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2020年04月28日15:49

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中共肺炎の感染爆発がシンガポールの闇を浮かび上がらせる^^;

シンガポールで感染爆発、「移民立国」の光と影
アジア総局長 高橋徹
2020/4/28 0:00

「上手の手から水が漏れる」とは、こういう事態を指すのだろう。

シンガポールで新型コロナウイルスのまん延が止まらない。感染者数は4月20日に一気に1426人増えて累計8千人を超え、インドネシアを抜き東南アジア最多になった。26日時点で1万3624人と、日本(1万3124人)も上回った。

人口570万人の小国である。医療水準が高く、死者数は12人にとどまるが、「感染爆発」に陥っていると言っていい。

「まさか」と誰もが思っただろう。時に強権的な統制をいとわないことを含め、シンガポール政府は危機管理能力の高さで知られてきたからだ。

同国は2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)で33人が死亡した。その教訓を生かし、今回の新型コロナ対応は初動から迅速だった。

1月23日に中国・武漢市からの旅行者に最初の感染が確認されると、1週間後には中国全土からの入国を禁じた。その時点で感染者は18人だったにもかかわらず、だ。

3月に入り、今度は欧米からの帰国者の感染例が増えると、入国禁止や隔離措置を一段と厳格にした。一連の対策が奏功し、3月26日時点の感染者数は700人足らず。海外からは「お手本」と称賛されていた。

あれからわずか1カ月で、感染者が20倍にも膨れ上がったのはなぜか。風向きが一変したのは3月30日、「ドミトリー」と呼ぶ外国人の単純労働者の居住施設で、集団感染が発覚してからだ。

大小で1200を超すドミトリーには30万人が暮らす。建設や海運、製造、サービス業で働くバングラデシュやインド、中国、ミャンマーなどからの出稼ぎだ。1部屋に10人以上が入る典型的な「3密」(密閉・密集・密接)の住環境で、瞬く間に感染が広がった。現在の新規患者の大半はそうした人たちが占める。

感染を封じ込めるため、政府は4月7日から事実上の都市封鎖に踏み切り、オフィス・工場の閉鎖や外出制限を命じた。当初は1カ月間としていたが、6月1日まで延長せざるを得なくなった。

それにしても、あれほど周到なシンガポール政府が、なぜドミトリーの感染防止で後手に回ったのか。感染症を担当する保健省と、外国人労働者を管理する人材開発省の連携ミスを指摘する声もある。かつて国連大使を務めたトミー・コー無任所大使は「爆発を待つ時限爆弾のようなものだった。外国人労働者の扱いは、先進国ではなく途上国のそれだ」と劣悪な住環境を放置してきたことを手厳しく批判する。

新型コロナ危機が収束すれば、彼らの住環境の改善議論が本格化するだろう。ただし、それだけでは済まないかもしれない。外国人労働者という存在は、シンガポールという都市国家の成り立ちに関わる、高度に政治的な問題をはらむからだ。

1965年のマレーシアからの分離独立時、人口が189万人だったシンガポール。国土が狭く、資源を持たない都市国家は、人材こそが命綱だった。ところが77年には合計特殊出生率が2を割り込み、早くも人口減に直面する。それを避けるため、政府は積極的に人口政策へ取り組んだ。

80年代には高学歴の女性に限って結婚・出産を奨励し、3人以上の子供を持てば税制優遇を与えた。この政策は「大結婚論争」と呼ばれる国民の議論を呼び起こした。

「産めよ増やせよ」の旗振りが限界とみると、90年代からは外国人の受け入れに舵(かじ)を切った。企業の管理職から技能職、そして単純労働者まで職種は様々だ。永住者を含めた数は2019年で220万人と、総人口の4割を占める。

世界銀行が「東アジアの奇跡」と呼んだ高成長の中でも、ひときわ輝きを放つシンガポールのサクセスストーリーは、移民労働力なしには実現しなかった。

ただしそれは政治的なあつれきも招いてきた。

かつての大結婚論争は、「建国の父」リー・クアンユー元首相が率いる万年与党の人民行動党(PAP)が、1984年の総選挙で初めて全議席独占を失う要因となった。その後の外国人急増は、シンガポール人の雇用・賃金上昇の機会を奪い、住宅不足や交通渋滞を引き起こしているとの不満を呼び、2011年の総選挙でPAPの得票率が過去最低の60%へと落ち込む主因となった。

政府は11年の総選挙前から外国人労働者の受け入れを抑制する姿勢に転じた。それでも13年2月には移民政策に反対するデモが発生。同12月にはインド人労働者がバスにひかれた事故を発端に、日ごろから低賃金に不満を持つ外国人が逆に暴徒化する事件も起きた。シンガポールでの暴動発生は、独立直後の1969年に華人系とマレー系の住民が衝突して以来、44年ぶりの出来事だった。

2015年、建国50周年を見届けることなくリー・クアンユー氏が死去すると、与党は「弔い合戦」だとして前倒しの解散・総選挙に持ち込み、得票率を70%へ回復させた。それでも不満がくすぶる中で起きたのが、今回の新型コロナ危機だ。

「国民からの批判を受けて、政府は外国人労働者の受け入れ抑制のポーズをとってきたが、実際は減らすことなどできない」。こう指摘する日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の久末亮一研究員は、外国人労働者の間で起きた感染爆発が「国民の反発を呼び、排斥感情を強める懸念がある」と危惧する。

過去の歴史が物語るように、それは21年4月までに実施する次期総選挙で、与党への批判票となって顕在化する可能性もある。リー・シェンロン首相に後継指名されているヘン・スイキャット副首相兼財務相への世代交代に、有権者からお墨付きを得ることが、次の選挙の最大の焦点だった。新型コロナ危機を迅速に封じ込め、得票率を前回以上に押し上げようとした与党のシナリオは、狂いが生じてしまった。

貿易や金融のハブの地位を築き、移民労働力をフル活用して短期間に先進国に登り詰めたシンガポールは、モノ、カネ、そしてヒトが国境を越えて行き交うグローバル化の申し子だった。新型コロナ後の世界で、そうした前提が揺らぐとしたら、それは絶対的な与党が差配してきた都市国家の無謬(むびゅう)神話が、変調をきたすことを意味するのだろうか。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58529420X20C20A4I00000/
安易に外国人労働者を受け入れてきたツケを一気に払う状況になっています。
ただ、医療が充実しているので、日本同様に死者が少ないのが幸いです。

日本の感染者の中にもかなりの割合で国籍不明者がいます。
シンガポールを笑えません。

そして外国人労働者を安易に受け入れてきた国々に、新興国の富裕層が押しかけてくるかもです。
まだ中共肺炎は収束していません^^;
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