バイデン政権のF35売却に影、UAEが中国と接近
By Warren P. Strobel and Nancy A. Youssef
2021 年 5 月 26 日 02:38 JST
【ワシントン】米情報当局は最近、中国人民解放軍が所有する輸送機2機がアラブ首長国連邦(UAE)の空港に降り立ち、何らかの物資を搬入している様子をつかんだ。事情に詳しい米当局者が明らかにした。
中東における米国の重要な同盟国であるUAEと中国の接近を受けて、米当局者の間では懸念が広がっており、UAEへの兵器売却計画にも不透明感が出ている。
バイデン政権は4月、トランプ前政権が退任直前に承認したUAEへの武器売却について見直しを行った上で、計画を進める方針を明らかにしていた。これには230億ドル(約2兆5100億円)規模の最新鋭ステルス戦闘機「F35」最大50機や軍用ドローン(無人攻撃機)「リーパー」18機などが含まれている。
だが、米当局者によると、米国側は中国など第三国に米国の最新軍事技術が渡ることのないよう確約を求めており、中国とUAEの関係拡大が武器売却に影を落としている。
トランプ政権で国務次官補(近東問題担当)を務めたデイビッド・シェンカー氏は「米国の重要な最新兵器であるF35の売却には、米政府以外の第三国とは接近しないことが暗黙の条件になる」と話す。「武器の受け渡しには、さらになすべきことがある」
F35の受け渡しは2027年以降になる見通し。UAE当局者は米国の懸念に関して、安全保障に関する長い協力関係の中で、これまでも米国の技術を国内外で守ってきたとコメントした。
中国当局者はコメント要請に応じていない。
中国の軍事増強に関する2020年の米国防総省の報告書は、UAEについて、中国が「海外における軍事拠点拡張の一環として、すでに検討・計画している可能性が高い」国・地域の1つに挙げている。中国はUAEに海軍拠点の構築を狙っているとみられており、米国防総省の報告書は、数百人単位の中国兵をUAEに派遣することが検討されていると指摘している。
バイデン政権はF35売却を計画通り進めることを決めたものの、現在も条件についてUAE政府と交渉を続けている。トランプ政権下で交わされた合意では不十分との判断に至ったという。
バイデン政権は、軍事力の質においてイスラエルの優位性を維持する、とりわけ中国など第三国がF35やドローン技術に関する情報を入手できないよう確実にする、イエメンやリビアなどUAE軍が展開する紛争地での使用を制限する、といった3つの条件順守をUAE側に求めている。
米当局者によると、米国はこれに加え、UAEが国内に中国の軍事基地の設置を認めた場合、武器売却は事実上の白紙撤回になる旨を伝えた。ただ、米国とUAEの交渉では、何を「基地」とするかが争点になっているという。
中国はサウジアラビアとも民生用の核開発で協力するなど、軍事・安全保障を巡り、長期的に湾岸諸国周辺での活動を活発化するとみられており、米当局者は警戒を強めている。
米国は安全保障の重点を中東から中国へとシフトさせる意向で、その一環として、中東からの駐留米軍の帰還を進めているほか、サウジがイエメン空爆で使用している精密誘導兵器の売却を停止した。そのため米軍幹部は、米国のプレゼンス縮小を好機ととらえて敵対勢力が隙を突いてくる恐れがあると懸念している。
米政府高官や国防・国務省幹部で構成される代表団は今月に入り、アラブ首長国連邦(UAE)など中東諸国を訪問しており、UEAと中国の軍事協力に関する懸念が重要議題に上がったという。政府の訪問団はコメントを控えた。
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は次世代通信規格「5G(第5世代)」インフラ網整備に絡み、中東への投資を強化しているほか、UAE政府は新型コロナウイルスワクチンの供給を受けるため、中国国有の国薬控股(シノファーム・グループ)とも提携している。
前出のシェンカー氏は、UAEが貿易、技術、投資分野で中国との協力を深化させている背景には、米国の軍事方針の変更があると指摘する。「米国を巡る不確実性を背景に、UAEはリスクをヘッジするため、安全保障上のパートナーとして、米中双方との関係構築を目指しているようだ」
https://jp.wsj.com/articles/f-35-sale-to-u-a-e-imperiled-over-u-s-concerns-about-ties-to-china-11621964229
リビア内戦で進出に失敗した後、ジブチ共和国に基地を作り、次はどこに作るかと思ったらUAEとは思いませんでした。
中共はイランとの関係を破棄するつもりなのかも^^;
このままUAEが中共に接近し、基地を作ったら、米国が仲介したイスラエルとの関係も悪化するかもです。
日本はエネルギーを中東に依存しているので、中東の政情不安は、日本の経済不安へつながります。
特に今年は、電力不足が懸念されているので、どうなる事やら^^;
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