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2025年10月04日23:31

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緊迫化する中東情勢(15)ガザ・シティ包囲作戦 国連演説でのネタニアフ首相とロシアのラブロフ外相のスピーチ。停戦へ向けて

   <第15回 ガザ・シティ包囲作戦 停戦へ向けて>

前回 第14回 3部作後編 2025年9月12日付 第4章 最終第5章 
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第6章の停戦へ向けての関連日記

2025年1月16日付 第1回 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989218884&owner_id=32437106

9月9日に、イスラエル軍(IDF)は、ガザ紛争における停戦交渉の仲介国カタールの主権を侵害した。首都ドーハの住宅街に暮らしているとみられるハマスの幹部を狙って、ピンポイントで空爆をする。国際的にカタールを擁護する声が寄せられる中で、ネタニアフ首相は強気の発言をする。「カタールの政府はテロリストをかくまっている」と空爆を正当化した。そもそもイスラエルは、国交のないカタール政府を信頼していなかったのである。停戦交渉のテーブルに乗りながらも、地区内のガザシティ制圧作戦を進めた。詳しい状況を報告する。

 目次

第1章 ガザシティに地上軍を投入する
第2章 イスラエルによるジェノサイド疑惑
第3章 相次ぐパレスチナへの国家承認
第4章 フーシー派とイスラエル軍の戦い
第5章 国連演説 ネタニアフ首相とロシアのラブロフ外相
第6章 停戦へ向けて

第1章 ガザシティに地上軍を投入する 

IDFによるカタールの首都ドーハでの局所的な空爆を受けて、中東情勢は俄然緊迫の度合いが高まっている。国連総会において、アメリカも西欧諸国に足並みを合わせて、確かに空爆については非難声明に加わった。一方で将来的にパレスチナの地をアラブ人とユダヤ人による二国共存を目指す「ニューヨーク宣言」には反対した。伝統的にユダヤ人の資本に支えられるアメリカは、決してパレスチナ問題で中立的な立場に立てないのである。9月14日、中東情勢の緩和に向けて、米国のルビオ国務長官が、イスラエルを訪問した。ネタニアフ首相と共に嘆きの壁の前に立った様子を報道陣に公開した。ルビオ国務長官は、トランプ大統領の使者として、「カタールでの空爆には強い不満を持っている」とネタニアフ首相に話したと明かされている。トランプ大統領の最優先事項は、ハマスに捕らわれたイスラエル人の人質解放と、戦闘終結である。中東への出発前、米国滞在中に記者の質問に際して、ルビオ国務長官は「カタールは、複数の分野で良好なパートナーであり続ける」と答えていた。ネタニアフ首相は、ハマスを壊滅させ、ガザ地区を乗っ取る姿勢は変わっていない。
 詳細 ルビオ国務長官のイスラエル訪問 BBC NEWS JAPAN 2025年9月15日付
https://www.bbc.com/japanese/articles/c9dxjzp8z8qo


 アラブ諸国も、ユダヤ人による国家イスラエルに対して、一段と警戒網を強化する。9月14日(日)アラブ・イスラム首脳会議に先立ち、アラブ連盟のアフマド・アブドルゲイト事務総長が、会場のドーハで会見を開いた。

写真=アフマド・アブドルゲイト事務総長 出展 詳細記事 ARAB NEWS 2025年9月15日 午前6時9分 https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_158155/
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「カタールは孤独ではありません。アラブとイスラムの世界はカタールの横に立っているのです」と結束力を示した。
イスラエルに対しては、「ガザでの大虐殺に対する2年間の国際的沈黙の直接的な結果であり、その結果、占領者は結果なしに行動できるようになった」と語った。
カタール政府のトップに立つタミム首長も記者会見の場にたった。ウクライナへ侵攻するロシア軍を念頭に置き、「国際的な二十基準をやめ、イスラエルを処罰すべし」と訴えかけた。
                            <詳細記事 終わり>



