男は店の看板に目を止めた。
『超大盛り焼きそば、20分で完食したら無料!』
面白いじゃないか。
男は店に入り、席につくとすぐさま店員を呼んだ。
「超大盛り焼きそばをくれ」
それを聞いて店主がニヤリと笑った気がした。
俺が食べきれないと思ったのか。
バカにしやがって。
10分後、俺の前に超大盛り焼きそばがやってきた。
クッ、かなりデカい。
それは思った以上の大きさだった。
しかし、挑戦した以上俺は負けるわけにはいかない。
俺の横で店主がストップウオッチを取り出した。
店主「それでは、よーい、スタート!」
決戦開始だ。
俺はまず、焼きそばを横に広げることにした。
アツアツのままでは食べにくいので、熱を分散させて冷ます作戦だ。
そして熱を逃がした焼きそばを一気に口の中に持って行った。
うん、うまい。
まずくてギブアップにはならないようで安心した。
水は腹が膨れるので極力飲まない。
こうして俺は箸を進めていった。
が、半分食べたところでさすがに胸やけがしてきた。
しかし、ここで挑戦をやめるわけにはいかない。
時間は刻一刻と過ぎていく。
残り、あと一口。
俺は苦しみながらも最後の一口を飲み込んだ。
店主「ストップ!そこまで!」
店内に響き渡る店主の声。
そして俺を見ていたたくさんのギャラリーから拍手が送られた。
「じ、時間は?」
店主「19分50秒!」
やったー!
何でこんな挑戦をしてしまったのかと、途中少し後悔もしたのだが、ついに俺は完食したぞ!
超大盛り焼きそば無料だ!
俺は勝ち誇った顔で店主の顔を見た。
ドヤ!
しかし、店主はニヤリと笑うと俺にこう言った。
「いや〜、おしかったですね」
「あと、10秒遅く食べれば20分だったのに」
「お会計、5000円になります」
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