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2019年11月01日13:04

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「 焦らずに 焦らずに 」語り部佐藤麻紀

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「 焦らずに 焦らずに 」
 
被災地に向かう若い人
被災した人にどんな言葉をかけようか
どうやって励まそうか
早く元の暮らしに戻してあげたい
精一杯力になりたい
 
言葉はいりません
その場限りの慰めの言葉もいりません
ただ頷いて 話を聞いてください
 
誰かに話を聞いてもらうという事は
被災した人が
自分の現状を自ら口に出して整理し
これからどう生きるかという問題に向かうために
とても重要な意味があるのです
 
理路整然とした話ではないでしょう
とりとめもない話かもしれません
もし愚痴が出てきたのなら
愚痴を話せるほどあなたに心を開いたのでしょう
 
かける言葉が見つからないと
嘆かないでください
ご自分を責めないでください
耳を傾けることは大きな支えなのです
 
若いからこその純粋さで
無理をしてはいませんか
被災地に立ったショックを押し殺し
被災した人は大変なんだからと
休みも取らずに動いてはいませんか
 
どうか思い出してください
あなたが「 行ってきます 」と出発した家には
無理をしないだろうか?
危ない目には合わないだろうか?
そう心配しながらも送り出してくれた
大切な人がいるはずです
 
被災地の現状にショックを受け
急がなければ! 少しでも早く!と
あなたは復旧作業に没頭するかもしれません
 
被災した人は
その姿に手を合わせて感謝するでしょう
そしてその姿に力や希望をもらうでしょう
 
でも どうか 思い出してください
 
あなたを心の底から心配している人が
待っているということを
 
精一杯動いている人ほど
疲れを忘れているかもしれませんが
 
あなたが怪我をしたり倒れてしまったら
手を貸してもらった被災した人たちは
あなたやあなたの家族への申し訳なさに
更に深く心を痛めることになるのです
 
厳しい現状を目の当たりにしての作業です
だからこそ 
ご自分の命と心を大切に行動してください
 
特に 若い方たちを束ねる役目の大人の皆さん
熱い心でがむしゃらに作業される若い人を
冷静な判断をもって守ってください
それができるのは
現場の経験がある皆さんだけなのです
 
若い力を過信せず
休む時間を必ず充分に取らせてください
時には作業の手を止めさせることも
命や心を守るためには重要なことなのです
待っている人のもとへ
必ず無事に返してあげてください
 
大きな災害の復旧には
膨大な時間が必要です
 
焦らずに 焦らずに
 
被災してしまった人も
助けに向かう人も
命と心を守ることが最重要です
 

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                  語り部佐藤麻紀
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