mixiユーザー(id:21183267)

2016年05月17日00:02

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新たな世界が見えてきます。

企業経営にも通じる話ですが、「問題」、厳密には「解決しなければならない問題」があった場合、「言葉」を明確に定義した上で、関係者が共有しなければなりません。

「問題」に対する認識がバラバラでは、解決には非常な困難を伴うことになります。

財務省発プロパガンダ用語の一つに、いわゆる「国の借金」があります。

財務省は三カ月に一度、自省の記者クラブ「財政研究会」で、国内マスコミに、例えば、「「国の借金」15年度末で1049兆円 国民1人当たり826万円」というレポートを配り、それを一斉に報じさせることで、国民の危機感を煽り、省是である緊縮財政への反発を潰そうとします。

つい先日(5月10日)も、上記のプロパガンダが報じられたので、印象に残っている方も多いのではないかと思います。

この「国の借金」という言葉は極めて問題で、何しろ国家あるいは政府のバランスシートに「国の借金」なる勘定科目は存在しません。
あるのは「政府の負債」です。

英語で言う、Government Debt、日本語に訳すと政府の負債という科目はあるのですが、
「国の借金」は存在しないのです。

さて、いわゆる「国の借金」が政府の負債であることを認識すると、面白いことが分かってきます。

【日本国家のバランスシート(15年12月末速報値、単位:兆円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_52.html#BS15Q4

上記の政府の負債1212兆円は、地方自治体分を含んでいるため、財務省の言う「国の借金」よりも大きくなっています。

お分かりでしょうが、日本政府(地方自治体含む)は確かに1212兆円の負債を抱えていますが、同時に557兆円の金融資産を持っています。
すなわち、純負債で見ると655兆円です。

しかも、政府の負債の内、313兆円は日本銀行が債権者です。
量的緩和政策が継続され、日本銀行の保有する国債は300兆円を上回っています。

日本銀行は日本政府の子会社であるため、日本銀行保有分の国債等については、政府の純負債から省かなければなりません。

というわけで、日本政府の実質的な純負債は、わずか342兆円。

日本の一般企業(非金融法人企業)の負債が1672兆円であるのに対し、資産が1176兆円。
純負債は496兆円。

実は、日本政府の実質的な純負債は、我が国の一般企業よりも小さいというのが現実なのです。

資本主義経済は、特に企業が投資目的で借り入れを増やすことで拡大していくものなのです。

それ以前の話として、おカネとは「誰かの債権」であると同時に、必ず「誰かの債務」になります。
おカネとは「債務と債権の記録」に過ぎないのです。

皆さんの現金紙幣という債権(資産)は、日銀の債務(負債)です。
皆さんの銀行預金という債権は、銀行の債務です。
日本国債は政府の債務ではありますが、銀行等の債権になります。

そして、日本国にたった一つだけ、自らの債務にならない形で、おカネを発行できる存在があります。
日本銀行、ではなく「日本政府」です。

実際、日本政府が発行した硬貨(五百円玉など)は、誰の債務でもありません。
バランスシート上で借方の硬貨という債権に対応する貸方の勘定項目は「純資産」になります。

などなど、言葉の定義を真剣に考えていくことで、ざまざまな「現実」が見えてくるわけでございます。
政府の負債について、「日本は1000兆円を超す借金を負っている。

大変だ〜っ!」などと、何というか「ふわっとした抽象論」で理解してしまうと、現実が見えてきません。

目隠しをしたまま、交差点を渡るようなものです。
目隠しをしたまま、問題解決することは、神様にも不可能でしょう。

というわけで、「ふわっとした抽象論」で理解している言葉について、「定義」を真剣に考えてみると・・!

冗談でも何でもなく、新たな世界が見えてきます。
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