1970年4月末、アメリカ軍は、南ベトナム軍と共にカンボジアへ地上部隊を侵攻させた。
日系アメリカ人二世の両親の元でアメリカで生まれ、小学1年生から高校3年生まで日本育ち、19歳で渡米、徴兵されて米陸軍兵士となった、アーサー・ナカバヤシ(20)もカンボジア侵攻米軍歩兵部隊の中に居た。
その頃、アーサーの小中学校の同級生、南條恵美(20)はカメラマンとして、カンボジア入りしていた。
1941年、日本軍のフランス領インドシナ進駐の時に日本兵としてベトナムへ渡り、日本敗戦の後に帰国せずにベトナムへ残留した、母方の伯父、横田正吾(49)が、カンボジアで生存しているのが判明したのだ。
激しい地上戦が続いていたベトナムと違い、4月まではカンボジアでは、ほとんど戦闘は行われていなかったのだ。
しかし二人が居る村にも戦火が迫っていた。
村へ進駐した米軍部隊の中に居たアーサー・ナカバヤシと南條恵美は五年ぶりに再会したが、…
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