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2015年09月09日09:22

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良い設計思想と大衆が求めるもの。

ゲームの話は多分しないです。

どういう考えがあって人がそれをしたのかという部分に興味があり、
そういう視点でいろんなジャンルに首をつっこむのが趣味です。
設計思想もその一つですのでちょっと小話でも書こうかなと。

設計思想ってデザイナー側も決めきれないことが多く、
残念な商品が氾濫する原因になります。
特に、iPhoneを模倣して始まった(と大筋で言っていいと思いますが)スマートフォンなどは特にその傾向が強く、
そこそこの部品を積んで普通の外装に意匠を施せばいいでしょ、
というような方向性が強く、ほとんどの機種でほとんど同じことができ、
わずかな性能の違いに一喜一憂しながら選択する時点で
設計思想としては没個性と言えます。

では先鋭的な方向性であればいいかというと、
例えばブラックベリーの小型端末は物理キーを備え小型軽量で長時間駆動が可能でしたが、
あまりにも電子機能がお粗末だったため消え去りました。
この場合、電子機能にも相応の能力が必要だと原因を分析するのは簡単なのですが、
しかしガラホと言われる従来型携帯電話にスマートフォンの機能を組み込んだ物も
爆発的なヒットにはいたっていません。

今でもガラケーユーザーは「○○で××なガラケーは需要あると思うんだけどな」と言うようですが、
需要があるという表現には2つの意味があります。
一つは、それによって大手メーカー大儲けできるほどに人気が出るという意味。
もう一つは、中小が全力をあげればなんとか食っていけるかもしれない程度の需要はあるという意味。
この場合の「需要がある」は前者ではないので、ではどこがやるかと具体的なマケーティングを考えれば厳しい物があるでしょう。
今のスマホ一辺倒の市場は、前者で5位くらいにつけたほうが後者で1位になるよりも安定して儲かると、企業が判断しているに他なりません。


そうやって見ていくと、ニッチを狙った設計思想というものは長続きせず、
あるいは大きな山場を迎えることはできないということがわかります。
日本企業のよくも悪くも冒険をしない、
いい部品を乗せて「普通に使えて」前モデルよりちょっと機能がアップしていればいいだろうという方向性は
歯がゆくはあるものの大正解の一つでありその方向で成長しました。
しかしそれは基本的に誰でもできるのでアジア系メーカーに押されている原因でもあるでしょう。
これを覆すには、ケータイ時代のiPhone並みの革新が必要ですが、
この手の革新は必ず起こるものの意図して起こすのは困難であり、不可能と言っても過言ではないと思います。

iPhoneを出しているAppleは常に先鋭性をもとめた設計思想で商品を出していて、
例えばフロッピーディスクやMO、DVD/BDなど、
当時主流の外部メディアをあっさりと廃する方向性は賛否はともかく日本企業にはできない選択です。
しかし、彼らも成功ばかりしていたわけではなく、
創業者スティーブジョブズの個人の才能に頼った部分も大きいですし、
ご存知の方も多いように鳴かず飛ばずで数度倒産の危機に陥っていて、
iPod〜iPhoneのヒットがなければ死んでいたというのはよく言われることです。

○○社を賞賛する本は多いのですが、それらはより良い製品には生かすことができますが
良い設計思想を生んでいるかというとそうでもありません。
逆説的に言えば、本になっている時点で普遍化されていて、
自己改善には活かせますが世界を相手にする革新へは古すぎるということです。
また一般の人も良い設計思想を評価してものを買うというのは少なく、
欲しいのは良い製品だと言ってもいいでしょう。

ですので、iPhoneは、出た時の評価の通り、重すぎる、デカすぎる、キーがないという理由で
数年で消えていてもおかしくはなかったはずなのです。
それが今や主力商品としては最小に近い製品となっているわけで、
iPhoneを出す時と、その続きである現在では、全く環境が変わっていることに気付かれるでしょうか。
革新的な設計思想を世界に浸透させるには才能や金、世情まで含めた偶然の要素が大きく、
良い設計思想が成功することは我々が思う以上に稀なことだというお話でした。



宮本茂氏らが語る『スーパーマリオ』のゲームデザインとは―『スーパーマリオメーカー』実演映像も
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=47&from=diary&id=3606165
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