第2章 イスラエルによるジェノサイド疑惑

2022年2月24日に、ロシアはウクライナへ全面侵攻して以来、西欧諸国から経済制裁をくらった。スポーツの場では国際大会から締め出された。協力国のベラルーシも、スポーツの種目によっては、参加資格停止処分を下っている。対してイスラエルは、一部の閣僚が制裁を受けたのみである。スポーツの国際大会の場でも、自由に参加していた。9月15日に、スペインのサンチェス首相は、率先して自ら率いる社会労働党の議員に向って、「国際大会から除外する必要がある」と呼びかけていた。ロシアに関しては、中国と共に立ち上げたSCO(上海協力機構)の一員として、インドとも経済的につながる。西欧からの経済制裁を食らっても、中国とインドに支えられていた。一方で、イスラエルはアメリカや西欧頼みである。アメリカが事実上黙認し、ドイツも強く非難できない今、停戦交渉のテーブルに載る理由がない。着々と軍事作戦を進めている。

 詳細 スペインのサンチェス首相の発言 BBC NEWS JAPAN 2025年9月16日付
https://www.bbc.com/japanese/articles/c62n9vrw4d4o

 
 9月15日、米メディア「アクシオス」は、IDFが、ガザシティを空爆した後、地上軍を投入したと報じた。戦時内閣を率いるネタニアフ首相には、別の思惑があった。翌日に、自身の汚職問題に関して、裁判が開かれる予定なのである。ガザシティでの軍事作戦を強化することにより、国内メディアの目を自身の疑惑から反らす狙いは明白だった。

 写真=9月15日、ガザシティに向うIDFの巨大タンクを載せたトラック(左側)と前日となる9月14日、IDFの命令に従いヌセイラトから南へ向う住民達 掲載元 詳細記事 毎日経済 韓国代表経済メディア 2025年9月16日20時15分付
https://www.mk.co.kr/jp/world/11421207
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 ルビオ国務長官も、イスラエルへ訪問した際、ハマスに対する軍事作戦を支持したとみられている。IDFの報道官は16日に、地上部隊による軍事作戦開始を明らかにする。住民には退避を呼びかけた。アル・ジャジーラによると、同日ガザ地区内での死者78人のうち、ガザシティで68人に上る。ガザシティには100万の住民がとどまっていたとみられている。IDFは32万の住民が南部に避難したと主張した。停戦交渉を無視した軍事作戦に、イスラエル国内において、人質の救出を願う家族会は非難声明を出した。国内でも分断が進んでいる。

 詳細 9月16日に始まった地上部隊投入について 読売オンライン 2025年9月17日午前5時付け https://www.yomiuri.co.jp/world/20250917-OYT1T50033/

国連の方も動き出した。スイスのジュネーブに拠点を構える国連人権理事会の調査委員会は16日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザでジェノサイド(集団殺害)を行ったと認定する報告書を公表した。「イスラエル軍がガザ地区のパレスチナ人に対し、意図的に重大な身体的・精神的危害を加えた」と明記したと明かしている。調査委はイスラエルに軍事活動の即時中止を要求した。イスラエル外務省は16日のX(旧ツイッター)への投稿で、「虚偽の報告書を断固として拒否し、調査委の即時廃止を求める」と反論した。

 詳細 国連人権理事会の報告書について 読売オンライン 2025年9月17日午前7時30分付 https://www.yomiuri.co.jp/world/20250917-OYT1T50034/

 イスラエル政府は、あくまでも自国の安全保障を脅かすハマスとの戦いは「正当防衛」の範囲だと主張する。2023年10月7日、確かにハマスの戦闘員による越境攻撃で、罪の無い国民の血が流れた。行き過ぎた反撃は、正当性を欠く。国際社会の声に耳を傾けることなく、ガザの占領計画を進めていく。


    第3章 相次ぐパレスチナへの国家承認

西欧諸国は、第2次世界大戦時、ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺を意味するホロコーストの歴史から、イスラエルには肩を持っていた。過去にも繰り返し、ガザ地区を統治するハマスとの間で戦闘が起きていたものの、概ねイスラエル側に立っていたのである。2023年10月7日に始まった紛争は、停戦自体の目処が立っていない。民間人の犠牲者が拡大する事態から、IDF(イスラエル軍)の軍事作戦を非難する。9月22日に、ガザの人々に連帯を示すうえで、サウジアラビアのファイサル外相の主催により、国連首脳会合が開かれた。フランスのマクロン大統領は、パレスチナの国家承認をする必要性を説く。翌9月23日から始まった国連総会では、フランスに追随するようにパレスチナを国家承認する動きが相次いだ。

