複数の証拠により目暮警部は光彦を逮捕するつもりだ。
毛利小五郎も同じ考えなのか目暮警部に何も言わなかった。
2人ともあのことに気づいていないのか。
ここは俺の出番だな。
コナンは腕時計型麻酔銃を毛利に向け、針をとばした。
「うっ! へにゃへにゃ〜」
毛利はヘロヘロと言いながら座り込んだ。
「待ってください警部殿。 光彦くんは犯人ではありませんよ」
目暮「なんだって!?毛利くん、どういうことかね」
証拠がそろっての逮捕だが、眠りの小五郎の話を聞いてみよう。
「警部殿、先ほどの防犯カメラの映像をもう一度見てください」
「雨の中、車がワイパーを激しく動かしている。つまりこれは、フロントガラスに撥水剤が使われていないことを示しています」
「キレイ好きな光彦くんが金曜日に洗車したばかりなのに、これはおかしい」
毛利の指摘に目暮警部は確かにそうだとうなずくばかりだった。
「では、どういうことなのかね?これは光彦くんの車なのだろう?」
毛利の推理は続く。
「いいえ、これは光彦くんの車ではありません。 光彦くんの車でないとすると考えられることは1つ、これは元太くんの車」
「元太くん、、、きみが犯人だ!」
毛利の言葉に皆一様に驚いたが、誰よりも驚いていたのは元太だった。
「そんな、俺は何も知らないぞ!」
元太の言葉を遮り毛利は推理を続ける。
「事件の内容はこうです」
「土曜日、元太くんは光彦くんの車のナンバープレートを外して自分の車に付け替えた。そして殺害した灰原さんを山中に運んだのです」
「ナンバープレートが防犯カメラに映るようにしてね」
「そして今日、元太くんは客先に出向くため光彦くんの車に同乗した。車内の血痕はそのときにつけられたものです」
「本当に灰原さんを運んだ元太くんの車を調べれば証拠が見つかるでしょう。あの車も光彦くんと同じく元太くん専用車ですから言い訳はできませんよ」
目暮警部の指示で鑑識が調べた結果、元太くんの車から灰原の血痕が見つかった。
「元太くん、死体遺棄容疑できみを逮捕する」
「そんなバカな!」
元太はあくまで犯行を否定したが、目暮警部にパトカーに乗せられ連れて行かれた。
犯人は逮捕されたが阿笠博士は複雑な気持ちだった。
「まさか、恋人の元太くんが犯人だったとは、、、痴情のもつれとかいうやつじゃろうか。 悲しいのぅ。 新一、犯人を見つけてくれて感謝するぞ、ありがとう」
「犯人逮捕の報奨金10億円は今日中に振込んでおくぞい」
こうして、阿笠博士の発明した『声紋認証システム搭載車』による事件は幕を閉じた。
おわり。
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