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2016年03月28日13:56

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空母が風で右往左往する話。


紳士である皆さんは、第二次世界大戦中の航空母艦が、
飛行機を離着陸するために風上に向かって全力航行(でもないんですけどね)することはご存知だと思います。
が、知識として知っていても、実感としてどういう風になるのかはご存知ないと思いますので、
ご紹介しようかなと。

例えば、珊瑚海海戦の時、
日本は東側、アメリカ軍は西側で、300kmほど離れてお互いを攻撃し合いました。

アメリカ艦隊 <—————300km—————> 日本艦隊

ということですね。
この時、特に障害物のない南洋では、だいたい東風が吹いていました。
また、日本艦隊の目的地(ややこしいんですが、ここではポートモレスビーということにしておきます・・・。)はアメリカ艦隊のさらに西側にありましたので、
できればアメリカと目的地の間に割って入りたいという意向がありました。

ところが、東風。
しかも、台風来てる?的な、かなりの強い風が吹いていました。
結果、西に向かって走りたい日本艦隊も、泣く泣く東へ突っ走りながら航空機を発進します。
空母の速力は結構早く、時速50kmくらいにはなります。
一方で、空母から飛び立つ飛行機の攻撃距離は450kmくらいです。
発艦やその前後で1時間取られると、飛行機の航続距離の1割くらいは逆に突っ走ってしまったわけです。
今回の場合は、300kmの所をさらに50kmですから、結構な距離ですよね。

当然、目的地は西ですし、飛ばした飛行機を回収する必要もありますので、
飛行機が発艦し終わりましたらまた西へ向かって突っ走ります。
飛行機が戻ってきたら戻ってきたで、収容のために回頭してまた東へ。
発艦は一斉ですが、着艦は都度ですので、飛行機が帰ってくるたびに度に回れ右。
一方のアメリカは、日本艦隊と接近しすぎるのは嫌だったので、
やはり飛行機を飛ばしては回頭し、戻ってきた飛行機を収容しては回頭し、と
似たような感じでくるくるくるくると右往左往したのでした。
そこだけ見れば、300km離れて右往左往する両艦隊。
切羽詰まった状況ながら、なんだか滑稽でもあります。
最先端の科学技術が風の影響で右往左往。
艦隊の進路図などを見ると、結構ぐねぐねしていることがあるのですが、それにはこういう事情があったわけですね。

当然、こういう何だかよく分からないダンスのような運行は、すべての空母決戦で見られるわけです。
また空母は発艦した航空機を「迎えに行くポーズをとる」必要もあり、基本的には発艦した後は距離を詰める方向に移動します。

そういう事情まで考慮すると、
米空母を戦艦や水雷戦隊で捉えてでも撃滅したかった(はずの)日本艦隊としては、
常に風下から攻めるべきだと思うのですが、
後々の戦史をたどってみると、そういうところには気が回っていないようですね・・・。
正直なところ、水上艦隊も、アメリカの空母に向かって距離を詰めるのは怖かったんじゃないのかなあと。

ま、とにかく、当時最先端の軍事力が、サッカーのように風に影響されるというお話でした。




■大気の状態が不安定 傘があると安心
(日本気象協会 - 03月28日 09:11)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=174&from=diary&id=3918545
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