あこぎなシェアハウス業界の戦々恐々
2018年02月23日 15:52
今日は週刊誌的ネタになってしまうので申し訳ないのですが、私もシェアハウス業界にいるものとしてどうしても書かせていただきたく思います。ちょっと前に朝日新聞も追加記事を掲載していてかなり公になりつつあるので業界だけのネタにしなくてもよいのかと思います。
「かぼちゃの馬車」というシェアハウス運営会社があります。600棟以上あるとされ、数だけ言えば業界ではNO1であります。この会社は2012年に設立ですからまさにシェアハウスが世に知られ、ブームになり始めた頃であります。破竹の勢いで成長したこの会社が今、倒産の危機にあるとされています。
実を申し上げると、私は2012年頃から東京である土地の買収交渉をしておりました。アパート兼複数の飲食店舗付物件で相続の絡みからオーナーさんがたくさんいて大変だったのですが、売却金額を含め同意していました。ただ、テナントが空になったらという買取り条件がついていました。ほとんど、きれいになったのですが、一店舗だけどうしても立ち退きに同意しません。挙句の果てにやくざでもそこまで要求しないだろうという退去精算金を突き付けられ、交渉が行き詰まり、一旦契約解除で「しばし放置」という作戦を取りました。
ところが2年ほどしてオーナーさんはテナントを出し、他の方に物件売却に成功します。色々調べたところ売却金額が私との同意金額より2割以上も高いようなのです。登記簿謄本を見ると短期間のうちにオーナー変更が2度、起きており、静岡のスルガ銀行が1億円近い融資を行っています。「はて、なんで東京の物件にスルガなのか?」やや不思議感がありました。
そのうち、建築が始まり、出来上がった「かぼちゃの馬車」の物件の間取りを見てびっくり。これはシェアハウスではなく、寄宿舎でもなく、単なる詰め込み宿だと。つまり、容積一杯に個室を作るだけ作って共有エリアは極小。トイレやふろ、洗濯はどう考えても長蛇の順番待ちになりそうなプランでした。
「かぼちゃの馬車」は家賃が高いとされています。私はそうではなくて共益費がめちゃくちゃ高いと指摘しておきます。一部屋2万円も取るのです。理由は分かっています。運営会社の懐にすとんと落ちるのはこの共益費に含まれるであろう見えない利益があるからでしょう。
「かぼちゃの馬車」の実質オーナーはかつてビデオ安売り王などで名をはせた佐藤太知氏で逮捕歴もある裏社会の著名人です。そのため、本人は表向き顔を出せないのでダミー社長としてレオパレス出身の大地則幸氏を起用します(氏は今年、解任されたと理解しています)。手法はかぼちゃが投資家を見つけた時点で物件を一旦かぼちゃが購入、それを投資家に転売し、かぼちゃがサブリースしてシェアハウスとして運営するという仕組みです。
この流れを見るとかぼちゃががっぽり儲けられる抜け穴だらけです。まず、土地の所有者が2度変わりますのでかぼちゃが投資家に売却する際になにがしか稼げます。次いでかぼちゃが建築を請け負います。これでまた儲けます。(その上、建築請負に伴う売り上げ増は銀行に急成長する会社のイメージを植え付けます。)次に投資家にサブリースすることで儲けますが前述のように投資家には家賃分に対して応分の分配金をするだけで共益費に対しては払っていないと思われます。ならば、かぼちゃはここでもかなり抜いているはずです。つまり、このスキームは投資家が丸損するようになっています。
そのかぼちゃは1月23日に全投資家に対して「サブリース料支払い停止」のお知らせをしています。つまり、投資家はシェアハウスとしての運営事業から一円もお金がリターンがなくなるのです。これでは多額のローンをスルガ銀行から組んだのに返済できないのです。しかも一部情報によれば投資家の銀行からの金利は3-4%とあります。この時代にこんな金利を払うこと自体が分かりません。私のシェアハウス事業の借り入れの金利は1%にほど遠いレートです。
個人的にズバリ申し上げるとこれは銀行をも巻き込んだ極めてグレーな裏社会にありそうなスキームです。バブルの時代の不動産事業と似た話でこんなバカ話が今でも存在したのか、という驚愕すら感じます。
ではなぜ、こんな事件が起きつつあるのか、といえば二つの視点があると思います。一つはスルガ銀行という地方銀行経営の背景があります。実は静岡といえば静岡銀行が仮想通貨/ビットコインを率先して扱う銀行として急速に知名度を上げたこともあり、同じ県内のスルガが焦った可能性はあります。そのためアパートローンのスルガとして「緩い貸し出し、高い金利」で圧倒的な業績を上げ、地銀の業務純利益は1.42%で二位の0.59%と比べてとんでもない高収益銀行ということになっているのです。
もう一つは投資家です。1億円ぐらいの融資を得られる投資家は結構いるものです。そしてシェアハウスがちょっとはやった時代です。経営もやってくれてリターンもあるとなればこんなおいしい話はありません。(世の中、おいしい話などまず、転がっていることはそうそうありません。)しかもスルガが融資までしてくれるパッケージだとしたらどうでしょうか?お手軽そのものです。ここに引っかかったということでしょう。
では最後にお前の「戦々恐々とは何か」であります。これはこの600棟ものシェアハウスが市場に安値で流れ出ると需給バランスを崩すということです。シェアハウスのポータルサイトでは満室にならない物件が山のように並びます。家賃1円と銘打っている広告すらあります。
