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2014年11月24日01:05

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国土強靭化と外交戦略の理想的展開

 この日記は前回http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=4314045&id=1934776397の続編である。前回の日記を読めば、そもそも経済には財政問題などなく、TPPからは離脱し、財政出動をするべきだという事が分かったはずだ。

 では、財政出動を何に充てればいいかと言えば、主に設計労務単価と国防費である(他にも色々あるけどね)。
 まず、中国を見ていれば頭の中がお花畑でない限り国防費を増やした方がいい事は誰にでも分かる事であろう。
 では設計労務単価とは何か。要するに、介護士や看護婦、そして公共事業の人件費として政府から支払われるお金である。
 介護の需要増加に対し介護業界は人手不足に陥っている。2012年の数字でいえば、介護福祉登録者数は108万5994人であるのに対し、介護福祉従事者数は57万9401人に過ぎない。何と、有資格者の半分近くは介護産業で働いていない。理由は、もちろん賃金が低いためだ。
 全産業平均と比べると、女性は2〜3万円、男性は10万円も月収が低くなっている。これでは、離職率が高まり、有資格者さえ従事しなくなってしまったのも無理もない。
 看護師や土建産業の従業員にも同じ事がいえる。

 幸い、土建産業は昨年設計労務単価を上げた事で、少しばかり従事者は増えた。とはいえまだまだ土建産業従事者の年収は平均年収を下回っている為、震災復興に東京五輪に国土強靭化という需要に対してはまだ人手不足な感は否めない。とはいえ、設計労務単価を上げれば土建産業の従業員は増えるという事柄は昨年実証されたのだから反論の余地はない。よって公共事業に対する設計労務単価をちゃんと重労働に見合う水準まできちんと上げればいいだけの話だ。(失業者をそれらへ誘導する為の職業訓練も充実を図るといいかも知れない)
 人手不足が解決可能である以上、経済産業力会議が指摘したような「政府が公共事業を増やせば民間からの土建産業への発注が阻害される」という主張は的を射ていないのだ。

 さて、介護士看護師土建屋の人々の所得が上がれば、その分消費も増えるのでGDPにプラスとなる。
 さて、生産年齢人口(15〜65歳の人口)が減り始めてかつ失業率が3%台の日本では、それら介護医療土建といった産業への吸収とそれにより生じる好景気で、簡単に完全雇用状態(失業率2%台)が達成できるだろう。
 完全雇用状態でしかも生産年齢人口が減少傾向という構造になると、ブラック企業が立ちいかなくなってくる。何せ労働者から見て売り手市場という訳だから、ワタミやすき家やヤマダ電機のような会社にうんざりした社員が簡単に転職できてしまう。場合によっては、そもそも設計労務単価を引き上げた段階で、ワタミやすき家やヤマダ電機から労働者が土建産業等へ流れてくるという事も想定し得る。常識的に考えて、どうせしんどい仕事なら給料の割が良い方がいいのだから。

 労働者から見て売り手市場となれば、企業は人件費を上げざるを得ない。定年退職者の数に対して新卒の数は減り続けるのだから、設計労務単価高を続ければ介護医療土建は常に人手に対し吸引力を発揮する事となる。これでブラック企業は潰れていくか、若しくは吸引力に対抗して待遇を改善しホワイト企業に生まれ変わるかする訳だ。
 
 無論、デメリット(?)としてワタミやすき家等のチェーン店は減っていき24時間営業が維持できない企業も増える事になるだろう。だが、福祉や国の安全保障に比べればそんな事は取るにたらない。


