紀州のドン・ファン元妻に無罪
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「紀州のドン・ファン」との呼称で知られていた和歌山県田辺市の資産家である野崎幸助氏(当時77歳)に「致死量の覚醒剤を飲ませて殺害した」として殺人罪などに問われていた、元妻の須藤早貴被告(28歳)に、和歌山地裁は無罪を言い渡した、ですか。判決に於いて福島恵子裁判長は「初めて覚醒剤を使用する野崎氏が誤って致死量を摂取した可能性を完全に否定することはできない」と述べ、死後の捜査でも野崎氏が覚醒剤を常習していた痕跡はなかった一方で、人脈が広く、経済力もある野崎氏が覚醒剤を入手することは不可能ではなく、知人女性が死亡の約1カ月に野崎氏からの電話で「覚醒剤やってるで」と言われ、知人女性が冗談だと受け取ったとする証言を持ってしても、野崎氏の発言は全くの噓だとは言い切れないと判断、野崎氏が知人女性に語った当時、覚醒剤の入手を依頼したり、実際に入手したりしていた可能性は残ると判断したとか。
判決理由の報道を聞き、私としては、これこそが刑事裁判における大原則の1つたる「疑わしきは被告人の利益に」(無罪推定の原則とも称される。具体的には、刑事裁判において検察官が被告人の有罪を証明する責任を負い、証拠調べを行った結果、裁判所が犯罪事実の有無に確信を得られなかった場合に被告人に有利な判決を下すということ)だと感じました。元妻は初公判で「私は殺していません」と全面的に否認し、被告人質問では野崎氏の死亡前月に薬物の密売人と接触したことは認めながらも「野崎氏から覚醒剤の購入を依頼された」と主張、自殺や誤飲の可能性に言及。加えて弁護側は仮にカプセルで致死量の覚醒剤を飲ませる場合には最大で約30個が
必要で、「本人の意思に反して摂取させるのは極めて困難」と事件性に懐疑的な見方を示していたとか。
元妻の検索履歴や現場周辺で覚醒剤の容器なども見つかっていないことで、「自殺や誤飲の可能性を否定」していた検察が二審に控訴する可能性は高そうですが、検察や警察としては、結構衝撃的な側面を残した地裁判決になったのではと思います。
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