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2021年06月06日13:32

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少子高齢化の日本は軍隊の無人化を避けて通れない

トルコ製攻撃ドローン、戦争と地政学を一変
安価なミサイル搭載無人機、アゼルバイジャンなどでロシア支援の軍との戦い変えた
By James Marson in Istanbul and Brett Forrest in Washington
2021 年 6 月 4 日 13:21 JST 更新

 ロシア製T-72戦車の横で1人の兵士がくつろいでいた。その直後、ドローン(無人機)から発射されたミサイルが戦車に命中して爆発し、オレンジ色の光を放った。兵士は吹き飛ばされ、戦車は煙に包まれた残骸になった。

 このシーンは、昨年アゼルバイジャンでインターネット上に投稿された、新兵器の威力を示す何十もの空中撮影映像の一つだ。この新兵器は6週間にわたって、同国がナゴルノ・カラバフ地域の領土を取り戻すための戦闘に利用された。同地域はそれまで20年以上にわたり、ロシアの支援を受けたアルメニア軍に支配されていた。こうしたビデオには、戦車やトラック、指揮施設、迫撃砲陣地、レーダー施設などに対する攻撃の様子が映されていた。

 世界各地の小規模な軍隊は、敵の装甲部隊への攻撃用に、さほど高価でないミサイル装備型ドローンを配備している。この新戦術の効果は、昨年のさまざまな地域紛争で実証され、トルコとロシア間の戦略バランスを変化させてきた。手頃な価格のデジタル技術を組み込んだトルコ製のドローンは、シリア、リビア、アゼルバイジャンなどでロシア寄り勢力の戦車や装甲車、防空システムさえも破壊した。

 こうしたドローンは、未来の戦争の形態を示している。その姿は、安価だが破壊力のある戦闘装備が、高価な最先端技術による装備と同じくらい戦争の形を変えていくというものだ。

 中国もまた、中東・アフリカ向け戦闘用ドローンの主要輸出国となっている。イランとの関係を持つイラク、イエメン国内のグループは、対サウジアラビアの攻撃にドローンを使っている。アナリストらによれば、ナイジェリアからアラブ首長国連邦(UAE)に至るまで少なくとも10カ国が、敵対者を殺害するために中国から購入したドローンを利用している。

 ベン・ウォレス英国防相は昨年のスピーチの中で、トルコのドローンがシリア軍に多大な損失をもたらしたことに触れ「(ドローンは)戦争の流れを変える可能性がある」と語った。

 単独または編隊で飛行するドローンは、敵の部隊の虚(きょ)をつき、隠れ方が十分でなかったり、防備が薄かったりする装甲車両を破壊することができる。こうした役割はこれまで、高価な戦闘機が担うことが多かった。ドローンは24時間、静かに空中にとどまることが可能なため、防空システムの隙間を見つけて戦闘機や砲撃の目標設定を支援できる。また、ドローン自体からミサイルを発射することもできる。

 米国を含む各国の軍隊は、こうした技術の発展に追い付くため、防空システムの強化を図っており、その一環として、低コストのドローンを高コストのミサイルを使うことなく破壊する方法を模索している。

 また、米空軍研究所は改革プログラムの一部として、低コストの自律型ドローン「スカイボーグ」と「ヴァルキリー」を開発している。空軍当局者は声明の中で「敵はすでに、われわれの伝統的基盤を脅かすような技術を活用している」と指摘した。

 イスラエルと米国はずっと以前から対テロ作戦の中で、重要な敵対者を標的として最先端のドローンを利用してきた。しかし両国は、技術の拡散を懸念して、同盟諸国向けでさえ最先端モデルの売り込みをためらってきた。

 米国から避けられている国々が中国やその他の製造国とドローンに関する契約を結んでいることに対応し、トランプ政権は昨年7月、自国の輸出政策を幾分緩和した。これにより、以前容認されていたより高性能なモデルの販売が増える可能性がある。アラブ首長国連邦(UAE)は今年1月、米国製ドローン「MQ-9リーパー」18機を30億ドル(約3300億円)近くで購入する契約を結んだと発表した。

 技術の進歩と世界的なライバルの出現により、安価な代替モデルが生まれている。最近の武装ドローン革命の旗手は、昨年トルコ周辺の戦場に姿をみせた「バイラクタルTB2」だ。

 米国製のMQ-9と比べると、TB2は軽武装で、4発のレーザー誘導ミサイルが装備されている。無線操縦装置によって基本的な飛行範囲は200マイル(約320キロ)前後に制限されており、MQ-9がカバーできる範囲の約5分の1だ。

 それでもTB2は実用的で信頼できる。その質は、20世紀の戦争を変えた旧ソ連の自動小銃「カラシニコフAK-47」を想起させる。バイラクタルTB2のドローン6機と地上装置に不可欠な運用機器を加えた1セットの価格は数千万ドル程度と、MQ-9の数億ドルに比べて安い。

