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早稲田大学教育学部数学科コミュのデータ・アノテーションとはAIロボットに家事を教える仕事 インド小都市を席巻する爆発的な雇用機会の増加 「AI失業」に対する懸念が世界的に高まるなか、インドで新しい雇用として期待されているのが自動運転車やAI搭載ロボットのための学習用データを収集・調整する「データ・アノテーション」業務だ。 その成長性を疑問視する向きもある一方、「巨大な若年人口の新しい就職口になる」と注目が集まっている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」がこの新分野に勝負を賭けるインドの新興企業を取材した。 AI開発と聞くと、広大な敷地にコンピュータが隙間なく並ぶデータセンターを思い浮かべるかもしれない。だがインド南部の都市カルールでは、それは「人海戦術」でおこなわれている。 この辺りでは平日の夕方近くになると、テック系企業の従業員が通りでコーヒーを片手に休憩する姿が見られる。彼らが従事しているのは、自動運転車やヒューマノイドといったフィジカルAIが学習するためのデータを作る仕事だ。 「データ・アノテーション」と呼ばれるこの作業は、AIのために収集したデータに必要な情報を付加したり、バグを修正したりすることでプログラムを改善する。 動画をフレーム単位で検証し続けるこの作業には、まだ人間の手が必要だ。大学でエンジニアリングを学んだ人がやる仕事としてはいささか単純すぎるかもしれないが、AIによってエントリーレベルの仕事が激減するなか、データ・アノテーションはインドのような若年人口を大量に抱える国々に大きな雇用を生み出している。 最大150万人が失業 データ分析の修士号を持つアイシュワリヤ・パラニスワミ(25)は2025年、カルールに拠点を置くデータ・アノテーション企業オブジェクトウェイズ・テクノロジーズに就職した。同社の主な顧客は、AIを活用した製品を開発する米国企業だ。2600人の従業員のうち300人がこのひと月の間に採用された。 「データや情報への需要はなくなりません」とパラニスワミは言う。これまでインド人労働者が担っていた給与計算やデータ入力といった事務作業は、AIの普及によって失われていった。 それでも彼女は、自分のいまの仕事は将来も廃れないと確信しているようだった。 パラニスワミらは自動運転車やヒューマノイドなど、急速に成長するフィジカルAI製品の作業動画を収集・視聴し、タスクが適切におこなわれているかどうかを記録している。 オブジェクトウェイズで働く若手従業員の給与は月額約210〜260ドル(約3万〜3万8000円)だが、カルールのようなインドの小都市で暮らすには充分な額だ。自宅で同様の業務に従事する副業者の時給は、2.50ドル(約370円)だという。 インドでは毎月約200万人が18歳を迎える。彼らに雇用の安定を約束することは、ナレンドラ・モディ首相にとって喫緊の課題だ。 現行の教育格差や就職難に不満を持つ若者たちは、2026年夏に大規模な抗議活動を組織した。専門職の働き口が不足していることに対する根深い怒りを、一朝一夕で鎮めるのは難しい。 オブジェクトウェイズのようなデータ・アノテーション企業は、主に海外企業の仕事を請け負うが、モディ政権は自国のAIビジネスを成長させたいと考えている。 インド情報技術省の事務次官クリシュナンは、自国の最大の資源である14億人の人口をAI分野に投入する用意があると話す。すでに多くのインド企業が、多言語翻訳や集中治療室での患者のモニタリングといった仕事を請け負う。 この一方で、単純な事務作業に依存しすぎた結果、一気に受注を失った過去の反省を踏まえ、突然需要がなくなるようなAI関連の雇用を過剰に増やすことは避けるべきだとクリシュナンは言う。

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データ・アノテーションとはAIロボットに家事を教える仕事
インド小都市を席巻する爆発的な雇用機会の増加

「AI失業」に対する懸念が世界的に高まるなか、インドで新しい雇用として期待されているのが自動運転車やAI搭載ロボットのための学習用データを収集・調整する「データ・アノテーション」業務だ。

その成長性を疑問視する向きもある一方、「巨大な若年人口の新しい就職口になる」と注目が集まっている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」がこの新分野に勝負を賭けるインドの新興企業を取材した。

AI開発と聞くと、広大な敷地にコンピュータが隙間なく並ぶデータセンターを思い浮かべるかもしれない。だがインド南部の都市カルールでは、それは「人海戦術」でおこなわれている。
この辺りでは平日の夕方近くになると、テック系企業の従業員が通りでコーヒーを片手に休憩する姿が見られる。彼らが従事しているのは、自動運転車やヒューマノイドといったフィジカルAIが学習するためのデータを作る仕事だ。

「データ・アノテーション」と呼ばれるこの作業は、AIのために収集したデータに必要な情報を付加したり、バグを修正したりすることでプログラムを改善する。
動画をフレーム単位で検証し続けるこの作業には、まだ人間の手が必要だ。大学でエンジニアリングを学んだ人がやる仕事としてはいささか単純すぎるかもしれないが、AIによってエントリーレベルの仕事が激減するなか、データ・アノテーションはインドのような若年人口を大量に抱える国々に大きな雇用を生み出している。

最大150万人が失業
データ分析の修士号を持つアイシュワリヤ・パラニスワミ(25)は2025年、カルールに拠点を置くデータ・アノテーション企業オブジェクトウェイズ・テクノロジーズに就職した。同社の主な顧客は、AIを活用した製品を開発する米国企業だ。2600人の従業員のうち300人がこのひと月の間に採用された。

「データや情報への需要はなくなりません」とパラニスワミは言う。これまでインド人労働者が担っていた給与計算やデータ入力といった事務作業は、AIの普及によって失われていった。
それでも彼女は、自分のいまの仕事は将来も廃れないと確信しているようだった。 パラニスワミらは自動運転車やヒューマノイドなど、急速に成長するフィジカルAI製品の作業動画を収集・視聴し、タスクが適切におこなわれているかどうかを記録している。

オブジェクトウェイズで働く若手従業員の給与は月額約210〜260ドル(約3万〜3万8000円)だが、カルールのようなインドの小都市で暮らすには充分な額だ。自宅で同様の業務に従事する副業者の時給は、2.50ドル(約370円)だという。 インドでは毎月約200万人が18歳を迎える。彼らに雇用の安定を約束することは、ナレンドラ・モディ首相にとって喫緊の課題だ。

現行の教育格差や就職難に不満を持つ若者たちは、2026年夏に大規模な抗議活動を組織した。専門職の働き口が不足していることに対する根深い怒りを、一朝一夕で鎮めるのは難しい。 オブジェクトウェイズのようなデータ・アノテーション企業は、主に海外企業の仕事を請け負うが、モディ政権は自国のAIビジネスを成長させたいと考えている。

インド情報技術省の事務次官クリシュナンは、自国の最大の資源である14億人の人口をAI分野に投入する用意があると話す。すでに多くのインド企業が、多言語翻訳や集中治療室での患者のモニタリングといった仕事を請け負う。
この一方で、単純な事務作業に依存しすぎた結果、一気に受注を失った過去の反省を踏まえ、突然需要がなくなるようなAI関連の雇用を過剰に増やすことは避けるべきだとクリシュナンは言う。