RCEP署名へ、対中韓貿易に弾み ルールに甘さも
2020/11/15 2:00
東アジア地域包括的経済連携(RCEP)は中韓両国に輸出する工業品の8〜9割で関税が撤廃される見込みとなった。中国を巻き込んだ自由貿易の枠組みは日本にとって初めてで、日本企業の輸出拡大につながる。一方でRCEPは参加国の合意を優先し、データ流通などのルールづくりでは甘さが目立つ面もある。
日本は環太平洋経済連携協定(TPP)、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)など大型の協定を相次ぎ結んできた。RCEPやほかの交渉中の協定を含めると、日本の貿易総額のうち86.1%がEPAや自由貿易協定(FTA)の対象となり、貿易自由化が進んでいる。
RCEPは15カ国で構成する。通常は首脳が紙に署名するが、電子署名が効力を持たない国も多いとされ、首脳の手書きの署名を事務局に集める形式をとるとみられる。
発効すれば、貿易や知的財産、データ流通など約20の分野で共通のルールをつくる包括的な協定となる。世界の国内総生産(GDP)や貿易額の3割を占める。ただTPPなどの既存の大型協定の自由化やルール水準には届かない。
「中国が参加できるレベルだ」。交渉関係者はこう明かす。もともと中国は大型のFTA締結、知的財産やデータ流通などのルールづくりに前向きとは言えない。自国の政策を縛られるのをきらい、貿易自由化とは一線を画してきた。それでも米国との対立が激しくなる中、米国抜きの枠組みづくりを急ぎ、日本との関税でも譲歩した。
例えば日本からの輸入で、自動車部品のほか鉄鋼製品、電子レンジやオーブンなどの家電でも段階的に関税を撤廃する方向だ。日本酒(現行の関税率は40%)、しょうゆ(同12%)、ほたて(同10%)など、日本側が輸出拡大を進める農産品・食料品でも将来の関税撤廃を約束する。
関税を削減・撤廃すれば、輸入が増え、国内産業にマイナスの影響が及ぶ可能性がある。中国は自国産業が打撃を受けても、RCEPを通じアジア周辺国との間で貿易を促進する道を選んだ。対中貿易などで赤字が膨らみ、自国産業を守る必要から不参加を決めたインドと対照的といえる。
日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)とEPAを結んでおり、オーストラリア、ニュージーランドとはTPPを締結済み。TPPは工業品でみると、加盟国全体で品目数、貿易額の両方で99.9%の関税撤廃を実現した。日本と欧州連合(EU)のEPAも将来的な100%撤廃を決めている。
RCEPの工業品輸出の関税撤廃率は91.5%になる見込みで、先行する協定ほどの高い自由化は実現しない。農林水産品の関税撤廃率は、日本の輸入でASEANと豪州、ニュージーランドが61%、中国は56%、韓国は49%となる見込み。TPPと日欧EPAはそれぞれ82%とRCEPを上回る。日本はコメなどの「重要5品目」で関税撤廃を受け入れなかった。
ルール分野ではコンテンツやデータなどのデジタル情報に関し、国境を越えた自由な流通の確保を各国に求める。事業をする条件としてサーバーなどの自国への設置を外国企業に強要することも禁止する。一方、TPPに含む「各国による『ソースコード』の開示要求禁止」は盛り込まない。
各国の事情に配慮しルール分野の規律は甘くなる可能性が残るものの、日本の交渉関係者は「一定のルールに中国を組み込むことで、今後さらに高いレベルに引き上げる余地ができる」と語る。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66248170V11C20A1EA1000/
いくら関税率を下げても、恣意的に輸入を止めてしまう中共や韓国が参加しても意味ないです。
益々、中共経済に依存する様になり、下手すると大陸に呑み込まれます^^;
インドが参加しないのは、米国市場とのバランスを考えてのことであり、米国との間で2国間協定を結ばない限り、RCEPには参加しません。
日本は中共市場に手を出したい国内財界からの圧力で提携するのでしょう。
大国インドが加われば、中共に対するカウンターになったでしょうが、思惑が外れました。
この協定で一番得したのは、米国との二国間協定を結んでいる韓国かもしれません。
米国が抜けたTPPで主導権を握ったのは日本ですが、RCEPの主導権は中韓が握りそうです^^;
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