テスラ、刻々と迫る「運命の時」
By Charley Grant
2018 年 3 月 29 日 00:46 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
電気自動車(EV)メーカーの米 テスラ はすぐにまた資金調達を必要とするだろう。困ったことに、それは突然ずいぶん難しくなったようだ。
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、キャッシュフローの赤字が解消できないことや、量産車「モデル3」の生産に関して問題が続いていることを踏まえ、テスラの信用格付けを引き下げた。「テスラが満期を迎える債務の返済に応じつつ、流動性の不足を避けるためには、近く大規模な増資を実施する必要が生じるだろう」との見方から、格付け見通しは「ネガティブ」に据え置いた。
テスラは昨年夏、満期が2025年の社債を発行したばかり。この社債は米国市場の28日引け後、額面の90%前後で取引された。株価は直近のおよそ1カ月間で23%下げ、株式の発行を通じた資金調達を一段と割高にしている。資本市場でテスラの魔法が急速に効かなくなっている理由は豊富にある。
まずテスラの財務諸表は、長期的な事業存続可能性について驚くべき状況を映し出している。2017年12月期末の現金および現金同等物は34億ドル(約3600億円)で、今年2月にはリース債権を裏付けとした証券の発行で5億5000万ドルを調達した。これらの合計額を全て支出に充てられるわけではない。顧客から預かり、その大部分が返金対象である前金は、最新のデータで8億5000万ドル余りに上っている。
テスラでは昨年、営業キャッシュフローから設備投資を差し引いたフリーキャッシュフローの赤字が34億ドルを超えた。このペースが続けば、年内に手元資金は尽きる。さらにひどいことに、フリーキャッシュフローの赤字が実態より少なく計上されていると考えられるだけの理由がある。
テスラは太陽光発電システムの設置に際して支払った6億6650万ドルを投資キャッシュフローとして計上した。こうした支出は通常、営業費用に分類され、フリーキャッシュフローを下押しするはずだ。しかも同社は、運転資本を大きくすることで、営業キャッシュフローを実際よりよく見せている。17年12月期中に買掛金は5億3000万ドル近く増え、およそ24億ドルに達した半面、売掛金は1500万ドルしか増えなかった。この差で手元資金が5億ドル強増えたことになる。経営資源を無駄にしないという意味では賢いが、問題はサプライヤーからいつかは支払いを迫られるという点だ。モデル3の生産ペースを週2500台にする目標をテスラが3月末までに達成できない場合、サプライヤーは落ち着いていられなくなるだろう。
だが生産に支障を来していることは、モデル3に関する問題のほんの一部にすぎない。需要はイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がかつて株主に約束したほど大きくはなさそうだ。バーンスタインは先週の調査メモで、モデル3の納車連絡を受けた顧客のうち実際に受け取ったのは30%に満たないと指摘した。
テスラは生産ペース加速を目指す以上、単に経費を減らして現金不足に対処することはできない。長期負債の約100億ドルを含め、負債総額は230億ドルに上る。長期的な生き残りには、大言壮語を慎み、野心を控え目にして達成可能な目標を立てることが必要だ。それでも当面は、とにかく資金の調達が避けられない。
債権者が含み損を抱える現状で、さらなる起債は現実的な解決策にならない。増資は可能だが、ハイテク株がこのところ軒並み売られている状況や、モデル3を巡る現実が昨年抱かれていた幻想と比べ、はるかに魅力に乏しいことが足を引っ張りそうだ。
来週の納車実績が予想より悪ければ、年末まで経営を続けられる可能性はかなり低くなるだろう。
http://jp.wsj.com/articles/SB10658731266264833450404584129582849509134
F RBが年内中に数回利上げ予定です。
借入金が大きいだけに1%金利が上昇すれば数億ドル借金が膨らみます。
地球温暖化と石油依存脱却の目的で始まった電気自動車ですが、温暖化がウソっぽいことと米国が産油国になった事で電気自動車の存在が薄くなっています。
日本を含め米国内で自動車を生産している企業は多数あります。
トランプは製造業重視ですがテスラを助けてはくれないでしょうw
テスラCEO、トランプ氏助言メンバーを辞任 米経済界、非難と抗議相次ぐ
2017.6.3 06:27
トランプ米大統領が地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」からの米国の離脱を発表したことを受け、経済界から非難と抗議が相次いでいる。
電気自動車メーカー(EV)のテスラを率いるマスク最高経営責任者(CEO)は、同大統領に助言する2つの委員会のメンバーを辞任すると発表した。マスク氏は「気候変動は現実だ」とツイッターに投稿、「パリ協定からの離脱は米国にも世界にも良いことではない」と指摘した。(以下略)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170603/mcb1706030500003-n1.htm
ログインしてコメントを確認・投稿する