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2019年04月12日13:47

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「世界に一つだけの花」

ある晴れた、冬も終わろうとしているその日、私が部屋でうたたねをしていると、窓の外から轟音が飛び込んできた。

何ごとかと思い、庭先へ出てみると、いくつかの鉢植えが割れ、そして花壇には小さな穴が開いていた。

穴の中央には黒く焦げたような色の石が一つ。


これは、隕石?


普通の人ならここで珍しいと喜ぶものかもしれないが、私は花壇をぐちゃぐちゃにした隕石を憎く思い、穴から取りだして庭先へ投げ捨てると、スコップで元通りにした。



5日後

私が花壇の手入れをしていると、花壇に植えた覚えのない植物の芽がでていた。

どこからか風に乗って種が飛んできたのだろうか、私は他の植物のついでに水をかけた。


5日後

植えた覚えのない植物はすくすくと成長し、タンポポのような花を咲かせた。

キレイな花だ。しかしこれはタンポポではない。

葉が赤く、花が青い、見たことのない植物だった。

図鑑で調べるもネットで調べるも、その花の情報は何一つ得ることはできなかった。


花が咲いたのは隕石が落ちた場所、、、隕石に付いていた花の種が芽をだしたのだとしたら。

私はこの花を『宇宙タンポポ』と名付け、育てることにした。

宇宙の隕石によって飛来した花、これはきっと『世界に一つだけの花』に違いない。


一ヶ月、、、二ヶ月、、、と月日が経つにつれ、宇宙タンポポに変化が起きた。

濃かった葉と花の色が徐々に薄くなっていったのである。

私は悟った。

これは春の花なのだ。

今の季節だけの花だったのだと。


数日後、宇宙タンポポは綿毛を残し、真っ白になった。

花としての、その生を終えたのである。

私はこの花を『世界に一つだけの花』として喜んだが、花はどう思っていたのだろうか。

生まれた地ではなく、遠いこの地球でたった一人で咲いて、さみしくはなかったのだろうか。


私は宇宙タンポポを掴むと、大きく息を吸い込み、強く吹いた。


綿毛が宇宙まで飛んでいくように願いながら。
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