 だがここで三つの疑問が生じる。

 まず一つ、人件費が上がれば海外との価格競争力が低下するじゃないか! という疑問(というか反論)
 だがそう思う人は、恐らく日本を貿易大国だと勘違いしているのではないだろうか。こちらのグラフをご覧の通り、日本のGDPは八割以上が内需で成り立っている内需大国なので、外需獲得を目指す政策よりも内需拡大を目指す政策の方が圧倒的に効果的なのは間違いない。
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 しかも、人件費が上がる状況ならそもそもインフレになっているので(インフレとはつまり貨幣価値の下落なのだから)、円安圧力がかかるので価格競争力はある程度相殺される。(もっとも、現実の話をするとアメリカの量的緩和が終了した関係で、日本のインフレ率とは関係なしに既に円安化が進んでいるが)


 二つ目の疑問(というか反論)として考えられるのが、綺麗事言ったって中小企業は人件費上昇に耐えられないんじゃないの、という事だ。
 なるほど本来日本のような内需型の経済というのは鶏と卵のようなもので、人件費上昇が需要を生み業績に繋がり、業績が人件費上昇を生み……の繰り返しであるが、既に十五年以上日本経済は狂っているのだから、鶏に卵を産む体力が残っていないと考える人が居てもおかしくはない。
 しかし、だったら政府が人件費以外の負担を減らせばいいだけの話だ。具体的には、中小企業には消費税の負担が重くのしかかっている。故に消費税減税、更に人件費を増やした企業に対してその年の法人税を減額する等の優遇策、そして中小企業への貸し渋り問題を解決する事(個人的には、グラススティーガル法のように証券会社と銀行を分離させ、銀行には救済を保証する代わりに中小と良好な関係を築いているか監視するのが望ましいと思う。あるいはいっそみずほ銀行かどこかを国有化とか)
 原発の再稼働とFITの見直しにより電気代を下げる事も必要だろう。


 さて三つ目の疑問は、内需国ったって今の日本は人口減少社会、特に生産年齢人口の減少が始まった以上もう成長は無理なんじゃないの? という事。(いわゆる人口オーナス論)
 とはいえ人口が減少に転じているのは日本だけではない。人口は減少しつつ経済成長している国は珍しくなく、例えばドイツ、あるいはロシアなんかは年100万人規模で人口減少しても経済成長率は著しい。

 「いや、ドイツとロシアは外需依存国だろ!!」
 なるほど、上のグラフを見れば確かにロシアは外需依存度25%、ドイツに至っては41%、ロシアは内需国と言うには微妙、ドイツは完全に外需国だ。竹中平蔵に言わせれば、「人口減少社会の日本は外需依存度を高める事で経済成長するべきなんです(←実際にTVでそう言っていた)ドイツのように!」となるのだろう。

 あるいは、「ロシアは総人口は減っていても 生産年齢人口比率は1995年から増え続けている」 という反論もあるかも知れない。


 では、内需国の生産年齢人口と経済成長率に相関関係があるか考えてみよう。

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 日本が内需大国なのは今に始まった事でなく、高度経済成長期から既にそうである。上のグラフの期間中、日本の外需依存度は12%を上回った事がない。そして見ての通り、生産年齢人口の増加率から経済成長率は大きく乖離している。
 因みに、総人口に対する生産年齢人口の比率に論点を置いたとしても、1970年〜1980年にかけてのそれは減少しているにも関わらずその間も経済成長していた訳だ。
 
 一方、同じく内需大国であったアメリカはどうだろうか。アメリカは日本以上に外需依存度が低く、1995年前後を除いて一貫して日本以下の外需依存度である。
 各国の生産年齢人口を見ると、50年代から80年代にかけて高度成長を遂げていた日本、ドイツ、フランスに比べ、アメリカの生産年齢人口増加率は突出して高い事が分かる。(絶対数の問題ではなく明らかに角度が鋭い)
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 にも関わらず、当時のアメリカの経済成長率は日本はおろか仏独よりも低かったのである。これらの歴史的事実から、単純に内需国の経済成長率と生産年齢人口が相関関係にあるとは到底言えないはずである。

