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2018年06月06日23:49

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「皇統と財政(後編)」

ドイツの政治学者・社会学者・経済学者
であるマックス・ウェーバーは、
「支配」には三類型があると
主張していたのですが、
その一つが「伝統」でした。


マックスウェーバーは、
「日常的か、非日常的か」
「個人的か、非個人的か」
の二つの軸でマトリクスを作り、
三つの象限にそれぞれ
「カリスマ的支配」「合法的支配」
そして「伝統的支配」を置きました。


【支配の三類型(マックス・ウェーバー)】


ウェーバーの言う「支配」とは、

「ある内容の命令を下した場合、
 特定の人々の服従が得られる可能性」

と定義されています。


フランス革命期のイギリスの
”保守思想家”である
エドマンド・バークは、
「理性」「人権」あるいは「科学」
といった抽象的概念に基づき、
それまでの慣習や秩序を
破壊していくフランス国民議会を
猛烈に批判しました。


理性とは、物事の道理を考える
能力を意味します。

問題は、「物事の道理」自体も
抽象的で、理性的な判断が
「長期的に正しい」とは、
必ずしも断言できない点です。


例えば、日本の男系で
維持されている皇統。


現代的な価値基準により
「理性的」に道理を説いた際に、

「現在の価値観から鑑みるに、
 皇統について男系でこだわるのは
 ナンセンスだ。女系も認めてしまえ」

と、考える人は決して
少なくないでしょう。

(ちなみに、女性天皇や皇室の
 女性の子供が天皇になった場合、
 実際には「女系」ではなく、
 「男系でも何でもない」天皇
 になりますが、本稿では
 便宜的に「女系」と呼びます)


とはいえ、この種の
「理性的な判断」が長期的に
日本国民のためになるか否かは、
誰も断言できないのです。

ここでいう「長期的」とは、
100年、1000年の話です。


現在の我々の判断、
ちっぽけな脳みそで考え付いた
「道理」に基づく理性的判断が
「歴史的に正しい」と断言できる
人がいるとするならば、
何も考えていない愚者か、
もしくは狂人です。


人間は神様ではありませんし、
時を超えることもできません。

高々1000グラム少々しかない
我々の脳の「思い付き」が、
歴史的に正解と考える
ほうがおかしいのです。


それでは、日本国家に対し、
長期的に影響を与えることが
確実な問題(皇統問題)について、
我々はいかなる根拠に基づいて
判断をすればいいのでしょうか。


答えは、バークが
「フランス革命の省察」において、
しつこいほど繰り返しています。

すなわち”伝統”です。



なぜ、伝統が正解かといえば、
そもそも長期的に何度も
風雨にさらされ、その中で
生き残ってきたからこそ
「伝統」であるためです。

長期的、歴史的に正しくなければ、
伝統は途中で途切れ、
伝統足り得なかったでしょう。


"理性"ではなく、伝統を
大切に受け継ぎ、
性急な改革に疑念を持つ。

これが、バークの言う
「保守思想」の神髄
なのでございます。


同時に、マックス・ウェーバーが掲げた
「日常的、個人的な支配力」
すなわち「権威の源泉」なのです。


日本の皇統の「伝統」の長さは、
半端ありません。

というか、世界最長です。

何しろ、神武天皇、瓊瓊杵尊、
天照大神と素戔嗚尊、
伊邪那岐と伊邪那美と、
国生み神話まで
遡ってしまうのです。


世界で唯一、建国の日が
確定しないのがわが国です。

理由は、あまりにも古いためです。


この日本最強の「伝統」たる
皇統を守るためであれば、
政府はおカネをどれだけ
つぎ込んでも構わないと思います
(特に、今はデフレなので)。

というか、日本の皇統の「伝統」を、
諸外国がどれだけ羨ましがっている
と思っているのですか。


『大嘗祭、饗宴の儀の規模は
 宮内庁、準備にヤキモキ
 https://www.sankei.com/life/news/180429/lif1804290038-n1.html

 代替わりの儀式について、
 政府は今秋をめどに発足させる
 「式典委員会(仮称)」で
 規模などを議論する。

 考え方や内容は前例を踏襲する方針だが、
 平成当初に比べ人件費などが
 高騰しており、宮内庁は
 「大嘗祭(だいじょうさい)」
 の舞台となる大嘗宮(きゅう)
 について

 「前回並みの予算でも
  同規模は難しい」

 との見方を示す。

 国事行為の祝宴「饗宴の儀」も、
 天皇、皇后となられる皇太子ご夫妻の
 負担軽減から規模縮小が検討される。

 宮内庁では早期の方針決定を
 望む声が上がっている。
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