【平成の名力士列伝:勢】甘いマスクと美声の「華」ある力士が貫き通した愚直なまでの相撲道
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大相撲三月場所九日目、新横綱の豊昇龍が初顔合わせで西前頭四枚目の一山本の掬い投げに屈して連敗、新横綱の連敗は平成10年七月場所の若乃花(第66代、所謂「三代若乃花」で現在の花田虎上)以来、金星3個配給は昭和39年三月場所の栃ノ海(第49代、後の(先代)春日野親方)以来で、昭和以降に昇進の新横綱では最多となりました。立ち合い、フワッと立った横綱は一山本に突いて出られて腕を捌いて廻しを手繰るも差され、強引に小手投げを試みるも呼び込んでしまい、一山本に掬い投げを決められ万事休す。一山本とは幕下時代に2度対戦してどちらも敗れていますが、まさかその時の身体的な感覚が残っていたのかはさておき、昨日の高安戦の不覚がまだ尾を引いているのかと思わせる一番となりました。初の結びの一番で初金星の一山本にとっては初土俵から8年目、北海道出身力士の金星としては昭和59年十一月場所で保志(後の第61代横綱北勝海、現在の八角理事長)が北の湖(第55代横綱、後に協会の理事長)以来41年ぶりの快挙となりました。曰く、「気負いなく、いつも通り相撲を取れた」そうで、中央大学を卒業後に地元である北海道の福島町役場に就職、23歳の時に新弟子検査の年齢制限緩和に伴う適用第1号力士として角界入りを果たした経歴があり、テレビのバラエティー番組での大相撲企画ものでその顔を見る機会があり、NHKの大相撲中継の取組後のインタビューでは聞き慣れた独特の甲高い声で答えていました。
さて、大関ですが、三連勝で横綱と並ぶ5勝とした角番の琴櫻が、昨日豊昇龍に金星の東前頭四枚目高安に右差しを封じられ、高安に左差しからの下手出し投げを決められた一方、一敗で賜杯レースのトップグループにいる大の里が直近三連敗中と合い口の良くない小結阿炎を寄り切りに仕留めて一敗を守り、大関昇進後最速となる九日目での勝ち越し。立ち合い、阿炎が張り差しから右四つ、左上手で出し投げで振り回すもしっかり対応、体を寄せての寄り切りで勝負あり。冷静な取り口で賜杯レースを主導、明日は横綱豊昇龍、大関琴櫻を制して、同じく一敗でトップを並走する高安との対戦が組まれました。
これにより、賜杯レースの構図は、一敗の大の里と高安を、錦木を寄り切りに仕留めた西前頭六枚目の尊富士と時疾風の寄り切りに屈して後退した西前頭十一枚目の美ノ海が二敗で追走する展開となりました。
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