全米オープン
テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は大会最終日の9日、男子シングルス決勝が行われ、第3シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)は第6シードのN・ジョコビッチ(セルビア)に3-6, 6-7 (4-7), 3-6のストレートで敗れ、2009年以来9年ぶり2度目の優勝とはならなかった。
【大坂 冗談「史上最悪スピーチ」】
手首のけがに苦しめられてきたデル=ポトロは9年ぶりに四大大会の決勝の舞台に立つも、準決勝で第21シードの錦織圭に快勝するなど好調なジョコビッチに3時間16分で敗れた。
会見でデル=ポトロは、大荒れとなったS・ウィリアムズ(アメリカ)と大坂なおみの女子決勝について自身の考えを明かした。
「何と言っていいのか分からない。セリーナは素晴らしいチャンピオンだから可哀想だった。彼女(セリーナ)はテニスというスポーツで多大な貢献をしている」
9年前の全米オープンを制したデル=ポトロは大坂について「なおみは勝者に値する。彼女(大坂)は素晴らしいチャンピオン」と絶賛した。
「もちろん、誰もが期待していたような決勝ではなかった。でも女子も男子と同じように扱われたり、同じ賞金が与えられることには賛成している。彼女たちもこのような大会でプレーするために多大な努力をしているし、僕らと同じように扱われることに値する。セリーナは史上最高の選手の1人。彼女はとても素晴らしい人だから、彼女の今後の活躍を願っている。これからもグランドスラムでプレーし続ける姿をみたいと誰もが望んでいる」
【ニューヨーク時事】地元で開催された8日の全米オープン女子シングルス決勝について、米主要メディアは、日本選手初の四大大会優勝を遂げた大坂なおみ(日清食品)をたたえつつも、対戦相手の元女王セリーナ・ウィリアムズ(米国)が3度の規則違反で相次ぎペナルティーを受ける異例の試合展開となったことを中心に報じた。
「涙、罵声、怒り、そして非難が大坂の見事な勝利に影を落とした」。ニューヨーク・タイムズ紙は、主審の裁定にウィリアムズ本人や観衆が不満を募らせていく様子を詳述。「大坂の夢は四大大会の決勝でウィリアムズと戦って勝つことだったが、こんなに激しい状況下ではなかった」と記した。
USAトゥデー紙は「恐らくこれまでで最も物議を醸した四大大会の決勝だろう」と指摘。表彰式で観客のブーイングが飛び交う中、大坂が帽子のひさしを引き下げる様子などに触れ、「大坂は生涯の節目となる出来事をほとんど楽しむことができなかった」と同情した。
CNNテレビは「(大坂は)確かに日本にとっての歴史をつくったが、もしかするとそれ以上に、ウィリアムズが主審と衝突した決勝として記憶されるかもしれない」と報道。ワシントン・ポスト紙は「審判が権力を乱用し、両選手の大舞台を台無しにした」などとするコラムニストの記事を掲載した。
「テニス・全米オープン」(8日、ニューヨーク)
女子シングルス決勝が8日(日本時間9日早朝)、米国ニューヨークのアーサー・アッシュ・スタジアムで開催され、世界ランキング19位の大坂なおみ(20)=日清食品=が、6−2、6−4で同26位のセリーナ・ウィリアムズ(36)=米国=に勝利し、日本選手初のグランドスラム制覇を達成した。
試合はラケット破壊したことで警告を受けるなどしたウィリアムズが、審判への執拗な抗議でゲームペナルティーを取られ、第2セット第8ゲームを戦わずして失うなど終盤は異様な雰囲気で進んだ。その後も抗議を止めず、試合は一時中断。大坂が初優勝を決めた後も、ジャッジに不満を持つ観客はブーイングを続けた。
その中で行われた表彰式。先にマイクを向けられたウィリアムズは「プレーのことは言いたくない。ただ、彼女(大坂)は素晴らしいプレーをした。彼女にとって最初のグランドスラム優勝です」と切り出した。「皆さんが応援してくれた大会です。最高の大会にしましょう。ブーイングはもうやめて」とスタンドに呼びかけた。そして「コングラチュレーション、ナオミ」と勝者をたたえた。
続いて大坂の優勝インタビューが始まる。インタビュアーの「準決勝が終わって夢があると言っていましたね。グランドスラムの決勝でセリーナとプレーするという夢があると。現実になりましたね」とマイクを向けられた。すると大坂は「ちょっと質問に対してではないことを話します」と口にした。「みんな彼女(セリーナ)を応援していたことを知っています。こんな終わり方ですみません」と涙を浮かべた。
ウィリアムズの呼びかけ、大坂の涙のあいさつでブーイングが続いていた会場の雰囲気が変わる。大坂は「セリーナと全米の決勝で対戦する夢がありました。それがかなってうれしいです。プレーしてくれてありがとう」と16歳上の元世界女王に感謝した。
優勝トロフィーを受け取る大坂には、それまでブーイングを続けていた観衆もあたたかい拍手を送った。快挙を成し遂げた大坂にようやく笑顔が戻った。
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