写真=9月22日国連本部にて 左側サウジアラビアのファイサル外相、右側フランスのマクロン大統領 出展:EPA時事
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同日先立って開かれた国連安保理は23日、ガザ情勢を協議する会合において、パレスチナのマンスール大使が、危機感を訴えた。「パレスチナが国家として認められることが解決につながる」と加盟国に呼びかける。

一方、新たに着任したアメリカのウォルツ国連大使は「一方的な承認は現地の実情を変えるものではない」と批判を展開した。

 詳細 9月23日の国連安保理について TBS CROSS DIG 2025年9月24日午前6時19分 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/2185914?display=1

 
 イスラエル寄りのアメリカが、常任理事国の特権から、パレスチナの正式加盟を阻んでいた。世界に影響力を持つアメリカの顔色をうかがうことなく、西欧諸国は独自に判断する。国連総会において、G7からフランス、カナダ、イギリスが、国家承認を表明した。他オセアニアのオーストラリアやルクセンブルク、アンドラ、マルタなど欧州の小国も続く。国連加盟190カ国のうち150カ国以上が承認したことになる。G7の一国日本は、9月23日の午前に国連総会で演説の場に立った。将来的にイスラエルとパレスチナによる「2国共存」を後押しし、今回は承認を見送る理由を説明した。なお政府としては、IDFの軍事作戦を非難する。改めてガザに取り残された人々を救うため、日本円で8億6000万円の無償資金提供を行う。資金は、WHO=世界保健機関と連携して、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の住民を対象にした医療サービスや、必要な資機材の供与、医療施設の修繕などに充てられる予定である。

詳細 日本の無償資金協力 NHK NEWS WEB 2025年9月24日17時46分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250924/k10014931021000.html

他G7では、ドイツやイタリアも承認を拒否した。イタリア国内では、自国政府が未承認の立場であることが報じられると、住民たちは抗議をする。9月22日、首都ローマでは、イスラエル政府への抗議の意味合いをこめて2万人規模のデモが行われ、自国イタリア政府には改めて承認するように要請した。

イタリアの労働組合は、22日を「パレスチナ連帯の日」と設定していた。教師や港湾労働者、学生らが参加し、全国80の町や都市で展開する。ファッションの町であるミラノ中央駅周辺では、デモの数が膨れ上がり、一部は暴徒化した。警官約60人が負傷したと報じられている。

 写真=ローマのテルミニ駅でのデモの様子 掲載元 詳細記事 イタリアでの抗議活動。フランスのマクロン大統領とサウジアラビアのファイサル外相の写真も合わせて掲載。BBC NEWS JAPAN 2025年9月23日付
https://www.bbc.com/japanese/articles/cvg4k1xeze0o
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 労働組合は、社会的に弱い立場の人々を救済する目的がある。日本では弱体化が懸念される中、イタリアでは、大きな影響力を及ぼしていた。

 国連総会では、25日にアッバス議長がビデオ演説に望んだ。地元の保健当局の発表で6万5000人以上の死者が出ているガザ地区の状況について「イスラエルの行為は単なる攻撃ではなく、歴史に記録される戦争犯罪だ」と糾弾した。「ガザ地区の住民はおよそ2年におよぶジェノサイド、集団殺害や破壊と飢えに直面している」と悲壮な現実を語った。改めて国家承認を求めた。

 詳細 アッバス議長のビデオ演説 NHK NEWS WEB 2025年9月26日午前6時17分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250926/k10014932641000.html

