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2015年05月29日08:57

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オスプレイが墜落する条件を考えてみる。

■沖縄県議らオスプレイ事故現場を視察 「違いにあぜん」
(朝日新聞デジタル - 05月28日 12:44)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3438605

政治的な話は置いておきまぁす。


オスプレイが墜落する条件を考えてみます。
いわゆる飛行機モードからヘリモードへの移行中に多いのではないかという気がします。
気がしますというか、垂直離着陸機の事故が一番多いのは垂直に上がった後と垂直に降りる前ですし、
そもそも全ての飛行機にとって離着陸は最大のネックです。
「離着陸さえなければ安全なんだけどな」というジョークもあるくらい。
ちなみに、設計者の間では「人とエンジン積まなくて良ければ理想的なのに」というジョークもあります。

さて、オスプレイが飛行モードからヘリモードに移行するとき、
左右のエンジンは水平に近い状態から垂直に近い状態まで動かすことになります。
このとき機体には、その反動で機首が下がるような力(モーメント)が働きます。
これを打ち消す装置は、基本的にはついていません。
例えば、ヘリコプターは、メインのプロペラ(ローター)のモーメントを相殺するために、
後ろに小さなプロペラが付けてありますが、オスプレイにはないわけです。

そのため機首が下がる動きを補正するには、
推測ですが水平尾翼を安定板にしているだろうと考えられます。
飛行機が前に向かって進んでいるとき、
水平尾翼には「後部が上がれば下げ、後部が下がれば上げる」力が自動的に加わります。
この原理を利用して、機首が下がる、つまり後部が上がる動きに対して、
補正がかかっているだろうと考えられるわけです。
外観上、またwikipediaでの記述にある限り、
それ以外の姿勢安定装置がついていないので、大きく外れてはいないでしょう。

とすると、問題は急降下中ということになります。
普通、飛行機は急降下中と言えども、急降下の角度に対して機体はまっすぐなので、
飛行機は「前に向かってまっすぐ」であると言えます。
ところが、ヘリモードの場合、あるいは急降下しながらヘリモードにした場合、
吹き上げてくる風を腹(下部)で受け止めるような、
気流に対して機体の角度が違うという状態になります。
このとき、主翼、水平尾翼には、それぞれ持ち上がるような動きが発生するわけです。

主翼は通常、重心の真上にありますので、いくら吹き上げられても機体の傾きには影響しません。
(強力な乱流などを発生すると別ですが)
ところが、水平尾翼が下から吹き上げられると、強く尾部を持ち上げてしまいます。
本来、ヘリモードへの移行中は「尾部を下げる力」が求められますから、
このせいで、オスプレイはパイロットが回復できないほど前のめりになり、
空力バランスを失って墜落するのだろうと推測されます。

また、それ以外にも水平尾翼の機能を失うものに「追い風」があります。
例えば、風速30m(時速100km)の強い追い風が吹くと、
地面に対し時速200kmで飛んでいる飛行機に対して、
時速100km分の揚力や安定力が失われてしまいます。
台風でなくても瞬間的に風速30mはしばしばありえますので、
それほどきつい条件ではないかもしれません。

いわゆる飛行機メーカーであれば、このあたりの空力の事情は知り尽くしていて、
私が言わなくてもわかってるだろうとは思うのですが、
オスプレイを開発したのはヘリメーカーで、
重要な水平尾翼に大した工夫がなされておらず、
軍用機では当たり前になったコンピューター制御※などが使われていないため、
もしかすると盲点になっているのではないか、という気がします。
事故の多い海兵隊が想定以上に厳しい使用をしているのかもしれませんしね。

オスプレイ型の垂直離着陸機は、今後一定の需要があると思います。
後発メーカーには、水平尾翼に十分配慮していただき、
エンジンと尾翼の傾きだけでもコンピューター制御を取り入れるべきだと思います。



※ここでいうコンピューター制御とは、
 CCV&フライバイワイヤに代表されるような、
 秒間数万回の姿勢制御をするようなシステムのことです。
 オスプレイも、現状でももちろん、「コンピューターで制御して」飛んでいます。


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