投資家がデフォルトを起こし、スルガが担保物件を処分したいのなら私は半値なら買います。理由は物件をほぼ作り直さねばまともなシェアハウスにならないからです。もともと私の査定より2割ぐらい引き上げているのですから改装費を含めやはり半値ではないと業者取引としては成立しないのであります。失敗するとこれぐらい厳しいペナルティが来るということでしょう。そのうち、「かぼちゃ一山まとめていくら」という業者ディールが業界内で必ず出てくる気がします。
不動産のこんな暗い話、私はかなり前から知っていましたが、「あこぎ」という言葉が一番似合うようです。
では今日はこのぐらいで。
http://blogos.com/article/279647/?p=1
「かぼちゃの馬車」スマートライフの裏側
2016年3月号 BUSINESS
「素性の怪しげなシェアハウス業者と営業部門が取引したがって困っている」
大手建材商社の審査担当者は顔を顰める。その業者は「スマートライフ」(東京・銀座)。女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を都内中心に続々とオープンしている。2012年に設立されたばかりだが、昨年7月期の売上高は188億円(前期は20億円)、営業利益12億円(同4900万円)と急成長中。20年にも株式公開すると鼻息が荒く、低迷する住宅業界の注目の的だ。「かぼちゃの馬車」は一時問題となったマンションの一室を間仕切りしただけの「脱法ハウス」とは異なり、「寄宿舎」として建築基準法もクリアしているという。しかも、トイレ、シャワー、洗濯機、キッチンなどは共用で居室部分はわずか7�屬世�、新築のため家賃は普通のワンルーム並み。狭い土地でも高利回りが得られると、地主に触れ回っている。確かに高級住宅地である目黒区の物件は家賃が10万円近くする。
一方、入居女性側のメリットは邸宅風のおしゃれな外観と「敷金・礼金ゼロ」。地方から職を求めて上京してくる20代の非正規雇用の女性が年々増えているが、彼女らにとってアパート入居時の敷金・礼金のハードルは高い。かといってネットカフェに寝泊まりすれば、履歴書に住所を記載できず就職活動すら満足にできない。東京一極集中と格差社会の歪みが、女性たちを「かぼちゃの馬車」に向かわせているのだ。スマートライフでは他社との提携により、入居者に就職斡旋や婚活サポートまで行っており、さながら「新たな貧困ビジネス」(前出の審査マン)の様相を呈している。
社長の大地則幸氏は「レオパレス」の創業家が08年に新たに立ち上げたMDI(東京・銀座)の出身で「若いがなかなかのやり手」(取引先)というが、関係者は「実質的な経営者は別人だが、事情があって表に出られない」と打ち明ける。そのわけありの人物は佐藤太治氏いう。
佐藤氏はバブル期に「ライオンズ石油」社長として格安ガソリンやカリフォルニア米の自主輸入を手掛け、お上に楯突く経営者と持て囃されたこともある。その後、1993年に「ビデオ安売王」というビデオショップチェーンを創業し、瞬く間にフランチャイズを全国1千店に広げたが、95年に風営法違反(禁止区域営業)容疑で佐藤氏自身が富山県警に逮捕された。その翌年、失速した安売王の運営会社の「日本ビデオ販売」を「計画倒産させた」(アダルト業界大手)と、裏街道で騒がれたツワモノだ。同社の扱うソフトの多くはAVで、通常のレンタルショップと異なり身分証提示の気まずさがないため流行った。98年には旧住専から16億円を詐取した容疑でも逮捕された。
近年は自転車広告事業と銘打ち「めだつ広告」なる会社を設立、一口298万円で加盟店を募ったが、カネだけ集めて自転車の手配がされないと、集団提訴される始末。裏側を知る商社の審査担当は「スマートライフにカネを貸す銀行は審査の甘いスルガ銀行ぐらいではないか」と言う。昨年4月に持ち株会社「起業開発研究所」(東京・一番町)を設立、「佐藤色」を消そうとしているが、同社オーナーは「昨年、偽装離婚した前妻」(審査担当)と酷い噂が広がっておりこれで上場したらお化けだ。
https://facta.co.jp/article/201603009.html
不動産業を営みスルガ銀行とも取引があって、金利の怖さを知らず金を借り事業を拡大していました。
キャッシュフローがなかなか残らないので「真面目」に計算したら金利負担が大きくていずれ破綻する危険が高いことが分かりました。
早速優良資産を売って金を作りスルガ銀行に繰り上げ返済を実行しました。
まだ借金は残ってますが、返済金額が小さくなりゆとりが出来ました。
「かぼちゃの馬車」やシェアハウス、サブリースのリスクについては以前から知ってました。
人任せにしないで自分で運営しないと上手くいかないでしょう。
それが出来ず人任せにするためのシステムがサブリースですが、出来ないのに金を借りてまで事業をやるなんて私には理解できません^^;
優良資産をすぐ売る事が出来たのも自分で経営してリスクに気が付いたからです。
それに自分が売りたくない物件ならすぐ売れますw
スルガを含めリスクが高い要素がいくつも折り重なると事業は失敗します。
私の場合、スルガだけだったので今だに事業を続けられるのだと思っています。
シェアハウスなんて横文字を使っておしゃれな感がありますが、要はタコ部屋です。
悪い事業には悪い奴だけでなく高いリスクも付いてきます。
ババを引くのはいつも善人^^;
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