国際社会において、IDFの軍事作戦は、特定民族を無差別に迫害する「ジェノサイド」との認識が強まった。交戦勢力のハマスは、確かに2023年10月7日にイスラエル国内へ奇襲攻撃をかけて、罪のない1200人の命を奪った。イスラエル政府は、国の存続のため、ハマス根絶を掲げて、ガザ地区への軍事作戦を命じたのである。民間人に形だけは退避勧告を出しているとはいえ、避難の猶予を与えず、医療機関を攻撃する実態から、明らかに「正当防衛」の範囲を逸脱している。もはやユダヤ人によるアラブ人への民族浄化作戦だった。


      第4章 フーシー派とイスラエル軍の戦い

ガザでの人道危機が長引くにつれて、反ユダヤ主義を掲げる組織の交戦意欲をあおる。9月24日、IDFは、イエメンを実効支配する親イラン武装組織「フーシー派」が、ミサイルを発射したと発表した。南部エイラートにて、ドローンが着弾した。地元緊急当局によると、少なくとも20人が負傷している。イスラエルの救急活動組織「マゲン・ダヴィド・アドム(MDA)」によると、負傷者20人はヨセフタル病院に搬送された。うち男性2人は手足に大けがを負っている。フーシー派は、自ら積極的に声明を発信した。テレビの前でヤヒヤ・サレア報道官は、2機のドローンが、イスラエルの敵対目標を2カ所狙い、作戦成功を宣言した。

一方被害を受けたイスラエルのカッツ国防省は、強い憤りを表した。「フーシー派のテロリストはイラン、レバノン、(パレスチナの)ガザから教訓を学ぼうとしない。そのことを、身をもって知ることになるだろう」と警告する。「イスラエルを傷つける者は、七倍の報いを受ける」と締めくくった。一方でエイラートでの負傷者に、お見舞いの言葉も忘れなかった。

 フーシー派によるイスラエルへの攻撃では、2025年以降最も多くの被害を出した。2024年7月には、フーシー派のドローンが、イスラエル・テルアヴィヴにある米国大使館の支部に近い集合住宅を直撃し、1人が死亡、10人が負傷していた。

 写真=イスラエル南部エイラートでのドローンの着弾現場の様子 詳細 フーシー派のイスラエル南部エイラートへの攻撃 掲載元BBC NEWS JAPAN
https://www.bbc.com/japanese/articles/c20v8dp1nn1o
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 フーシー派が事実上イスラエルへ宣戦布告したのは2023年11月である。ガザ地区での惨状から、仕返しとばかりに、ミサイルやドローンを打ち込む。終わりのみえない戦いが続く。

 9月25日、IDFはイエメンの首都サヌアのフーシー派の関連施設を狙って空爆を実施したと明らかにした。カッツ国防省は、標的にはフーシー派の参謀本部が含まれたと明かしたうえで、数十人を排除したと報復をアピールした。先日8月28日には首都サヌアの空爆で、首相の殺害に成功している。当局者の話として、IDFはフーシー派への攻撃をさらに強化するとのことである。

詳細 9月25日にIDFによるサヌアへの空爆 ABEMA TIMES 2025年9月26日午前10時46分 https://times.abema.tv/articles/-/10200667?page=1


第5章 国連演説 ネタニアフ首相とロシアのラブロフ外相

国連総会において、9月26日にイスラエルのネタニアフ首相が、演壇に立った。会場からイスラム諸国の外交官を中心に席を離れ、帰途に着く。その数約50カ国100名に上る。空席が生じる会場内で、ブーイングが巻き起こった。日本の外交官は着席して、聞きの姿勢に入ったという。

写真=9月26日の国連総会のネタニアフ首相の演説と、会場の様子 掲載元 BBC NEWS JAPAN 2025年9月27日付 https://www.bbc.com/japanese/articles/c784vgyzz0po
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ネタニアフ首相は、抗議の声を掻き消すかのように、軍事作戦の正当性を主張する。西欧諸国で相次いだパレスチナの国家承認について「全くの狂気だ」と非難した。ガザ侵攻がジェノサイドとの見方が強まっている件について、「虚偽で真実は逆だ」と真っ向から否定する。ガザで生存しているとされるイスラエル国籍の人質20名の名前を読み上げ、共感を誘った。会場の空気は全く変わらず、残った外交官の大半は厳しい眼差しを向けていた。国際的に阻害されつつある現状の中、ネタニアフ首相は「全員が帰還するまで休まない」と宣した。交戦勢力のハマスに対しては「従わなければ追い詰める」と威圧した。ネタニアフ首相のスピーチは、ほとんどの国の外交官の心には届いていなかった。イスラエル国籍の人質の安否を心配しながら、軍事作戦を続ける行為は明らかに矛盾している。自らの与党政権の延命行為であることは明白だった。