 重要なのは総人口だ! と食い下がる人も居るやも知れないが、それだとやはり、外需依存度25%とはいえ年に100万人規模で減少するロシアを思えば腑に落ちないし、外需依存度が15%程度のグルジアもまた、総人口が減少しても経済成長している。

 ましてや、日本は平均寿命が伸びている事から総人口の減少は極めて緩やかである。総人口が「微減」しつつ、生産年齢人口比率が下がっていくのがこれからの日本である。

 需要に関して、総人口の微減分は、政府の財政出動で相殺できる事は間違いない。何しろいわゆるワーキングプアで満足に消費できていない者は小泉政権以降増え続けてきた訳だから、序盤に論じた通りの理屈で確実に消費は増える。
 一方で生産年齢人口の減少により人手不足になる訳だから、供給能力が衰える。(特に大三次産業は間違いなく)
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 となれば、当たり前の話として需要に対し供給力が相対的に小さくなるのだからインフレギャップが生じる。つまりはインフレ率が上がるのだ。これは何も難しい話ではなく、需要と供給と価格の関係というのは「中学三年生の公民で習った事」があるはずだ。

 さて、完全雇用状態となり人手不足でインフレになると考えると、それはまさに高度成長期と同じ状況である。当時の日本も、政府のインフラ整備等で需要は莫大で、完全雇用(当時は失業率1%台)でも人手不足という状態であり、なんと当時のインフレ率は5%程度で推移していた。
 因みに、当時は実質賃金も上がっていた。つまり、物価が毎年約5%ずつ上がるにしても、庶民の所得もまた年に5%以上上昇していたので庶民の購買力は高まり豊かになっていった訳である。実質賃金が経済に重要なのは言うまでもないだろう。
 現在の日本もまた、国土強靭化と高齢化社会を口実に財政出動、設計労務単価の底上げを行えば、実質賃金は上昇に転じるに違いない、

 しかも、人口学を研究しているイタリア・フィレンツェ大学のマッシモ リヴィ-バッチ教授の論文によれば、労働力と実質賃金は逆相関に近い関係にあるという。
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 このグラフを見ての通り、イングランドのデータでは、イギリスの絶頂期であったブルジョアコンドラチェフ期(1843年〜)を除けば両者はなるほど逆相関と言える形を描いている。
 日本の高度成長期はこのグラフの右端、ブルジョアコンドラチェフ期のイギリスに近い状態だったと言えるかも知れないが、どの道人口減少期の今の日本で実質賃金を上げる事が不可能という道理はないだろう。
 むしろ、相当な好景気になる前に移民政策なんかして無理やり人口を増やせば、上のグラフの1550年〜1600年や1750年〜1842年の時期のように実質賃金が下落するに違いない。移民はおろか外国人労働者だってノーセンキュー!!である。


 ここまでの結論としては、やはりどう考えても財政出動を行い実質賃金上昇からの内需拡大が正しいという事になる。

 とここで、人口の話が出てきたのでその話へと移りたい。短期的には「いわゆる人口オーナス論」を鵜呑みにしてはならない事は既に理解できた事だろう。ただし、だからといっていつまでも人口が減少して良い訳はないのもまた確かである。

 では、先程「好景気になる前の移民政策は愚」であるとしたが、経済成長が軌道に乗った後ならば移民を入れてもでグラフの1843年以降のように人口増と実質賃金増が可能であろうか?

 それは分からないが、私の考えでは財政出動で好景気が実現できた場合、そもそも少子化は解消可能となり結局移民はノーセンキューになると考えている。

 再びマッシモ リヴィ-バッチ教授の研究を引用すれば、出生率は実質賃金と相関関係にあるという。

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 再びイングランドのデータだが、下のグラフを見るとなるほど出生率は実質賃金の後を追う形となっている。
 あるいは、現在日本以上の低出生率となってしまっている台湾や韓国を見ても、実質賃金の大幅な下落が起こっている事が確認できる。

