本日、恩師・原野栄二先生の遺稿が見つかる。
もう十数年前の事ではあるが、原野先生が京都にある「燈影舎」という出版社の特別参与という肩書で編集・出版に多づ触っておられたことがある。きっかけは、「燈影舎」の三上皓史という人が西谷啓治先生を訪ね、「燈影選書」というシリーズ本を出したい。ひいては西谷先生に「燈影舎」の最高顧問になってもらいたいという依頼に行ったことに始まる。
その時に、西谷先生から「では、原野栄二という人を編集長として迎えるのならば、自分が「燈影舎」の最高顧問を引き受けてもよい」という提案があった。そうして西谷先生と下村寅太郎先生を最高顧問とし、原野先生を編集部の�狷段婿架伸瓩箸垢訛寮�が整い、�狹�影選書�瓩諒埆検�出版に取り組まれた。
わたしの手元に、原野先生が構想されていた「燈影選書」刊行予定表が残っている。原野先生の手書きである。そのリストを見ると、
「
(5)「西田幾多郎先生とその哲学」天野貞裕・久松真一・高坂正顕・西谷啓治・下村寅太郎・高山岩 男先生
(6)「この永遠なるものー登用思考の特質」吉川幸次郎・西谷啓治先生対談集
(7)「一期一會集」 解説・倉沢行洋氏
(8)「親鸞の世界」鈴木大切・曽我量深・金子大栄・西谷啓治先生司会
今秋刊
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「歴史的世界」上・下 高坂正顕先生
「自然哲学」 下村寅太郎先生
「神と絶対無」新版 西谷啓治先生
「空海のその宗教」 金山
「日 記」 木村素衛先生
「美学小論文集」 植田寿蔵先生
「茶の精神」 久松真一先生・倉沢行洋先生
「エセー」 高山岩男先生・竹山道雄先生・鈴木成高先生
「旅する心」 山内得立先生
「歌とエセー」 甲斐わり子先生
「善導和尚」 青木敬麿先生
「念佛の形而上学」 青木敬麿先生
「青木敬麿全歌集」 青木敬麿先生
」
とある。
この原野先生が手書きのリストをご覧いただければ、お分かりのように、「燈影選書」とは、哲学・思想関連で過去に名著と言われた書籍の復刊をその意図としている。故に、本権の問題で出版できなかった書籍も多くある。
たとえば「親鸞の世界」は東本願寺がその本権を持っていて、さほど市場には出回っていない。当時は大谷大学の卒業式の際に大学から卒業生に�犁�念品�瓩箸靴毒曚蕕譴燭世韻任△辰拭�そこで原野先生が東本願寺出版部と掛け合い、本権を譲ってくれないかと話をしたが、だめであった。しかし「親鸞の世界」鈴木大切・曽我量深・金子大栄・西谷啓治先生司会は、親鸞教学を学ぶものにとっては最高の名著であるにもかかわらず、当時はほとんど大手書店にも並んでいなかった。まさしく�猜�の持ち腐れ�瓩任△襦�
この関係で、原野先生は「燈影舎」から�狹�影選書 別冊�瓩箸靴董悗Δ蕕个覆掘戮箸いγ�作を1990年に出版された。その続編も原稿を用意されていたらしい。ただ、その原稿は三上氏に渡したという話も聞いた記憶があるので、果たして今回、わたしの自宅で見つけた原稿がそれなのか否か、定かでなく、燈影舎に連絡をして、確認してもらおうと思っている。
後、高山岩男先生と久山康(関西学院大学理事長・院長; 関西学院大学名誉教授)その他と対談『京大の思い出』というコピーと「西谷啓治先生を囲んで」というコピーであった。原野先生はこれらのコピーを一冊の書籍として世に出したかったのではないかと考える。
本日、燈影舎に連絡をして、一度原稿を見に来てほしいと依頼をした。わたしは以前、燈影舎のPR誌に原稿を書いていた。しかし原野先生が病の床に就かれた頃から、その関係は途切れてしまったかのように思っていたが、未だその関係の糸は途絶えていないのかもしれない。そんなほのかな予感がしている。
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