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2016年07月26日23:38

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無理が通れば道理が引っ込む

岸田文雄外相はラオスで開かれた一連の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議で、南シナ海をめぐる仲裁裁判所判決を中国に受け入れさせるため、国際的な包囲網構築を試みた。

 しかし、ASEANの足並みの乱れから、共同声明で仲裁判決への言及が見送られるなど中国への配慮が目立ち、岸田氏の狙いは不発となった。

 「仲裁裁判は紛争当事国を法的に拘束する。両当事国がこの判断に従うことで問題の平和的解決につながることを期待する」。岸田外相は26日の東アジアサミット外相会議で、王毅中国外相の眼前で、仲裁判決の受け入れを重ねて迫った。

 外務省によると、12日の仲裁判決後、判決について「法的に拘束する」などと明確に順守を求めたのは、日米豪など少数の国にとどまる。このため日本政府は、関連外相会議の声明などに判決を明確に位置付けることで、中国に圧力をかけることを目指した。

 だが、ASEANが25日の外相会議で合意した共同声明が仲裁判決に触れなかったことで、議論は中国に有利に展開。26日の東アジアサミット会議でも仲裁判決については「法的、外交的なプロセスの尊重」など間接的な言及が多かったという。

 今後、判決無視を決め込む中国の主張が勢いづくことも予想される。外務省幹部は「無理が通れば道理が引っ込むとなってはならない。法的規範を外交力で示さなければならない」と焦りを募らせる。
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