mixiユーザー(id:21183267)

2018年09月22日00:48

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国王公債というおカネ

フェリペ二世時代スペイン王国の話を
しているのですが、「戦争とおカネ」
の関係が面白いのでご紹介。

戦争は、公債(国債)の
発行なしでは遂行できません。

何しろ、手元におカネが
ないからといって、敵国に対して、

「あ、ちょ、ちょっと待って。
おカネがまだ貯まっていないので、
攻めてこないで!」
といったところで、
認めてくれるはずがないのです。

手元におカネがなく、
軍事行動に出れない国は、
普通に蹂躙されるだけです。

というわけで、軍事革命
(中世欧州で兵器の改良により
軍隊が大規模化したこと)以降の
欧州の国王は、

戦争のたびに公債を
発行しなければなりませんでした。

つまりは、借用証書に署名し、
銀行などからおカネを借り、
軍事行動に費やしたのです。

国王公債は、まさに
「債務と債権の記録」であり、
しかも「流通」しました。
譲渡性もあったのです。

例えば、フランス国王が
100万フランの公債を発行し、
おカネ(当時は銀貨・金貨)を借りたとします。

その公債(=借用証書)を保有する人は、
自らの債務を弁済する際に、
国王公債を使用することができました。

つまりは、現在の「小切手」や
「約束手形」と同じですね。

もっとも、中世欧州の国王公債には、
歴とした「担保」がありました。

すなわち、その国の将来の税収です。

戦争で軍費が必要になった国王は、
自国の国民が将来に渡り
支払う税金を担保に、
公債を発行したのでございます。

実は、現代において、
「国の借金(政府の負債)は
税金で返済しなければならない」
「国の借金は将来世代へのツケの先送り」
といった主張をする人たち(学者含む)は、
中世欧州の国王公債の感覚で語っているのです。

中世欧州と現代の「財政」において、
決定的な違いは何でしょう。
それは「中央銀行」の存在です。

中世の国王たちは、
中央銀行がなかったため、
徴税権を担保に公債を
発行せざるを得ませんでした。

実際、戦争が終わった後も、
国王は国民から徴収した税金で
公債の返済や利払いを
続けざるを得ませんでした。
まさに「将来世代へのツケの先送り」ですね。

とはいえ、現代は違います。
現代の国家には中央銀行という
存在があり、国債などの政府の負債は
「税金で返済しなければならない」わけでも
「将来へのツケの先送り」でもないのです。

インフレ率や国債金利を見つつ、
中央銀行が通貨(現金紙幣、当座預金残高)を発行し、
国債を買い取れば政府の負債や実質的に消えます。
それにも関わらず、政府の負債を税金で
云々と主張する人たちは、
実は400年前の時代を生きているという
事実を知ってください。
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