■朝乃山が大関昇進「相撲を愛し、力士として正義を全う」
(朝日新聞デジタル - 03月25日 11:24)
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無観客で開催された大相撲三月場所で11番を挙げた関脇朝乃山の大関昇進が正式に決まりましたね。高砂部屋での伝達式では出羽海理事(元前頭小城ノ花)と高砂一門に所属する審判部の千田川親方(元小結闘牙)が使者として朝乃山に言い渡し、朝乃山は「謹んでお受けいたします。大関の名に恥じぬよう、相撲を愛し、力士として正義を全うし、一生懸命努力します」と口上を述べたとのことですが、「三役で直近3場所を33勝」とされる昇進の目安にあと一番届かずに終わったにも関わらず、千秋楽の大関貴景勝戦を押し倒しで制したことで協会の審判部が臨時理事会の招集を八角理事長(第61代横綱北勝海)に要請して了承、今日の大関昇進と相成ったわけてすが、総合力とポテンシャルの高さは幕内の若手力士の中でもピカ一であり、昨年の五月場所で幕内優勝(西前頭8枚目、12勝3敗)を経験してもいますが、今場所は十四日目に横綱鶴竜の下手投げに屈し昇進の目安とされる「三役で直近3場所を33勝」に一番届かず(昨年十一月場所(新小結)で11勝、今年の一月場所(新関脇)で10勝、三月場所で11勝)、かつ、優勝した白鵬にも敗れており、今日の千秋楽に行われた三賞選考委員会でも候補に挙がることはありませんでした。
伝達式では出身高校たる富山商業高校の校訓「愛と正義」を分けて織り込み、郷土愛の強さも示したようで、確かに、昨年五月場所での初優勝以降、昨年の九月場所から4場所連続で2桁勝利を挙げるほどに急速に安定感を見せていることへの評価は高く、協会の八角理事長(第61代横綱北勝海)が「朝乃山の相撲っぷりは堂々としている。これからは右四つの型を磨くことと、もっと気迫を前面に出し、土俵に上がったら鬼になるくらいの気持ちで、普段も土俵もすべての生活を相撲にかけてほしい。期待している。」とコメントしたほどの逸材ではありますが、それだからこそ、三役3場所合計33勝クリア、さらには最低一場所は12番以上してからでも遅くはなく、現状で昇進させるのは"時期尚早"ではないかと、率直に思いますね。
「横綱大関」という異例の番付を早く解消したい、日本人(富山県出身)力士たる朝乃山に名実ともに新しい看板力士になって欲しいという"強い期待"があるのは理解できますし、今日東京都で41人の陽性患者が確認された新型コロナウイルス感染の急速な拡がりの中で次なる五月場所がどうなるかも見通せない中、その思いがさらに増幅するのも分かります。が、12番に乗せたのは優勝の場所のみであり、大関昇進のプロセスの中で11番が最多というのは些か物足りないのは否めないところ。もう少ししっかりした成績が必要ではないかと思います。
新三役から所要3場所での大関昇進は平成12年七月場所の雅山(現在の二子山親方)以来だそうで、昇進が早すぎたことが災いしたか大関では安定した成績が挙げられずに在位8場所で陥落。また、直近三役3場所32勝は稀勢の里(後に第72代横綱、現在は荒磯親方)、豪栄道(現在は武隈親方)に続きますが、稀勢の里は下位力士への取りこぼしが目につきなかなかあと一歩の壁を破れずに横綱昇進に結構時間を要し、豪栄道は在位33場所を数えながら角番が9回、負け越し10回、休場が41と怪我に悩まされた大関でした。
「負けることがニュースになる番付」たる大関ですが、最近は高安、栃ノ心と在位20場所に満たずに陥落する事例が続き、貴景勝も一度陥落し今場所負け越して角番、豪栄道も陥落が決まって引退しましたが、経験値が豊富とは言えない朝乃山がその轍を踏まない保証はなく、"鬼門"と化しつつある番付が大関だとも思えるほどになったと思いますが……。
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