 更に、日本の研究者(正確には評論家)である三橋貴明先生によれば、江戸時代以降の日本でも実質賃金の曲線と出生率の曲線は相関しているそうである。

 この事から、無理に移民を入れて実質賃金の上昇を妨げれば、少子化が改善されず純潔の日本人は延々と減っていく事になる。(というか、現在のEUや台湾がまさにそうなっている)


 ただし、日本で1972年〜1996年の期間は実質賃金上昇にも関わらず少子化が進んだではないかとの反論があるかも知れない。とはいえ、これにも説明はできる。

 マッシモ リヴィ-バッチ教授は平均寿命と出生率には逆相関の作用があるとも言及している為、平均寿命が急激に伸びてくる期間は実質賃金と出生率が綺麗な正比例を描く訳ではない。
戦後の日本はまさに、平均寿命が著しく伸び続けている。

 更に三橋貴明先生によれば、実は日本は1972年に少子化政策を実施している。というのは、オイルショックにより資源枯渇論が流行し、それが人口抑制論に結び付きこれから子供を産むのは1夫婦につき2人までにしようというキャンペーンがマスコミによって広められたそうだ。すると、キャンペーン開始から丁度10ヶ月後にガクンと出生率が落ちたそうである。言うまでもなく丁度10ヶ月後というのがミソで、明らかに少子化政策は成果を上げたと考えられる。

 さて、しばらくして逆に少子化が問題視されるようになったからか、1夫婦辺りの出生数は平成元年に底を打ち、それから増加傾向にある。にも拘わらず出生率が低下しているのは、そもそもの未婚率が高騰している事が原因だ。

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 三十代男性の未婚率は所得とほぼ完璧に相関関係にある。この事からも、格差社会を改め所得を上げ小泉政権以前の総中流にする事で未婚率が改善される事は間違いない。(待機児童問題の解消等も必要だろうが)
 内閣府の行ったアンケート調査でも、若者は結婚したがっているが収入がボトルネックとなっているとの結論となっている。また、民間企業のアンケートでは9割の若者が子供は2人以上欲しいと答えており、残り1割の層も子供を欲さない理由に所得を挙げる者が目立った。この事からも、やはり所得が上がれば少子化が改善される事は間違いない。


 これだけ根拠を並べれば、設計労務単価で日本の人件費を押し上げる事で最終的には少子化にも歯止めがかかるという事ももはや反論の余地はないだろう。

 そう、理論上は日本はまだ、移民など入れる事なく過度なグローバル化を受け入れる必要もなく、未来永劫日本列島は日本人だけのものとして繁栄し続ける事が可能なのである。(とはいえ残念ながら、現実の自民党には反グローバル財政出動の方向へ舵を切る気配が見えないのだが)


 さて、設計労務単価を高くするという事は、介護需要と土建への需要も高いという事が前提となる。介護需要が増す事は言うまでもなく、土建については国土強靭化の推進が前提だ。

 というのは、先の東日本大震災で明らかなように、21世紀といえどまだまだ日本は災害対策を行う余地が無限大にある。災害大国である日本が、大災害が起こってもほとんど死者がでない社会を追求し続ける事は当然であろう。くどいようだが、それとワタミ等のチェーン店の利便性を天秤にかけた場合、どちらを取るべきかは考えるまでもないだろう。

 国土強靭化計画では、人口の分散化が日本の理想の未来像だと言及されている。
 というのは、現在の日本は人口が東京名古屋大阪等の太平洋側に集中している。不景気による有効求人倍率の関係から(都市部の方が相対的に高くなる)日本の人口密度は今後ますます都市部へ集約されると見られている。
 当然ながら、人口密度が太平洋側大都会へ集約すればするほど、30年以内に七割の確率で起こるとされているプレート型の地震の際の被害は甚大となる。

