タイトルは端折りまくりなので順次説明します。
ポルシェが日産GTRを自ら購入し、スポーツカーのメッカ、ニュルブルクリンクで
ラップタイムを検証する、という事件(?)がありました。
その事件の話です。
まずはニュルブルクリンク。
ニュルブルクは都市の名前、リンクはリング、サーキットコースのこと。
ヒトラーが自動車産業を盛り上げるためにモータースポーツに熱心だったのですが、
その一環として整備されたサーキットです。
特徴としては、現代の目で見れば狭く、全長20kmオーバーと長く、
色々な意味で保守が難しいため荒れ気味で、
古さゆえに段差のような場所もあり、世界一過酷なサーキットと言われます。
それだけに、スポーツカーはここで走って実力を証明したいのですね。
そういうわけで、タイムを偽装するメーカーも現れ、
トヨタはステーションワゴンに過ぎないカルディナが好タイムを出したと宣伝を打ちましたが、
ファンの厳しい目にさらされるとあっという間にその広告を引っ込めました。
そんなサーキットなので、ポルシェが自分のところの車よりも速いタイムを出した日産GTRを疑ったのも当然の流れかもしれません。
この時、ポルシェの最新のフラッグシップカー、911のタイムは7分38秒。
一方、日産が発表したGTRのタイムは7分29秒でした。
ポルシェは、大変えらいことに、自分で日産ディーラーまで行き、
新車のGTRを購入し、自分で慣らしをして、計測したのだと言っています。
このポルシェによるGTRのタイムは7分54秒でした。
(ファンのために脱線しますと、これは一つ前のR34型のスカイラインGT-Rの記録とほぼ同じ)
タイムはドライバーの腕や車への完熟具合でも結果は変わってくるはずですが、
そこに差はないと思ったからこそのクレームでしょうから、
ここでは一定の信頼をポルシェに置きたいと思います。
多少の差があるとしても、25秒の差はつきすぎです。
このポルシェのクレームは、雑誌や新聞を介して世界的に報道されましたので、日産も黙ってはいません。
GTRは雑誌の企画で動画も撮って公表していますし、嘘はないと強硬に主張します。
さて、なぜこんな乖離が生まれたのか。
それには、日産のタイムアタック用GTRに秘密がありました。
日産はタイムアタック用に、数十台分のパーツと、ガワとなる数台分の車体を用意。
ほとんどすべてのパーツのデータをとってすり合わせ、
スペシャルな一台を組み立てたのでした。
これにより、「市販部品100%」に嘘偽りのない、けれどポルシェには作ることのできないタイムアタックマシンが完成したわけです。
自動車工業レベルでは、どうしても製造誤差が出ます。
特に回転系、エンジン内部や、動力を伝えるシャフト、ホイール、ベアリング・・・
それらは基本的に、一定の水準におさまるのですが、
中にはすばらしく精度がいいもの(と、悪いもの)が偶発的に含まれます。
そこから良いものだけを選抜することで、スペシャルマシンを市販部品100%で組み立ててしまったわけですね。
もちろん、それが原因の全てではないと思います。
GTRは一部では「新しい理論で曲がる」とまで言う人もおり、
操作が難しいコーナー部分での新理論に、ポルシェのドライバーがついていけていなかった可能性は十分にあります。
これは、腕というよりもその理屈を知って経験したかしていないかという問題ですね。
特に、ポルシェのフラッグシップ911は、RRといってリアの車軸よりも外にエンジンの重心があります。
カーブの理屈としては、極めてきっちりと古典的な方法を守る方が(現時点では、多分、)速く、
GTRの新しい走り方とは対極にあったのかもしれません。
水掛け論のような、どっちが速いか競争ですが、
該当の車種同士では日産GTRが、
メーカー同士で比較した場合はポルシェが、現時点では勝っているようです。
■「GT―R」、17年モデルは大がかりな変更 今夏発売
(朝日新聞デジタル - 04月01日 17:48)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3926756
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