 詳細 ネタニアフ首相のスピーチ 読売オンライン 2025年9月27日19時27分付
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250927-OYT1T50114/

 ネタニアフ首相のスピーチに合わせて、ニューヨーク・シティのタイムズスクウェアでは、千人以上が集り、抗議の声を上げ、会場の国連本部まで行進した。政府はユダヤ系資本に支えられ、一貫してイスラエル寄りである。国民の間では、アラブ人に寄り添う声も聞かれた。ガザ問題は、国を二分する事態に陥った。

翌9月27日に、イスラエルと同じく、国際的に非難を浴びているロシアからラブロフ外相が演説した。ポーランドやエストニア、ルーマニアが、ロシア軍による領空侵犯を訴えていた件について、「欧州の国を攻撃する意図は、過去にも現在にもない」ときっぱりと明言する。ただし、「いかなる侵略にも断固たる対応をとる」と釘をさした。トランプ大統領には、ウクライナとの戦いについて、「現実的な方法の模索に貢献したい意図がみられる」との印象を語った。トランプ大統領が、ウクライナは2022年2月24日の軍事侵攻を受ける前の領土を取り戻せると発言した件について『「政治的盲目」であり、現状を全く理解していない』と切り捨てた。独自に名々した特別軍事作戦は成功と主張する。

 写真=国連総会で演説するラブロフ外相 出展:ロイター通信 詳細記事 読売オンライン 2025年9月28日18時9分付
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250928-OYT1T50055/
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国際的批判を反らすべく、ガザ情勢について切り込んだ。イスラエルが、中東全体を「爆発させようとしている」と最大限の言葉で非難した。6月に12日間にわたったイランとの戦争、9月9日ハマスの幹部を狙ったカタールの首都ドーハでの局所的な空爆の正当性を認めなかった。パレスチナのもう一つのヨルダン川西岸地域で進める入植地拡大について、侵略行為と断言した。「何の正当性もない。これは本質的に、パレスチナ国家創設に関する国連決議を葬り去ることを目的とした、一種のクーデターだ」と、事実上国際法違反と糾弾する。

 詳細 国連演説でのラブロフ外相のイスラエルについての非難演説 AFP BB NEWS 2025年9月28日午前9時8分付 https://www.afpbb.com/articles/-/3600474

 ガザ紛争については、国際社会と強調し、罪のない一般市民に同情する。一貫してイスラエルの軍事作戦を否定した。ロシアは常任理事国として、拒否権を有する。国連は設立から間もなく80年、国際紛争を解決し、民族を超えて、協調路線をサポートする目的を抱いていた。今変革の時にきている。

第6章 停戦へ向けて

 9月29日、国連総会にあわせて渡米したネタニアフ首相は、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談した。先に大統領は、中東地域を歴訪するウィトコフ特使に、独自にまとめた21項目の停戦案をアラブ諸国に提示したと明らかにしていた。ホワイトハウスでは、ハマス壊滅を掲げるネタニアフ首相に、態度を軟化させるように求めていく意向だという。アメリカの案によると、当面はハマスを排除したテクノクラート主体の暫定政府による、ガザ復興や住民サービスを担う。落ち着いた段階で、パレスチナ移行政府に権限を委譲し、将来的にイスラエルとの2国共存を推進する。ハマスについては、過去のイスラエルへの武装闘争について罪に問わない。その代わり、一定期間ガザ地区内でのIDFの兵士は駐留する。イスラエルとの平和共存に同意したハマスの戦闘員は、滞在を許可する。アメリカも停戦を優先して、ハマスに対する態度を改めた。トランプ大統領との会談後、ネタニアフ首相は、カタールのムハンマド・サーニ首相に、電話にて、9月9日の空爆を謝罪したことを明かした。標的はハマス幹部だったと弁明したとのことである。

