要とする人物に対して、責任を遺棄する、もしくは生存に必要な保護をしなかった場合の行為を言います。

遺棄とは

遺棄とは、扶助が必要な人物を場所的に移動させて新たな危険を作る事や、そのままにしていると命の危険があるのにも関わらず放置することを言います。具体例を言うと、赤ちゃんを山の中に置いてきたり、寝たきりの老人を家に置いて何日も外出するようなことです。

不保護とは

不保護とは、扶助が必要な人物とは隔離せずに生存に必要な保護を怠る事です。例として、寝たきりの老人に食べ物を与えない、救護活動が必要な人物をそのままにしておくなどがあります。

保護責任者遺棄罪の罰則

保護責任者遺棄罪は、人の生命や身体に危険を及ぼす罪とされており、法定刑も【3カ月以上5年以下の懲役】と重くなっています。

保護責任者遺棄致傷罪の罰則

保護責任を遺棄し、相手に傷害を負わせたような場合は、保護責任者遺棄致傷罪となりますが、こちらは法定刑が規定されていません。刑法219条には「傷害の罪と比較して、重い刑に処断する」とあります。

つまり、上記の保護責任者遺棄罪【3カ月以上5年以下の懲役】と傷害罪【15年以下の懲役/50万円以下の罰金】を比較して、重い方を刑事罰にされます。つまり、保護責任者遺棄致傷罪の罰則は【3カ月以上15年以下の懲役】となってくるでしょう。

保護責任者遺棄致死罪の罰則

保護責任を遺棄・し、相手を死亡させてしまった場合は、保護責任者遺棄致死罪が問われます。こちらも傷害の罪と比較して重い刑に処断されます。傷害致死罪の罰則は【3年以上20年以下の懲役】です。つまり、保護責任者遺棄致死罪の罰則は【3年以上20年以下の懲役】となります。

保護責任者遺棄罪に関連する罪|殺人罪との違い

いかがでしょうか。このような保護責任者遺棄罪ですが、保護義務が曖昧であったり、殺害の意志があったかどうかで、他の罪で問われてくることも多くあります。こちらでは、保護責任者遺棄罪に関連する罪とその罰則についてご説明していきます。

遺棄罪(単純遺棄罪)

保護責任者遺棄罪とは別に遺棄罪(単純遺棄罪)というものがあります。結論から言いますと、保護責任者遺棄罪とさほど変わらず、現在適用される例はほとんどありません。法定刑は「3カ月以上5年以下の懲役」と、保護責任者遺棄罪と同じです。

過失致死傷罪

保護義務のある人物が要扶助者を死亡・負傷させてしまった場合に、保護をした経緯などがあったのであれば、過失致死傷罪になるケースもあります。

これは、状況に大きく影響してくるので一概には言えないのですが、例えば、「冬の屋外で酔いつぶれていたAさんを介抱していたけど、一向に良くならないのでコートをだけかぶせて帰ったら、翌日死亡してしまった」といった場合、この場合、「コートをかける」という行為が、保護したと判断されることもあり、そのうなると過失致死罪になることも考えられます。

罰則は保護責任者遺棄罪よりも軽く、過失傷害罪【30万円以下の罰金/科料】、過失致死罪【50万円以下の罰金】です。

殺人罪との違い

一方で、保護義務がある人物が保護義務を遺棄し、要扶助者を死亡させてしまった場合、殺人罪が問われる可能性もあります。ここで重要なことは「加害者に殺意があったかどうか」です。

この内容は、状況によりかなり議論がされます。例えば、「幼児を山に置いてきて死亡させてしまった」ような場合、「何日も放置して衰弱死してしまった」場合と「数時間置いて行ったら崖から落ちて転落死した」では前者の方が殺害の意志が強いと判断され殺人罪が問われる可能性も高いかと思われます(細かい状況や経緯にもよりますので一概に言えませんが)。


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