日本銀行のマイナス金利政策は、日銀当座預金250兆円の内、「量的緩和政策により増えた基礎残高」には、これまで通り+0.1%の金利、「銀行預金準備制度に基づくマクロ加算残高」については、ゼロ金利。
上記以外の、「政策金利残高」にのみ、▲0.1%の金利が科されるというものです。
政策金利残高は、現状ではほとんどないため、実質的な影響はあまりありませんが、間接的な影響はあります。
例えば、日銀のマイナス金利政策決定を受け、大幅な円安が進み、一時的に日経平均は上昇しました。
もっとも、早くも円安株高効果は薄れてきてしまっています。
アメリカの非製造業関連の指数が悪化したことを受け、円高が進み、日経平均は本稿執筆時点で17000円を割り込んでしまっています。
より重要なのは、日銀のマイナス金利政策を受け、収益悪化(金利低下により)が確実な銀行が、負担を「消費者」に回そうとしている現実です。
例えば、横浜銀行」は、これまで0.025%だった満期まで1年の定期預金の金利を、普通預金の金利と
同じ0.02%まで引き下げました。
りそな銀行は、これまで0.05%から0.03%だった満期まで5年から2年の定期預金の金利を、いずれも0.025%まで引き下げ。
さらに、ソニー銀行も普通預金の金利について、0.02%から0.001%まで引き下げ、定期預金の金利も多くの期間で引き下げ。
預金金利の引き下げは、当然ながら預金者の損失になります。
日銀のマイナス金利政策で預金金利が引き下げられると、「国債金利が下落したため、政府が得をし、預金金利が引き下げられたため、預金者が損をする」と、預金者から政府への所得移転になってしまいます。
また、三菱東京UFJ銀行はマイナス金利政策を受け、大企業などの普通預金に口座手数料を導入する検討を始めました。
すなわち、預金者に対するマイナス金利政策です。
今後、預金者へのマイナス金利が中小企業、家計にまで拡大していくとなると、普通に「デフレ促進策」になってしまいます。
デフレ対策であるはずのマイナス金利政策が、デフレを促進するわけです。
結局、民間に資金需要が十分には存在しない状況で、マイナス金利政策を決定した結果、肝心の、「銀行融資や消費・投資が増える」は、実現できず、預金者に負担がいく、というバカバカしい結果がもたらされようとしているわけです。
政府の財政出動による需要創出という「正しい解」から目をそらし続けている結果、各種の政策が「迷走状態」に
陥ってしまったというのが現在の安倍政権なのです。
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