震災瓦礫が生活圏から片づけられ
目立った町の中は通常通りに機能しています
その一方 私の故郷のように小さな海辺の町は
マスコミの取材に取り上げられる事も少なく
「 復興が進む被災地 」として
十把一絡げで全国に報道されています
復興という名のもとに行われる再建作業は
決して どこの町も平等ではありませんし
被害のひどい地域が優先されるわけではありません
また 個人の生活を立て直そうにも
きっと 皆さんが思われているほど
平等な手助けは行われません
震災後の早い時期に行政から提示された
復興に関する説明も 二転三転していた頃
復興住宅が造られるという話が持ち上がり
概要として説明を受けた時の話です
70〜80代の年配の女性が こう言いました
「 復興住宅に入れてもらうにも
年寄りの一人暮らしで 賃料を払えない
お金を借りるにも年金暮らしだし
みんな被災しているから
誰からもお金を借りることが出来ない 」
説明を担当された方は
「 おばあさん 大丈夫ですよ
年金を担保に 入居できますから 」と言います
被災後の話ですから 一人暮らしの年配の女性も
一刻も早く生活を取り戻したかったのでしょう
年金を担保にという説明に
危なく納得しそうになっていました
私を含めその様子を見ていた人たちが
「 お年寄りの年金は 毎日ご飯を食べるためのものだ 」
「 年金担保にして 家に入って 死ねっていうことだ 」
と 声を上げると
その方はそれ以上の説明をしなくなりました
この様な当時の様子を書いてしまうと
多くの方が行政批判に目を向けてしまわれるでしょう
もちろん 怒りを覚える方もいらっしゃるでしょう
しかし
行政に携わる人も「 行政 」というくくりで
十把一絡げにされてはいけないのです
私達も 行政に怒りを覚えることもありますが
その行政に携わる人の中にも
心を砕いて心から助けてくださった方が 確かにいたのです
問題は 行政批判をすることではないのです
「 皆さんが被災された場合 往々にして
このような問題と対峙する場面があるということです 」
問題の種類は違えど
必ず 難問が立ちはだかりますし
通常の「 普通だったら 」が通じない場合もあります
これは 被災した個人個人で
それぞれに 違う問題の場合もあります
行政 学校 仕事 家庭 等々
様々な場面で多様な問題に突き当たります
ですから 実際に被災経験をした方の話を
より多く 知っておかれた方が良いと思うのです
知ってさえいれば
御自分が似たような状況になった時
怒りに任せることなく 少しでも冷静に
次にするべきことを選択できると思うのです
被災後の私は本当に無知で 自分の置かれた状況や
常識の通じない状態に 怒りを感じてばかりでした
「 怒り 」というものは
時に自分を動かす原動力にもなりますが
体力も精神力も非常に消耗します
その時は 怒りに任せて乗り切れても
時間が経過し 生活が落ち着き始めたころに
どれだけ自分が消耗していたのかが解るのです
できるだけ その症状を軽くするためにも
「 被災する 」という事はどういうことなのか
被災後のご自分や家族を守るためにも
そのことを 知っていただきたいのです
稚拙な記事ですが
皆様のお心に触れる何かがございましたら
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#語り部佐藤麻紀
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