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2018年02月13日16:03

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君たちはどう生きるか

吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」、岩波文庫版読了。
実は昨年末、漫画版と共に購入していたのだが、雪の日の章で足踏みしていたのだ。

「君たちはどう生きるか」は、中学時代にも読んだことがあり(その時読んだのは戦後版)、30年の時を経て再読したのであるが、以前読んだ経験から、雪の日の章の前で足踏みしてしまった。

「雪の日の出来事」の章とそれに続く「石段の思い出」の章は、「君たちはどう生きるか」の肝となる部分だ。要約すれば、北見君のリンチ事件に際して、コペル少年は友人らとともに、北見君が上級生に殴られるようなときはみんなで一緒に殴られよう、という誓いをしたのであるが、コペル君はその誓いを破ってしまい、その悔悟の念を引きずったまま、感冒で半月ほど床につくはめに。そんな中、家に来た「おじさん」に、コペル君はその時の一部始終を打ち明ける。おじさんからの叱責もあって、コペル君はようやく北見君たちに謝罪の手紙を書くに至るのだが、その翌日、コペル君の枕もとで母が話したのが「石段の思い出」である。女学校時代に母が湯島天神の石段で重い荷物を持ったおばあさんを見かけて、その荷物を持ってあげようとしながら、結局できなかったという話を、母は語ったのだった。

私も中学時代に、体罰を受けたくないという一心から、宿題忘れや規則違反に際して、先生の前に進み出ることができなかった経験がある。私と同世代の男子ならコペル君や私と似た経験が一度はあるのではないか。「君たちはどう生きるか」は、そういった悔悟の念に対して、反省し前に進む勇気を問うている。

実は漫画版も読んでいるのだが、やはり「雪の日」の手前で止まってしまっている。漫画版は北見君のリンチ事件の後から始まっている。友人を裏切った悔悟の念から感冒で床についてしまった、そのことをおじさんに打ち明けた、その後でおじさんが持ってきたノートブック、これがストーリーの出発点になっている。コミカライズした羽賀翔一氏も吉野氏のご子孫とともに、「雪の日」以降の部分を重要視していたものと思える。


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