6/15(火)東京芸術劇場 プレイハウスへ行ってきました。
今回の主要キャストは、この方々。
高橋一生 川平慈英 伊原剛志 前田敦子 村岡希美 白石加代子 野田秀樹 橋爪功
タイトルの「フェイクスピア」から、勝手に、シェイクスピア作品を色々と取り入れた感じなのかなぁ〜と思っていましたが、野田さんだけに、想像を遥かに超えていました。
一番最初は、整列してるように見える人達が、木が倒れるように、一斉に後ろに倒れる。
何なんだろう…という疑問が浮かぶ。
その後、前半は、イタコ見習いの白石さんと、なにやら箱を持っている高橋さんと、白石さんの同級生という橋爪さんが、舞台を引っ張る。その時、高橋さんと橋爪さんが、シェイクスピアの四大悲劇の名場面を瞬時にして、演じる。イタコ見習いの白石さんは、置いてきぼりで、2人のやりとりに、ちょっと茶々を入れる感じ。
そのやり取りは、見ていて、可笑しかったし、すぐにシェイクスピアの世界になってしますのが、本当に、凄いなぁ〜と思った。
舞台も衣装も変わらず、言葉を発した瞬間に、作品の世界へ変わるのだから、凄い。
白石さんも、橋爪さんも、舞台を拝見するたびに、お年を召しても、なんとよく声が通るのだろうと、感心するし、舞台での化けっぷりに驚かされる。
乙女のようにも、子供のようにも、変幻自在。
大先輩の白石さん相手に、村岡さんが言い放つセリフは、お芝居とはいえ、さぞかし緊張したんだろうなぁ〜と思う。
星の王子さま役の前田さんは、違和感なかった。以前みたお芝居の時よりも、舞台に溶け込んでる感じがした。
川平さんと伊原さんが演じる神様の使いは、お芝居の中で、ちょっと一息つける笑いをちりばめてくれた気がする。でも、ぐるぐる動きまわるのは、肉体的にはさぞかし大変だろうなぁ。
野田さんは、まさかのシェイクスピア役とフェイクスピア役。
本家本元があってこその偽物だから、シェイクスピアへのリスペクトがあればこそかな?
しかし、ラップをやってる時は、「苦手かな?」と思ってしまった
橋爪さんの方が、ラップはお上手に思えました
後半は前半と打って変わって、怒涛のような進行になる。
まさか、あの飛行機事故の事が出てくるとは夢にも思わなかった。
高橋さんが抱えていたのは、ボイスレコーダーのボックスだった。
舞台上に繰り広げられる様子は、見ているだけで、胸が苦しくなり、あの日を思いだす。
老いてるはずの橋爪さんが子供の声で、若い高橋さんを「パパ」と呼ぶ。
高橋さんが「頭をあげろ」と叫ぶたびに、最後まで諦めずに、何とかしようとしたパイロットの思いを考えると泣けたし、私には、今の状況に対する励ましにも思えて、更に泣けた
去年5月、ブルーインパルスが医療従事者への敬意と感謝を込めての飛行した時も、人は上を見上げてた。
あの事故は沢山の方が亡くなった痛ましい事故で、遺族の方々の思いは、到底計り知れない。肉親ばかりでなく、親せきや、友人、知人の方々もいらっしゃると思う。
それでも、残された人達は、生きていかなければならない。
今回の舞台で、高橋さん演じる父親の思いを、息子である橋爪さんは受け取り、生きてゆく。イタコという存在を用いながら、亡くなった人との心の交流とある種の心のけじめみたいなものを感じた。
帰り道、テレビドラマのセリフを思いだしていた。
ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」の中で、オダギリジョーが言ったセリフが印象的だった。
「だから、人生には2つルールがある。亡くなった人を不幸だとは思ってならない。
生きてる人は、幸せを目指さなければならない。人は時々寂しくなるけど人生を楽しめる。楽しんでいいに決まってる。」
今まで見た野田さんの作品で、今回の舞台が私は一番好きかもしれない。
いつになく、パワーをもらった気がする。
あの作品を生みだした野田さんも役者さんたちも、覚悟がいったと思う。
コロナ禍の中、舞台を上演し続けるのは、色々な意味で大変だと思う。
いつ終わるともわからない世の中だからこそ、
何かにすがりたくなるし、何かに勇気や元気をもらいたくなると思う。
それが、私には舞台だったり、ドラマだったり、音楽だったりする。
この舞台、観る事が出来て本当に良かった
頭を上げて、踏ん張って、いこう思います。
イープラスの記事を見つけたので、載せておきます。
https://spice.eplus.jp/articles/287642
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