 故に、日本海側へインフラ整備を行う事で人口分散を図る。港湾や高速道路や高速鉄道等を建設に着手する事でまずその場へ仕事を生む。その段階でまず少なくとも土建産業の求人で人が集まってくる。インフラが完成して利便性が上がれば、それもまた人を引き付ける。日本海側への事業所移転に対し補助金を出す等もいいかも知れない。

 余談だがこのように十分に実用的な公共事業の振り分けがある為、わざわざムダなダムを建設する必要なんかはない。というのは、拓殖大学の関良基准教授によれば、既に水力発電が行えるような場所は全てダムを建設済みとの事である。水力発電が行えないダムはこれ以上必要なく、治水や防災目的には自然を活かしたまま土地改良する方法で対処可能との事である。(関准教授のグリーンニューディール論)


 さて、この日本海側への人口分散に関連して、ロシアとの理想的な関係について考察したい。その為には、まずウクライナ情勢から論じねばなるまい。

 まず欧米はロシアが違法者で正義の現ウクライナ政府を脅かす悪者だというように批判しているが、決してロシアは欧米側が主張するような一方的な悪者ではない。そもそも、民主主義によって成立していたヤヌコビッチ政権が、CIAの工作により扇動されたテロによるクーデターで非合法的に倒されて出来たのが現政権である。
 ロシアが正義だというつもりはないが、少なくともアメリカも決しても正義ではない。個人的にはどちらかというとアメリカの方が性質が悪いように思う。

 ロシアとしては欧米との対立は避けたいに違いないし、欧米側もアメリカはまだしもEUは本音ではそろそろ対立を収めたいはずだ。何故ならEUは天然ガスというエネルギー源をかなりの割合でロシアに依存しており、しかもガスパイプラインによって輸入しているので、代替え先を探そうにもLNGでの受け入れを準備するには時間がかかる。対立によって、冬の間にロシアが天然ガスの輸出を停止すれば大変な事となる。

 本来であれば、日本はアメリカの命令に従って制裁に参加するなんて事をせず、EUとロシアの仲裁役を買って出るべきなのである。
 前日記でTPPのえげつなさについて論じたように(あれでもTPPに反対する理由のほんの一部分に過ぎないが)、アメリカに押し付けられる新自由主義やグローバル化はろくでもなく、日本はアメポチを卒業しなければならない。

 現在、EUは少しずつではあるものの天然ガスの脱ロシア産依存を開始している。その為ロシアの天然ガス価格は現在下落している。そう、言うまでもなく日本はこれにとびつくべきなのだ。

 残念ながら現実では、安倍総理がオバマの顔色を窺っている内に中国に先を越されてしまった。中国が破格でのガスパイプラインによる天然ガス輸入の契約をしてしまったのだ。

 とはいえ、まだチャンスはある。ロシアはシベリアに莫大な天然ガスが埋蔵されているが、既存のガス田の範囲に限っていえば既に枯渇に瀕している。ところが、実はロシアは自力でガス田を作る技術を持っていない。そこで、日本の出番である。日本が円借款でシベリア開発に投資し、天然ガスによって返済してもらえばいい。無論、日本はEUと同じ轍を踏まぬよう、LNGタンカーによる輸入方式を貫くべきだ。
 ロシアとしても、シベリア天然ガスの輸出先が分散化される事で、中国との関係が悪化した際にはパイプラインを止めるというカードが使えるようになる事は非常にありがたいはずだ。中国とロシアは決して友好国ではないし、日本としても敵国である中国がロシアとの共依存関係になる事を防げるのはありがたい。

 シベリア天然ガス開発への投資というのは決して夢物語ではなく、現実的に小泉政権時代に小泉総理の右腕であった飯島勲内閣特命参与に対し、シベリアガス田開発に日本の投資を欲しているとプーチンが告白している。(ただし、安倍ちゃんがアメポチであるという論点からは夢物語かも知れない)

