今からおよそ5年前ー
2014年9月のNHKスペシャル
「老人漂流社会”老後破産”の現実」
という番組が放送されました。
この番組の取材に応じた
田代孝さん(83歳・仮名)は、
「こんなはずじゃなかった」と語ります。
田代さんの収入は
月額10万円の厚生年金のみ。
家賃は6万円なので、
残り4万円で生活しなければなりません。
光熱費や保険料を支払うと、
手元に2万円しか残らないそう。
家賃が重くのしかかっているけれど、
余裕のない生活で貯金もできません。
仕方なく高い家賃を払いながら暮らしていて、
2ヶ月に1度の年金支給日の前になると、
いつも食べ物を買うお金もなくなるほど
厳しい生活を送っているようです。
NHKの取材に対し、
田代さんはこのように言いました。
* * * * * * * * * *
次の年金支給日は、あと数日後でしょ。
だから今は、ほとんどお金がなくなって、
買い置きしてあった冷麦を少しずつ
食べているんですよ。
* * * * * * * * * *
といって見せたのは、
2束100円ほどの冷麦でした。
そして、このように続けました…
* * * * * * * * * *
数ヶ月前かな...
電気代を払っていなかったら、
延滞で電気を止められたことがあるんです。
ちょうど生活費を節約したかったから、
それ以来、電気は通していないんですよ。
* * * * * * * * * *
あなたは、電気のない生活を想像できますか?
電気は、私たちの暮らしに
欠かせないものになっています。
しかし、田代さんは電気を一切使わず、
夜は暗闇の中、人知れずひっそりと
息を潜めた生活を送っています。
さらに、田代さんはこう続けます…
* * * * * * * * * *
私も真面目に働いてきたつもりなのに、
まさか自分がこんなことになるなんて
思いもしなかったですよ。
本心を言うとね、早く死にたいんですよ。
死んでしまえばお金の心配はしなくていいし、
今、こうやって生きているのも、誰のために
生きているのか、正直わからない…
* * * * * * * * * *
「こんなはずじゃなかった...」
「預金が尽きる前に、死んでしまいたい」
番組の中では、
老後破産に陥った人たちの
悲痛な叫びが紹介されていました。
あなたはこの話を聞いてどう思いましたか?
もしかしたら、
「一部の低所得者に限った話だろう?」
「自分や子ども、孫には関係のない話だ」
と思われたかもしれません。
しかし、そうとも限らないのです。
現役時代に「年収1000万円」あったとしても
ちょっとした不幸がきっかけで、
老後破産状態に陥ってしまう例があるからです…
年収1000万円以上というと、
トップ5%以内に入るような高所得者です。
にもかかわらず、老後破産を迎えるとは、
いったいどういうことでしょうか…?
ログインしてコメントを確認・投稿する