米国と中国が、諜報(ちょうほう)
分野での対立を激化させている。
さながら米国とソ連が繰り広げた冷戦時代のようだ。
中でも禁錮19年の実刑判決を受けた
リーの事件の衝撃は大きかった。
諜報(ちょうほう)分野における米中の対立は、
米ソ冷戦の再来そのものといえる状態にあることを浮き彫りにしたからだ。
「この1年で、3人が中国のためにスパイをしていたことが明るみに出た。
悲しいことに、いずれも情報機関にいた者たちだ。
職員たちに強い警告を出さなければならない」
昨年11月、スパイ罪に問われた中央情報局(CIA)
元職員ジェリー・チャン・シン・リーの公判に臨んだ検事は、
こう言って厳罰を求めた。
判決などによると、
香港出身で米国籍を持つリーは、
1994年からCIA特殊要員として東京や北京などで勤務した。
2007年にCIAを去った後、香港に戻ったが、
10年4月に中国の情報機関員と接触。
米国の機密を渡して数十万ドルを受け取った。
捜査を担った連邦捜査局(FBI)防諜局長補佐の
ジョン・ブラウンはこの事件で
「国家の安全とCIAの職員らが深刻な危険にさらされた」と語る。
さらに2020年1月28日、
米マサチューセッツ州の名門大学であるハーバード大学で、
化学・化学生物学部長のチャールズ・リーバー教授(60)が
FBI(連邦捜査局)によって逮捕された。
ナノサイエンスの分野における
世界的権威であるリーバーの逮捕容疑は、
中国の武漢理工大学で研究所を設立するとして
中国政府から約150万ドルを受け取っていた上に、
毎月5万ドルの支払いを中国から受け取っていたこと。
これらは当局へ報告の義務があるが、
リーバーは捜査員に虚偽の説明をしたことで逮捕された。
さらに5月には、
オハイオ州のクリーブランド・クリニックで
研究者をしていた中国系アメリカ人チン・ワンが、
中国政府から研究助成金を受けて
中国の研究施設で役職をもっていることを
米国で虚偽申告したとして逮捕されている。
これらの動きに関して、
米国の連邦捜査局レイ長官が、
中国の「千人計画」は米国など諸外国の軍事関連などの
高度技術を違法に取得する手段だとして厳しい警告を発した。
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