三菱航空がMRJの試験飛行に成功しました。
すでに、全日空が自社航空サービスにおいてMRJを採用する予定になっており、ボーイングの小型ジェット機「B737―500」や、カナダ・ボンバルディアのプロペラ機「DHC8―Q400」の後継として順次、就航させるとのことです。
2017年春以降、全日空はMRJを25機購入し、恐らく中部空港を中心とする地方路線で飛ばしていくことになります。
また、日本航空もMRJを将来的には30機以上、購入することを予定しています。
日本航空は、大阪の伊丹空港を中心に、各地をMRJの翼で結んでいくようです。
さて、航空機は自動車以上に「部品点数」が多い製品です。
乗用車の部品が約3万点であるのに対し、MRJは何と95万点。
確かに、航空機製造は自動車製造に比類するほどに、各産業への「波及効果」が高いのです。
(自動車と比べて、製造点数は圧倒的に少なくなりますが)
改めて、先進国の定義は「自国の需要を、自国の企業・人材・政府で満たせる割合が高い国」になります。
自動車にせよ、MRJのような航空機にせよ、「国産比率」が高ければ高いほど、その国は「先進国」という話になるわけです。
ちなみに、現時点でのMRJの部品の国産比率は、三割程度です。
何しろ、日本は半世紀以上も自国製旅客機を飛ばすことができなかったわけです。
当然ながら航空機関連の部品産業も、未成熟な状態になっています。
今後、日本は航空機部品産業を「再興」できるでしょうか。
それには、我が国の今後の「航空機製造」分野が拡大していくか否かにかかっています。
例えば、いきなり日本政府が「グローバリズム路線」を放棄し、極端な書き方をしますが、「日本の航空サービス会社は、日本製航空機以外は使用してはならない」と、やった場合はどうなるか。
無論、諸外国からは避難殺到でしょうが、少なくとも膨大な日本の航空サービスの市場において、日本の航空機が採用されて生き、航空機部品産業も一気に成長することになるでしょう。
もちろん、現在の日本が航空サービスについて極端な保護主義をとることはないと思います。
とはいえ、日本、イギリス、アメリカ、ドイツなどの「先進国」が、かつては保護主義的な政策により自国の産業や市場を「外国企業」から守り、国内に投資をすることで生産性を高めたという歴史を持つことは、まぎれもなき事実なのです。
上記を理解したとき、「自由貿易」や「保護主義」が、単なる言葉のイメージや響き以上に重い意味を持つ概念であり、国家の命運を左右するほどの重要事項であることが理解できるはずです。
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