WW2当時、航空機が活躍した背景には、
軍艦は消耗するペースで建造することができないが、
航空機は消耗するペースで生産することができる、という事情もありました。
ずるいレベルの国力を持つ某アメリカ軍を除いてどこも事情は同じで、
軍艦は開戦時から所持数が減っていくのですが、
飛行機は敗戦国である日独も、終戦前まで水準を維持しています。
(日本はやや甘めの判定)
現在、もし近隣国と戦争になった場合、
猛烈な勢いで戦闘機が消耗してお互いに身動きが取れなくなるか、
消耗を気にして最初から身動きが取れないかどっちかということになりそうです。
少なくとも、バンバン生産してバンバン戦うの無理ということになります。
これには中東戦争での戦訓もあります。
イスラエルが初日に一方的に空襲を仕掛け、
アラブ連合の戦闘機がほとんどなくなり、以後イスラエルの好き放題、という例です。
もはや戦争に合わせて生産する時代じゃないということですね。
日本が先制攻撃をやることはできないので、
せいぜい仕掛けられないように注意が必要ですが・・・。
一方、WW2当時も、日本は工業国としては格下でした。
油がない、素材がない、という面も確かにあったのですが、
単純に生産効率が悪い、という面もあったのです。
当時アメリカでは、すでに効率的大量生産の時代に入っていました。
今のアメリカの自動車会社、フォード。
フォードは人名で、創業者のフォードさんのことなのですが、
フォードさんはベルトコンベア式の大量生産を編み出します。
その結果、従業員は同じ場所で同じことを黙々と一日中行う、という、
「非人道的」な業務を強要されます。
イギリスの喜劇王チャップリンも、これを皮肉るコメディを創作していますね。
が、実態は、膨大な生産に裏付けされた潤沢な資金力で、
フォード社の「定時」は短くなり週6日勤務から5日勤務に変わり、賃金は上昇。
安定した品質と物量で世界を席巻したのでした。
欧州各国の指導者もこれに目をつけ、
イギリス・フランス・ドイツ・ソ連など当時の主要国はこれをこぞって導入します。
が、列強の一角で一国だけ、
「自国内の自動車産業の保護」
を名目にフォード式生産方式の導入をお断りしやがりました。
ええ、我らが大日本帝國様でございます。
ねーよ自動車「産業」なんてものは!当時の国内にはよ!!
その後世界各国はその生産技術を航空機や戦車に振り向けてWW2を戦うのですが、
男割りでお断りしやがった大日本帝國様ご一行だけは、
昔からの「家庭内手工業方式」で大量生産(?)を続け、
アメリカから「ゆえに!日本は民間人も軍事産業である!」というわけのわからないいちゃもんをつけられ、
大量爆撃で膨大な民間人が亡くなることになるのでした。
零戦など、10000機も作られて日本で最も多い!のですが、
米軍機だとぱっと思いつくだけでも10機種くらいは10000機超えてますからね。
お仲間の敗戦国で資源不足のドイツの二枚看板、
メッサーシュミットとフォッケウルフだけで50000機ですから。
ハードだけでなくソフトも段違いで負けてたんだよ、ということに注意が必要です。
大和魂では飛行機を落とせませんが、飛行機を作ることもまたできないわけです。
そんな日本がTPS(トヨタ生産方式)だのKAIZENだので
世界からもてはやされるまでに成長したのは嬉しいのですが、
圧倒的な労働効率の悪さは日本経済を間違いなく圧迫してます。
逆に言えば、労働効率を先進国並みにするだけで20-30%のGDPの伸びしろがあるとも言えます。
頑張れ日本人。
大和魂で働くのではなく、大和魂でメリハリをつけるのだ!!
■津波被災の自衛隊機、再び大空へ 三沢基地に一時配備
(朝日新聞デジタル - 04月21日 21:30)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3382873
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