 現在の日本は天然ガスのほとんど中東に依存している。ぶっちゃけた話ホルムズ海峡の封鎖等、中東で何かトラブルがあれば日本のエネルギー事情は一巻の終わりである。ましてや、原発停止により足元を見られ、国債市場価格よりも高い値段で買わされているのが現状だ。そういう観点からも、一刻も早く日本はロシアから天然ガスを輸入すべきである。
 また、アメリカはTPPへの加入を日本へのシェールガスの輸出の条件としている。TPP加入の唯一のメリットがシェールガスの輸入権と考えると、これまたアメリカからの誘惑を跳ね除ける原動力となる。

 そんな訳でシベリア天然ガス田への投資は日本とロシアの真のウィンウィン関係な訳だが、話はそれで終わりではない。

 シベリア鉄道への投資もしかりである。
 ロシアはシベリア鉄道の老朽化に悩んでおり、しかもバイカル・アムール鉄道の路線延長と近代化も計画されている。
 そこで、これまた円借款によりメイドインジャパンを提供する。具体的には、シベリア鉄道の新幹線化である。しかもJRの車軸幅変更システムを使用すれば、広軌でシベリアを走りぬけた後、そのまま欧州の標準軌道に乗り入れることも可能となる。
 更に、ナホトカやウラジオストックの港湾に貨物新幹線のターミナルが建設する事で、日露EUの物流がシベリア鉄道で繋がる事となる。

 さて、ここでようやく日本の国土強靭化による人口分散の話と繋がる。つまり、日本もまた日本海側へ港湾、鉄道、高速道路を整備する事により、日本海側が物流拠点と化すのである。
 今までは神戸や横浜で中型タンカーにつまれた欧米向けの輸出品は一度中国へ運ばれ、そこから大型タンカーに積み替えられて運輸されていた。これが、ロシアとEUへの輸出品は日本海側の港湾を通じて出荷されるようになるのである。
 こうして物流拠点として活気づき、インフラ整備後も日本海側の労働需要が維持されるのである。
 ロシアとしても、鉄道整備という公共事業で景気活性策となるし、その円借款も天然ガスで確実に返済できるのだから美味しい話だ。

 上記のシナリオは、飯島勲氏と軍事アナリストの高貫布士先生のアイディアを足したものである。具体的には、新幹線化は高貫先生のアイディアだが、これを人口分散を掲げる国土強靭化計画に繋げるという着想は飯島勲氏のものである。

 更に高貫先生によれば、日露EU間の貿易が貨物新幹線で行われる事により、南回り航路の不要化からロシアは中国船舶公団との契約を打ち切る事になる。中国船舶公団は大量の余剰船舶を抱える事になり、大量リストラに踏み切らざるを得なくなる。
 この中国船舶公団という会社は、中国海軍予備役軍人の働き先でもある。つまり同社の経営悪化は、中国海軍の人員事情にも支障をきたすこととなる。

 と、これまた日露でウィンウィンな上に中国へ打撃を与える事ができる構想なのだ。

 しかも、これまた一応はプーチンの同意を得ているものであって、シベリア鉄道への投資という話はやはり小泉政権時代に飯島勲氏と取り決めたようである。もっとも、日露とも政権交代が起こった事で白紙に戻ってしまったようだが。(とはいえ、飯島氏が現役でプーチンが帰り咲いた今、安倍がアメリカの顔色さえ気にしなければ実現のチャンスなのである)

 これで財政出動の具体案から人口問題、人口問題からロシアとの関係と話が繋がった。

 できればロシアとは友好関係を築き、ついでに北方四島も返還して欲しいものである。ただ、ロシアとしては北方四島が日本領海になると潜水艦の太平洋進出口がなくなってしまうのでこれは難しい。これに関しては、二島で妥協するか、あるいは特別にロシアの潜水艦へ択捉島周辺に限って領海通過権を与える条約を裏で結んだ上で四島返してもらうというのが理想かも知れない。

 コメ欄へ続く

解散から一夜明け早くも舌戦
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3153531
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