 詳細 ネタニアフ首相の謝罪について 読売オンライン 2025年9月30日10時17分付 https://www.yomiuri.co.jp/world/20250930-OYT1T50035/?dicbo=v2-txNPLMD


局所的とはいえカタールの領空からの爆撃は、国際法に抵触する。現に犠牲になった5人のハマスの幹部は、停戦について真剣に検討していた。また地元カタール人の警備員も爆撃に巻き込まれ、命を落としている。カタール側は、イスラエルに不信感を募らせながらも、国際社会からの仲介外交を期待され、引き続き任務を引き受ける。

米国のニュースサイト「アクシオス」によると、9月30日付で仲介国のカタールとエジプトの代表団が、ハマスの幹部との会談にのぞんだ。主導したのはカタールのムハンマド・サーニ首相兼外相である。エジプトの情報機関の高官と歩調を合わせ、29日の夜にドーハでハマスの幹部と詰めの協議を行ったと明かした。ムハンマド・サーニ首相は、トランプ大統領が戦闘終結を望んでいる旨を伝える。恒久的な停戦へ向けて、第一歩だと説得したとのことである。停戦の行方を追うAFP通信は、パレスチナ筋がハマス側の回答について「その複雑さゆえに数日を要する可能性がある」と報じた。

 詳細 カタールとエジプトの仲介チームとハマス幹部との会合について 時事通信 2025年10月1日14時6分付 https://www.jiji.com/jc/article?k=2025100100660&g=int

 


 中東最大メディアのアル・ジャジーラは、現地ガザからの情報を速やかに発信する。10月1日に、イスラエルのカッツ国防省は、ガザシティを包囲したと宣言した。「ガザ市内に残るのはテロリストとテロの支援者だけになる」と強調した。
ガザ地区の制圧を目指した軍事作戦として、南北に分断するネツァリム回廊の一部を制圧した。北部から退避する住民は、IDFが設けた検問所が立ちはだかる。カッツ氏は「ガザ市の住民が避難する最後のチャンスだ」と一方的に退避を命じた。対してハマス側は1日の声明で「戦争犯罪を拡大させる序章だ」と抵抗の意思を示した。

 詳細 10月1日のカッツ国防相の声明 毎日新聞 2025年10月2日午前7時2分
https://mainichi.jp/articles/20251002/k00/00m/030/007000c

 写真=カッツ国防省 3月11日付公開 掲載元 オリーブ山通信 2025年3月23日 記事作成: 石堂ゆみ
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パレスチナの地をめぐり、ユダヤ人とアラブ人が、土地を分け合って、定住できるのか、周囲のアラブ諸国の理解も欠かせない。中東地域に影響力を行使したアメリカが、緊張緩和へ向けての役割を担っている。

 詳細 トランプ大統領とネタニアフ首相の会談 2025年9月29日午前12時10分付
https://www.sankei.com/article/20250929-MSTS3TDW2RI53BKFQKHZA4ZR6Y/

 日本時間10月4日正午頃のNHKニュースにて、トランプ大統領の要請により、IDFの軍事作戦が一時停止されたと報じられた。カタールとエジプトの説得を受けて、ハマスは人質解放に応じたとみられている。ハマスの要求は、人質解放に伴うIDFのガザ地区からの完全撤退である。アメリカの案では、ハマスが武装解除に応じるまで、一方的に指定した緩衝地帯にIDFの兵士がとどまることになる。ガザシティの包囲は、単なる軍事的な占領ではない。そこには数千年の歴史を持つ古文書や、紛争下でもSNSで美を追求し続けた若きアーティストたちの表現の場があった。ネタニアフが『テロリストの巣窟』と呼ぶその場所は、誰かにとってはかけがえのない『美の記憶』が眠る場所でもある。2025年1月15日には停戦協定が結ばれ、同月19日に履行されたものの、2ヵ月後に失効した。3月19日以降に戦闘が再開され、一般市民やジャーナリストの犠牲者が急増した。最終的な解決は、2国効共存である。その道程は明らかに遠かった。
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