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上智大学法学部国際関係法学科コミュの逮捕状のオンライン請求・発付「電子令状」 覚醒剤事件対象に年度内4都県から…来夏に全国・全事件で 逮捕状などをオンラインで請求・発付する「電子令状」について、最高裁は裁判所での導入スケジュールを決めた。まずは覚醒剤所持・使用事件を対象として、今年度中に東京など首都圏1都3県の裁判所で運用を始める。来年5月に大阪や福岡などでもスタートさせ、7月には全国で全事件を取り扱う。土日などの対応は東京と大阪の裁判所に集約する。 刑事手続きをIT化する改正刑事訴訟法が、来年3月までに施行されるのに合わせた措置。大幅な運用変更となることから、最高裁は各裁判所での状況を検証しながら、対象とする地域や事件を広げていく考えだ。裁判の証拠などもIT化され、捜査の迅速化や現場の負担軽減が期待される。  逮捕状や捜索令状は現在、警察官らが各裁判所に出向いて請求書と関係資料を提出し、裁判官が内容を審査して紙で発付している。改正刑訴法により、電子データに旧来の紙と同じ効力が認められる。警察官らは裁判所へ行かずに端末上で関係資料を添えて電子令状を請求し、発付を受ける。執行時は電子令状をタブレットなどで示す。  最高裁が、1都3県の東京、神奈川、埼玉、千葉にある裁判所で電子令状の運用を始めるのは、人員体制が整っているためだ。覚醒剤の所持・使用事件は、違法な薬物成分が検出されたとする鑑定結果など証拠が定型的で、公判の争点も明確なケースが多く、安定的な導入が可能と判断した。  来年5月からは、1都3県で全事件を取り扱うほか、大阪や愛知、福岡、北海道など高裁のある7道府県でも覚醒剤所持・使用事件で対応を始める。7月には、全国で全事件の対応に踏み切る見通しだ。  運用にあたっては、弁護人ら事件関係者を除き外部からは接続できない新たな事件管理システムを導入する。警察や検察のシステムと連携する。  改正法の施行後、業務の合理化を図るため土日祝日や平日夜の令状審査は、東京、大阪の裁判所に集約する。主に東日本の事件は東京地裁、西日本の事件は大阪地裁で対応する方向だ。 現在は裁判官や職員が泊まり込むなどして24時間対応しているが、集約を機に、当直施設など設備上の問題を理由に男性に限っていた職員の夜間業務を女性にも割り当てる。  捜査当局による逮捕や捜索、押収は強制的な措置で、原則として裁判所の令状がなければできないと憲法が定めている。司法統計によると、2025年の逮捕状請求は全国で9万3360件あり、98・6%が発付された。 システム安全性の確保が不可欠  逮捕状などの電子令状が来年7月までに全面導入される見通しとなった。令状審査の迅速化や質の向上が期待される一方、システムの安全性の確保が不可欠となる。  逮捕状などの請求は裁判所で24時間、365日受け付けている。経験の浅い若手や民事裁判官が短時間で発付の可否の判断を迫られることもあり、弁護士の間では「十分な審査をできているのか」と批判の声も出ていた。  電子令状の導入によって警察官らの移動の手間などが省け、手続きの効率化が図れる。土日祝日や平日夜の対応が東京と大阪の裁判所に集約されることに伴い、人員体制の強化も検討されている。知識や経験の豊富な裁判官が迅速かつ緻密(ちみつ)に審査できるようになれば、信頼も高まるだろう。  国内ではAI(人工知能)を悪用したとみられるサイバー攻撃が多発し、企業・団体で個人情報の流出が相次いでいる。電子化された警察や検察の資料、裁判所の令状には容疑者の氏名や容疑のほか、被害者情報が記されるケースもある。万が一、外部に流出すれば取り返しのつかない重大なプライバシー侵害となりかねない。捜査当局と裁判所は、セキュリティー対策を万全にし、厳重な情報管理を徹底しなければならない。

