赤いセダンに乗ったサラリーマン、デイビッド・マン氏が道路で大型タンクローリーを追い越したところ、執拗な嫌がらせを受けて命の危険に恐怖する…
という、わずか90分足らずの「激突!」。5年前、スクリーンでも観てますが(
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1740980695&owner_id=2940502)、やはりソフトは持っておきたい逸品。特に、特典映像がかなり資料的価値が高いです。
21、22の若造だったスピルバーグ。テレビをバカにしていたけれど、食うために仕方なくユニバーサルの製作者から回ってきたTVドラマの単発エピソードを監督していました。当時のテレビは、役者をクローズアップにすることが多かったなか、スピルバーグはあえて映画的な遠景の画を撮っていたのだとか。その異色ぶりを買われて「刑事コロンボ」に抜擢。おかげでユニバーサルのなかで少し名が売れてきた時点で、リチャード・マシスンが発表した中編小説「激突」に出会います。マシスンとユニバーサルに間でテレフィーチャー化が進んでいると知ったスピルバーグは、自分を猛烈に売り込み、監督の座をゲットしたのでした。しかし撮影期間は10日間。さもなければ車内シーンはクロマキーで撮るというスタジオの命令に発奮し、13日オールロケで納品したスピルバーグの気力がとにかく凄いですよね。本人は「ノスタルジー」と呼んでいるけど、彼がこの作品に抱く思いは特別なようで、本作に登場した何人かの脇役(スタンドで蛇飼ってるおばちゃん、デイブが助けを求める老夫婦)を後々の作品で登場させたり、ラスト、ローリーの「断末魔の叫び」とも言うべきサウンドを「ジョーズ」で再利用したりしてるんですよね。まさにスピルバーグの原点と呼ぶに相応しい一本。サスペンスのお手本映画ですから、すべての映画好きにとっては義務教育ですよ。必見!
(通算1077タイトル)
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