[12日 ロイター] - オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は、南シナ海における領有権をめぐりフィリピンが中国を相手に提訴した裁判で12日、判断を下した。
仲裁判断の主なポイントは以下の通り。
●中国は南シナ海の海域について「歴史的権利」を有していない。
●具体的には、1982年に採択された国連海洋法条約は、中国が過去69年間にわたって南シナ海の約85%で主権が及ぶと主張してきた境界線「九段線」よりも優先される。
●フィリピン西岸にある南沙(英語名スプラトリー)諸島の地形は、中国に何らの排他的経済水域(EEZ)の権利を与えていない。
●中国は、特に黄岩島(同スカボロー礁)において、フィリピンの伝統的な漁業権利を妨害してきた。
●南沙諸島のリード堆付近での中国の石油探査は、フィリピンの主権を侵害している。
●中国は、魚の乱獲や人工島の建設といった活動によって、南沙諸島の生態系の一部に損害を与えてきた。
●フィリピンとの紛争の解決が望まれるなか、中国の行為はそれを悪化させてきた。
こうしたなか、中国国営新華社通信によると、中国政府は国務省報道官の声明に強い不快感を表明。外務省の陸慷報道局長は米国の声明に強く反対するとした上で、米国の行為は法の精神や国際法の規範に反するもので、領土問題において一方だけ支持しないとの宣言にも逆行していると述べた。
また、中国の崔天凱駐米大使は同日、この裁定は「争いを激化させる」と反発を示した。
崔大使はワシントンで開かれた国際会議で、中国政府は南シナ海の領有権をめぐる他の当事者との交渉を今後も続けると表明し、同海域で緊張が高まっている原因は、米国がここ数年間にアジア重視路線に転換していることにあると指摘した
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