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JR九州コミュの京都観光のDX-2/2 ■現金しか使えない寺社仏閣と京都市のおもてなし体制  寺社仏閣をいくつか訪ねてみた。拝観時には体温のチェックをされたり、手指消毒を求められるなど感染症対策も行なわれていた。ただ、寺社仏閣では拝観料が必要なのだが、これもまたクレジットカードが使えるところは壊滅的に少なく、現金のみしか受け付けていない。  訪問したのが平日であったことや、秋の紅葉シーズンにはまだ早かったこともあり、観光スポットで見かける人の数はびっくりするほど少なかった。こんなにゆったりと観光できたのは久しぶりだ。  一部の施設では、京都市独自の「京都市新型コロナあんしん追跡サービス」の利用を求められた。これは、店舗や施設ごとにQRコードを発行し、それをスマートフォンで読み取ると、Webページが開き、連絡先情報としてメールアドレスを入力すると、そこを訪問したことがサービス側に登録される。  万が一、施設の利用者に感染者が発生した場合は、同じ日時に居合わせた利用者に対して登録したメールアドレス宛にお知らせのメールが送付されるというものだ。来店登録データは約1カ月で削除されるとされている。  検索ページで「京都市新型コロナあんしん追跡サービス」をキーワードに調べてみるとわかるが、そこでリストアップされるのは、店舗や集客施設へのガイダンスばかりで、エンドユーザーがどうなのかという情報がほとんど出てこない。利用についての詳細説明を施設側に丸投げしているのだ。公共交通機関の利用に加え、観光都市として、これでいいのかという疑問が残る。 ■DX、日暮れて道遠し  多くのインバウンドをサポートしてきたはずの京都市のIT施策がここまでお粗末だとは思わなかった。冒頭に、コロナが数カ月で数年分のデジタルトランスフォーメーションを促すと書いたが、それにはほど遠い現状に、ちょっとあきれてしまう。これでは、インバウンドどころか、日本人観光客にとっても京都は迷宮だ。大量の観光客が押し寄せていた過去に、いったいどのように機能していたのだろう。  今回の旅行の前に、最後に京都を訪問したのは2018年の夏だった。そのときはビジネス出張での旅行で観光要素は皆無だったため、こうしたことには気がつかず、京都駅周辺のインバウンド観光客の多さに驚いて戻ってきていた。要するに、大混乱していただけなのだと想像できる。  京都エリアでは、かつてのように観光客にあふれてしまうことを嫌うトレンドもあるらしいが、長期的な展望としてはそれではまずいだろう。だからこそ、多くの観光客が訪問してもごったがえすことがないようにDXをうまく使ったおもてなしを整備する必要があるはずだ。  それを今しなければ、結局は元通りの混乱が戻ってくるだけだろう。それでは意味がない。これは京都にかぎった問題ではなく、東京だってお粗末そのものだ。日本全国の観光エリアがこぞって考える問題ではないだろうか。

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京都観光のDX-2/2

■現金しか使えない寺社仏閣と京都市のおもてなし体制

 寺社仏閣をいくつか訪ねてみた。拝観時には体温のチェックをされたり、手指消毒を求められるなど感染症対策も行なわれていた。ただ、寺社仏閣では拝観料が必要なのだが、これもまたクレジットカードが使えるところは壊滅的に少なく、現金のみしか受け付けていない。

 訪問したのが平日であったことや、秋の紅葉シーズンにはまだ早かったこともあり、観光スポットで見かける人の数はびっくりするほど少なかった。こんなにゆったりと観光できたのは久しぶりだ。

 一部の施設では、京都市独自の「京都市新型コロナあんしん追跡サービス」の利用を求められた。これは、店舗や施設ごとにQRコードを発行し、それをスマートフォンで読み取ると、Webページが開き、連絡先情報としてメールアドレスを入力すると、そこを訪問したことがサービス側に登録される。

 万が一、施設の利用者に感染者が発生した場合は、同じ日時に居合わせた利用者に対して登録したメールアドレス宛にお知らせのメールが送付されるというものだ。来店登録データは約1カ月で削除されるとされている。

 検索ページで「京都市新型コロナあんしん追跡サービス」をキーワードに調べてみるとわかるが、そこでリストアップされるのは、店舗や集客施設へのガイダンスばかりで、エンドユーザーがどうなのかという情報がほとんど出てこない。利用についての詳細説明を施設側に丸投げしているのだ。公共交通機関の利用に加え、観光都市として、これでいいのかという疑問が残る。

■DX、日暮れて道遠し

 多くのインバウンドをサポートしてきたはずの京都市のIT施策がここまでお粗末だとは思わなかった。冒頭に、コロナが数カ月で数年分のデジタルトランスフォーメーションを促すと書いたが、それにはほど遠い現状に、ちょっとあきれてしまう。これでは、インバウンドどころか、日本人観光客にとっても京都は迷宮だ。大量の観光客が押し寄せていた過去に、いったいどのように機能していたのだろう。

 今回の旅行の前に、最後に京都を訪問したのは2018年の夏だった。そのときはビジネス出張での旅行で観光要素は皆無だったため、こうしたことには気がつかず、京都駅周辺のインバウンド観光客の多さに驚いて戻ってきていた。要するに、大混乱していただけなのだと想像できる。

 京都エリアでは、かつてのように観光客にあふれてしまうことを嫌うトレンドもあるらしいが、長期的な展望としてはそれではまずいだろう。だからこそ、多くの観光客が訪問してもごったがえすことがないようにDXをうまく使ったおもてなしを整備する必要があるはずだ。

 それを今しなければ、結局は元通りの混乱が戻ってくるだけだろう。それでは意味がない。これは京都にかぎった問題ではなく、東京だってお粗末そのものだ。日本全国の観光エリアがこぞって考える問題ではないだろうか。