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逮捕状のオンライン請求・発付「電子令状」

覚醒剤事件対象に年度内4都県から…来夏に全国・全事件で

逮捕状などをオンラインで請求・発付する「電子令状」について、最高裁は裁判所での導入スケジュールを決めた。まずは覚醒剤所持・使用事件を対象として、今年度中に東京など首都圏1都3県の裁判所で運用を始める。来年5月に大阪や福岡などでもスタートさせ、7月には全国で全事件を取り扱う。土日などの対応は東京と大阪の裁判所に集約する。

刑事手続きをIT化する改正刑事訴訟法が、来年3月までに施行されるのに合わせた措置。大幅な運用変更となることから、最高裁は各裁判所での状況を検証しながら、対象とする地域や事件を広げていく考えだ。裁判の証拠などもIT化され、捜査の迅速化や現場の負担軽減が期待される。

 逮捕状や捜索令状は現在、警察官らが各裁判所に出向いて請求書と関係資料を提出し、裁判官が内容を審査して紙で発付している。改正刑訴法により、電子データに旧来の紙と同じ効力が認められる。警察官らは裁判所へ行かずに端末上で関係資料を添えて電子令状を請求し、発付を受ける。執行時は電子令状をタブレットなどで示す。

 最高裁が、1都3県の東京、神奈川、埼玉、千葉にある裁判所で電子令状の運用を始めるのは、人員体制が整っているためだ。覚醒剤の所持・使用事件は、違法な薬物成分が検出されたとする鑑定結果など証拠が定型的で、公判の争点も明確なケースが多く、安定的な導入が可能と判断した。

 来年5月からは、1都3県で全事件を取り扱うほか、大阪や愛知、福岡、北海道など高裁のある7道府県でも覚醒剤所持・使用事件で対応を始める。7月には、全国で全事件の対応に踏み切る見通しだ。

 運用にあたっては、弁護人ら事件関係者を除き外部からは接続できない新たな事件管理システムを導入する。警察や検察のシステムと連携する。

 改正法の施行後、業務の合理化を図るため土日祝日や平日夜の令状審査は、東京、大阪の裁判所に集約する。主に東日本の事件は東京地裁、西日本の事件は大阪地裁で対応する方向だ。

現在は裁判官や職員が泊まり込むなどして24時間対応しているが、集約を機に、当直施設など設備上の問題を理由に男性に限っていた職員の夜間業務を女性にも割り当てる。

 捜査当局による逮捕や捜索、押収は強制的な措置で、原則として裁判所の令状がなければできないと憲法が定めている。司法統計によると、2025年の逮捕状請求は全国で9万3360件あり、98・6%が発付された。

システム安全性の確保が不可欠

 逮捕状などの電子令状が来年7月までに全面導入される見通しとなった。令状審査の迅速化や質の向上が期待される一方、システムの安全性の確保が不可欠となる。

 逮捕状などの請求は裁判所で24時間、365日受け付けている。経験の浅い若手や民事裁判官が短時間で発付の可否の判断を迫られることもあり、弁護士の間では「十分な審査をできているのか」と批判の声も出ていた。

 電子令状の導入によって警察官らの移動の手間などが省け、手続きの効率化が図れる。土日祝日や平日夜の対応が東京と大阪の裁判所に集約されることに伴い、人員体制の強化も検討されている。知識や経験の豊富な裁判官が迅速かつ緻密(ちみつ)に審査できるようになれば、信頼も高まるだろう。

 国内ではAI(人工知能)を悪用したとみられるサイバー攻撃が多発し、企業・団体で個人情報の流出が相次いでいる。電子化された警察や検察の資料、裁判所の令状には容疑者の氏名や容疑のほか、被害者情報が記されるケースもある。万が一、外部に流出すれば取り返しのつかない重大なプライバシー侵害となりかねない。捜査当局と裁判所は、セキュリティー対策を万全にし、厳重な情報管理を徹底しなければならない。