 1984年に自動車部品の製造会社として創業したトルコのドローン製造企業バイカル社は、自社のドローンに価格以上の価値があると豪語する。カタールやウクライナが同社の顧客だ。北大西洋条約機構(NATO)に加盟するポーランドは先月、TB2を24機購入する計画を明らかにした。トルコ政府と同社関係者によると、他のNATO加盟国数カ国のほか、アフリカやアジアの国々も興味を示している。

戦況を一変するドローン

 TB2が国際的に注目を集めたのは、2020年初めのシリア上空でのことだった。

 ロシアの支援を受けたシリア政権軍は同年2月末にかけて、トルコが支援する反体制派の支配都市イドリブに向かって前進していた。空爆によって30人以上のトルコ兵が殺害されたことを受け、トルコは「スプリングシールド」作戦に着手した。その作戦は、電子戦システム、地上軍、大砲と戦闘機にドローンを組み合わせるものだった。

 バイカル社のハルク・バイラクタル最高経営責任者(CEO)によると、静かでレーダーに検知されにくいドローンは、何時間も飛行して防空システムの穴を探す。こうした防空システムは一度突破されれば、「ドミノのタイルのように」一気に崩壊するという。トルコ政府や同社関係者によると、12機ほどの集団で運用されるドローンが一斉に標的を攻撃するという。

 国防産業を監督するトルコ政府機関のトップを務めるイスマイル・デミール(Ismail Demir)氏は、ドローンが低価格なことで、軍は以前より多くのリスクを取れるようになっていると話す。「1機、2機、3機と機体を失ったとしても、その他のドローンが標的を見つけられる限り、問題はない」という。

 TB2は昨春、リビアの内戦で政府軍を支援し、形勢を変える後押しをした。政府軍は国連の支援を受けている。

 トルコは2019年、ロシアなどから支援を受ける武装組織の指導者、ハリファ・ハフタル氏による首都トリポリへの攻撃を防ぐため、武器を送った。トルコは2020年に軍事支援を拡大した。シリアで磨き、改善したドローン戦術のおかげで、政府軍はロシア製地対空ミサイルシステム「パーンツィリ」に対して優位に立つことができ、制空権を得た。ハフタル氏の部隊は6月までにトリポリから撤退した。

 このドローンの成功は、米同盟国の大統領で、時に扱いが厄介なトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン氏が、多くの部隊や高価な軍装備をリスクにさらすことなく、地域で影響力を拡大するのを手助けした。

 トルコの軍事能力の向上はNATOにとってメリットとなる可能性がある一方、このドローンを展開したり海外に売却したりできるようになったことで、さらに独自色の濃い外交、安全保障政策を目指すエルドアン氏の独断的な姿勢に拍車をかける可能性があることを他のNATO加盟国は懸念している。

 「他の欧州の同盟国と同様、米国はトルコのドローン輸出や同国が紛争でドローンを使用する積極的なやり方に警戒感を抱いている」と、バージニア州アーリントンに本拠のある超党派の政策研究団体、ミッチェル航空宇宙研究所の研究員、ダン・ゲッティンガー氏は指摘した。

 特殊作戦担当だった米陸軍退役中将のマイク・ナガタ氏は、「ドローンは、トルコと米国およびNATO間の関係の未来というはるかに大きな課題の一部だ」と指摘した。

ロシア政府が激怒

 ウクライナは2019年1月、トルコからTB2を購入する契約に調印した。これまでに少なくとも6機を受け取っており、共同生産についてもトルコと協議している。ウクライナのある企業は現在、TB2よりも大型で積載量も大きい最新のバイカル社製ドローン向けのエンジンを生産している。

 ウクライナはドローンによって、2014年のようなウクライナ侵攻をロシアが繰り返すのを思いとどまらせたいと考えている。ウクライナ議会防衛委員会の委員長代行、ユーリイ・ミシヤギン(Yuriy Mysyagin)氏は、「ドローンはロシアによる攻撃を抑制し、侵攻してきた場合には報復する能力をわれわれにもたらした。われわれは昨年、ドローンの活躍ぶりを目の当たりにした」と語った。

 ウクライナ軍は今年3月、2014年にロシアが併合したウクライナ領クリミアから約80キロ離れた黒海上空で行った飛行訓練の詳細を(ネットに)掲載した。国防省はこれに関するコメントを控えた。

 トルコによるドローン輸出はロシア政府を激怒させた。ロシアは4月、トルコでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を理由に6月1日まで2国間の旅客機運航の大半を停止し、5月休暇中のロシア旅行客を当て込んでいたトルコを締め付けた。ロシアは今週、この措置をさらに3週間延長した。

 エルドアン氏は4月にトルコで行ったウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキー氏との会談の際、ウクライナへのドローン売却と同国に対する支持をトルコが撤回しなければ、旅客機の運航停止措置を延長するとの脅しをロシアから受けたことを明らかにした。この会談内容の説明を聞いた人物の1人が語った。

 ロシア政府、同国国防省ともにコメント要請には応じなかった。
https://jp.wsj.com/articles/armed-low-cost-drones-made-by-turkey-reshape-battlefields-and-geopolitics-11622778633
有人戦闘機1機に対して、ドローン数機が編成され、作戦行動する事が常識になる日が来るでしょう。
日本も開発を急ぎましょう♬
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